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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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5/15放送分 「りんごのうさぎ」

行楽シーズンを迎えています。幼稚園や学校の遠足姿の子どもたちもあちこちで見かけます。遠足といえば、楽しみなのが、お弁当。遠足のお弁当にまつわる、こんな話があります。
ある小学2年生の女の子が、学校から帰ると、お母さんが病気で入院することになりました。明日は、楽しみにしている遠足・・・。お父さんはお母さんの病院に付いていなきゃいけないし、あしたのお弁当どうしよう・・。
女の子が困っていると、小学6年生のお兄ちゃんが、「おれがつくってやるよ」と冷蔵庫をのぞきながら、「おにぎりと、たまごやきと、ウィンナーでいいよな」。女の子が、「うん。りんごある?」ときくと、「うん、あるよ」。「じゃあ、うさぎさんにして!」・・・。
うさぎの形のりんごは、お母さんがつくってくれたお弁当には、必ず入っていたそうです。「そんなのできないよ!」とお兄ちゃん・・。「じゃ、いい」と女の子は、少し悲しそうに返事をしました。
翌朝、台所に行くと、テーブルの上に、お弁当がのっていました。女の子は、そのお弁当をリュックに入れて、遠足へ。お昼の時間、お弁当を開けると、・・・大きなおにぎりが2つ。たまごやき。ウィンナー・・・。それに、うさぎの形をしたりんごが4つ入っていました!そのうさぎは、大きさも形もふぞろいでした。・・・お兄ちゃんがつくってくれたんだ・・・・。女の子は胸がいっぱいで食べることができませんでした。
夕方お母さんの病院へ行って、「お兄ちゃんが、うさぎのりんご、つくってくれたんだよ」と、お弁当を開けて、食べられなかったうさぎのりんごを、とても嬉しそうに見せました。「せっかくだから、みんなでいただきましょう」とお母さん。一緒にいたお兄ちゃんは恥ずかしそうにうなずきました。病室で、みんなで食べたりんごは、ちょっぴり、すっぱい味がしたそうです・・・・。