5/8放送分 「クリミアの天使」
今週木曜日5月12日は、「国際看護師の日」。「クリミアの天使」と呼ばれ、近代看護学の普及に尽くしたナイチンゲールの誕生日だからです。
フローレンス・ナイチンゲールは、1820年、イギリス人の裕福な家庭の娘として生まれました。華やかな社交生活や結婚の話もありましたが、生来、看護や衛生、社会問題に深い関心をもち、24歳の時、病院で働く決心をしました。
その後、看護師見習を務め、30歳で念願の看護師に・・。
34歳の時、クリミア戦争が起き、戦争でけがをした人や病気になった人の手当てを依頼され、38名の看護師団を結成して戦場に向かいました。
病気やけがをした兵士たちは、不衛生な仮設病院の床に溢れていました。彼女たちは、まず、病室の掃除、洗濯からはじめ、わらでつくったベッドに白い清潔なシーツを被せ、衛生状態を改善。そして、兵士の食事の世話、手当てと休む間もなく働き続けました。時には24時間立ち通し、床に膝をついたまま、8時間も包帯を巻き続けることもあったそうです。そんな中、欠かさなかったのが、夜の見回り。何千人もの兵士が横たわる中、苦しむ兵士にはそっと手を握り、目があう兵士には、やさしく微笑みかけ、一人一人見て歩く距離は6キロを越えていました。ナイチンゲールがもつランプの灯りは、兵士たちの心を勇気づけ、天使のように思われていたそうです。そして、先駆者の使命を持って、彼女は90年にわたる人生を、病に苦しむ人々に捧げ、看護学の設立の為に尽くしました。
クリミアの天使と言われた彼女のことば・・・。
「天使とは、美しい花をまき散らす者ではなく、
苦悩する人のために戦う者です・・・。
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