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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2/19放送分 「山登り」

「九州の山は殆ど登りました。私は山登りが大好きです。山にはそれぞれ個性があると思います」と言ったのは、依然、不登校だった男の子・・・。
人間関係に悩み、学校に行くのが嫌で家に閉じこもりがちだった彼・・・。自分の性格も嫌になっていました。
その彼が山に興味を持つきっかけをつくったのは、彼の父親でした。
「一緒に山を登ろう・・・・」
それまで、頭でばかりいろんなことを考えていた彼は、体を動かし、一歩一歩ただひたすら山を登るうちに、その山の頂上を目指すことが目的になりました。そして頂上に着いた時、達成感、爽快感を味わったそうです。さらに、そこから眺める景色を見ているうちに、だんだん自分の悩みがちっぽけに感じてきたそうです。
以来、他の山にも登ってみたくなり、いろんな山を登るうちに、その山の個性を体と心で感じるようになったとか・・・。
「いろんな山があり、いろんな個性がある・・・。人間だっていろんな人がいて、いろんな個性があるんだ・・・・。他人の個性も、そして自分自身の個性をも認めてあげよう・・。この山が好きと言うように、僕のことを好きになってくれる他人(ひと)もきっといるはず・・。」
普段、明るく元気で人当たりのいい彼の口から、そんな話を聞いたのは意外でした。

またある女性は、息子の子育てに行き詰まった時、知人に誘われて山登りを始めたそうです。彼女は言っていました。
「頂上を目指すだけでなく、それまで自分が登ってきた跡を眺めるのが楽しみになってきたの・・・。」それは、「人生」という山登りで、時々過去も振り返り、眺めてみるのも必要・・・と言っているようでもありました。

前へ進みながら、後ろも気にかける・・・。そして「今」という場所を確かめ、一歩一歩踏み込んでいく・・・。「山登りはきつい」というイメージが
「山登り=人生は楽しめる」という響きに変わりました・・・・。