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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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1/29放送分 「食のもったいない」

あるお蕎麦屋さんでのことです。隣に座っていた若い女の子が「あぁ、おなかいっぱい。もう入らない」・・・。見ると、ごはんつきの蕎麦定食のほとんどを残していました。これは捨てられてしまうのだろうな・・・もったいないなと思いながら自分の蕎麦をたいらげました。テーブルの端をみると、「生わさび袋」という小さな袋がありました。それには「残った生わさびはご家庭にお持ち帰りください」と書いてありました。そのお店ではお蕎麦を注文すると、自分でおろす生わさびが付いていたのです。生わさびは殺菌力が大変強く、ビタミンCも豊富だとか・・。「残った生わさびは水を入れたコップの中に入れると冷蔵庫で2週間はもちます。お茶漬け、おさしみ、あえものなどにどうぞ」と書いてありました。そうしたお店の配慮に感心しながら、早速残った生わさびを袋に入れて持って帰りました。

日本では、購入した食品をそのまま食べずに捨ててしまったり、食べ残しで台所のごみになってしまうことが結構あるようです。
兵庫県の消費者団体が去年行ったアンケート結果があります。
「購入した食品を食べずに捨ててしまうことがあるか」との問いに対し、
「たまにある」が61.7%。「よくある」が8.2%。「ほとんどない」が29.8%。これに対して「もったいないと思う人」は86・6%でした。
また、高月紘(たかつきひろし)さんの「台所のごみ事情」によると、台所のごみの35.7%は食べ残しだそうです。
この食べ残しをお金に換算すると11兆円。日本国内で生産される食料12兆円をそのまま捨てていることにも考えられます。

「食のもったいない」をなくすには、家庭では、食品を買い過ぎない、作り過ぎない、食べ過ぎない、調理を工夫する。お店では自分のお腹の具合を考えて頼みすぎない。食べる為に生きている日本人もいれば、生きるために食べ物を求めている人たちも、世界にはたくさんいることを想いながら・・・。