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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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4/24放送分 バンドウイルカ フジ

病気で尾びれを失ったイルカの人口背びれを作った人たちがいます。
沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館の獣医さんと、タイヤメーカーの社員です。
バンドウイルカのフジは、3頭のこどもをもつ母イルカで35歳。
今から2年半前の2002年秋、細菌感染症にかかり、尾びれの75%を切除することになりました。しかし、以前のように自由に泳ぐことができないフジはストレスで元気がなくなってしまいました。そんな状態を目にしていたトレーナーと獣医は、「尾びれさえあったら・・」と、ゴムでイルカの人工尾びれを作ることはできないかと考えました。
そこで、獣医は、タイヤメーカーに勤める学生時代の友人に相談・・・。
しかし、これまでイルカの尾びれを作った例はなく、話は難航・・・・・。でも、獣医の「この子をなんとかもう一度自由に泳がせてあげたいんです」の言葉が状況を変え、研究、開発がスタートしました。
研究開発担当者は、勤務後の大半や休日を制作に費やし、イルカトレーナーは、フジに尾びれを触れられることに慣れさせる訓練を重ねました。そして、およそ2年の歳月を経て、世界初のイルカの人工尾びれが完成!みんなのフジへの熱い願い、常識の壁を破った瞬間でした。
フジは、様々な人の想いを身につけて、今では元気に泳ぐことができるようになりました。
かつての死んだような目にも、光を取り戻したようです。
先月(3月)は、特別にジャンプも披露し、高さ3.5メートルの夢を空に描きました。
そのジャンプを見て、車椅子から拍手を送る人や、涙する人もいたようです。
この4月からは、沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館のイルカラグーンというプールで会えるようになりました。
いろんな人の夢と努力を背負ったフジ・・・。
希望と元気を与えてくれそうです・・・・。