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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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12/11放送分 「昭和30年代にみる人々の暮らし」

ある年配の男性が30年ぶりに映画館へ足を運びました。映画のタイトルは「ALWAYS 3丁目の夕日」。映画のオープニングで流れてきた曲に反応し、「なつかしいー!」と声をあげ、画面に映し出される品々に想い出を重ねていたようです。映画の場面設定は昭和30年代。戦後の混乱を克服し、人々が夢や希望に向かって明るく元気に生きていた時代です。冷蔵庫やテレビはどこの家にもあるわけではありませんでした。冷蔵庫は電機ではなく、外は木製、中はブリキ。上の段に氷屋から買った大きな氷を入れ、下の段で食品を冷やしていました。テレビは近所の人みんなで見るもの。リモコンはなくチャンネルを変える時はわざわざテレビの前まで行ってガチャガチャとチャンネルを回さなくてはいけませんでした。当時は大変便利なものでしたが、どれも今となっては、手間ひまかかるものばかりです。

今、昭和30年代のくらしが見直され、当時を紹介した展示施設や本、写真集の出版が盛んになってきています。例えば洗濯は、井戸で水を汲み、たらいと洗濯板を使って洗うのが主流でしたが、最初に登場した電機洗濯機は、脱水は手動。2つのローラーの間に洗濯物を挟み、1枚1枚水分を絞り出していました。他にも、かまど、五右衛門風呂など、その言葉を聞いただけでも当時の様子が伺えます。

昔は、「10年一昔」と言っていましたが、今は5年前、3年前でもとても昔に思えるほど、急速に変化している世の中・・・。便利になったからこそ、ひとつのことに集中し専念する時間がなくなっているような気がします。
便利な中でも、「丁寧に時間を積み重ねていく・・。」昭和30年代の人々の暮らしから見習うことが大きいからこそ、今注目されているのかもしれません・・・・。