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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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10/16放送分 「開かれた食の学校」

食欲の秋。蒸し暑い夏の空気も心地良い秋風に変わり、お米や魚、野菜や果物などがおいしい季節になりました。
各地で盛んに行われている村祭りは、今年の収穫に感謝し、来年もまた、いろんな作物がたくさんとれることを祈る意味があります。
おいしい料理を口にできる感謝の気持ちはあっても、収穫に感謝することは普段忘れているかもしれません。最近は、「玉ねぎの皮をどこまで剥いても実がでてこない」とか「お店で売っている魚の切身がそのまま海や川で泳いでいる」という子供もいるそうです。秋は食べるだけでなく、いかに調理するか、どのような食材を使うのか、その食材はどんなふうに育ち、とれるのか学び、収穫に感謝するいい機会かもしれません。

障害者と健常者が一緒に寝泊りしながら、コメや野菜作りを学ぶ食の学校「ふれあい農園塾」が先月(9月)、徳島市にオープンしました。
この塾は、障害者の自立を支援する農場を運営している、徳島市のNPO法人「いのちのさと」が開きました。参加者は「いのちのさと」が支援する障害者たちと協力して、農家から借りた水田と畑を使って、有機農法の専門家の指導でコメやキュウリ、ニンジン、ミカンなどを栽培します。
「農業の経験や知識がない人でも気軽に親しんでもらいたい」ということで、年会費1000円と、種や肥料など農作業に必要な費用を払えば、いつでも参加できます。農作業を通して食の大切さを知り、障害への理解を深めてもらうのが目的だそうです。農場が、いろんな人の社交場になるのが夢だとか。

「食べる」という漢字は、人の下に良いと書きます。
開かれた農業塾で人と人の良い関係を築き、人に良い食物を育てる・・・・。体も心も育まれることでしょう。
それこそ究極の「食育」かもしれません。