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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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1/8放送分 「1.5倍の法則」

鹿児島県警は、若手に経験豊富な先輩とコンビを組ませて育成を図る「兄弟愛制度」(きょであいせいど)を去年(2005年)11月から始めました。
実務経験3年未満を「弟」、5年以上を「兄」をしてコンビを組ませ、兄役は、勤務時間内外で、職務質問の仕方などの実務指導から、私生活の悩み相談まで応じる制度で全国的にも珍しい取り組みです。

この制度は、薩摩藩の郷中教育(ごじゅうきょういく)<故郷の郷に、真ん中の中と書く、ごじゅうきょういく>に倣ったものです。
郷中教育とは、400年の歴史を持つ薩摩藩独自の青少年教育です。
郷中とは、今でいう町内会のようなもの。同じ地域の青少年を6歳から10歳、11歳から15歳、16歳から25歳の3つのグループに分け、1日のほとんどを同じ年頃や少し上の先輩たち一緒に過ごします。その中で、心身を鍛え、礼儀作法や武道を見につけ、勉学に勤しむというもの・・・。
負けるな、うそをつくな、弱いものをいじめるなということなど、人として生きていくために最も必要なことを、年長者は年少者に教えました。そして、年少者は年長者を尊敬しました。西郷隆盛ら、幕末や明治維新の日本を支えた多くの人材を輩出する源になりました。イギリスで生まれたボーイスカウトは、この郷中教育を研究してつくられたと言われています。

「1.5倍の法則」という言葉があります。自分よりうんと年が離れた人より、少し年が上の人の言うことなら、共感でき真似ができるそうです。だから、言う事も素直に聞き入れることができるとか・・・。
少子化が進む学校をはじめ、職場での取り組みも、「1.5倍の法則」・・・・。これから広がってくるかもしれません。