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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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9/04放送分 青い目の人形

「人形」を通して平和を願う人がいます。
アメリカ・メリーランド大学のシドニー・ギュ?リック教授=69歳。
20年前から日本の子どもたちに、アメリカの人形を贈り続けてきました。その数およそ200体。人形には、それぞれ名前があり、誕生日や出身地が書かれたパスポートを持っているそうです。その多くはブロンドの髪に青い目。それぞれの人形に特徴があることや、日本の子どもと姿形が異なることも伝えたいということです。人形の購入費や送料は、自己資金で賄っているそうです。その背景には、「青い目の人形」の話があります。

今からおよそ80年前、当時、日本に住んでいた、ギュ?リック教授のおじいさんが、日本とアメリカの架け橋になれば・・と、1926年から「親善人形」をアメリカから日本に贈り続けました。その数、およそ1万3000体。日本からも、お礼に、およそ58体の人形がアメリカに贈られました。この交流には、アメリカと日本の市民、およそ500万人がかかわり、アメリカから贈られてくる人形は、日本では「青い目の人形」と呼ばれ、親しまれてきました。
しかし、その後戦争が始まり、この交流は途絶えてしまいました。

それからおよそ半世紀。ギュ?リック教授は1986年、おじいさんが贈った「青い目の人形」が展示されている「横浜人形の家」の開館式に出席しました。その時「私たちは、新しい人形を贈る必要がある」と思ったそうです。それ以来、毎年、小学校を中心に人形を贈り続け、今年は、原爆の地となった長崎の小学校の児童に、教授自身、足を運び、児童に手渡されました。

日本からも、お返しにと、全米各地に届いた人形は、この12年で、およそ500体。お互いの国の人形を手にした子どもたちの心に、お互いの国、そこに住む人たちを思いやる気持ちが根付くといいですね。