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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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12/25放送分 「ありがとう」

何度か食事に行くお店で、支払いを済ませて帰ろうとすると、「いつもありがとうございます」と笑顔で言われました。「ありがとうございました」だけでなく、「いつも」という、たった3文字の言葉がつくだけで、私のことを覚えていてくれたんだと、嬉しい気持ちになりました。そして同時に、気恥ずかしさに負けて、「こちらこそ」の5文字が言えず、照れ笑いで返してしまった自分に、少し悔しい思いを抱きました。

10年以上に渡って親しくしている友人にこんな人がいます。
別れ際、「じゃあね」だけでなく、必ず「今日はありがとう」と言う友人。
しょっちゅう会っているのに、特に彼女に対して何かしたわけでもないのに
必ず「ありがとう」という彼女・・・。その一言で、彼女と会っていた時間すべてが「いい時間」になります。

「ありがとう」の語源を調べてみると、形容詞の「有り難し」に由来しています。有ることが難しい、めったにない、珍しくて貴重だということです。又、私たちは、数え切れない先祖のおかげと無数の偶然で生きている・・・・「今生きていることそのものが有り難し」という意味もあるようです。
相田みつをさんはこんな言葉で綴っています。「父と母でふたり、父と母の両親で4人、そのまた両親で8人、こうして数えてゆくと、10代前で1024人、20代前では・・・なんと100万人を超すんです。いのちのバトンを受けついで、いま、ここに 自分の番を生きている・・・」と。命の尊さに感謝して精一杯生きようという考えです。

「ありがとう」という言葉は、いつでもたくさん言うことで、自分も回りも幸せになる気がします。「ありがとう」という言葉をめったに使わない「有り難し」にならないように、来年は出会った人、出会ったもの、今あるものすべてに「ありがとう」の言葉をかけて過ごしたいですね。