2026年4月18日放送
「農作物の品種改良に取り組む男性が大学の恩師へ宛てた手紙」
この春、先生が定年を迎えられたと伺い、筆を取りました。
卒業後も図々しく、何度も農学部の研究室を訪ねる私に、
嫌な顔もせずにアドバイスをしていただき、感謝しております。
中でも忘れられないのが、近年の地球温暖化による気候変動を受け、
暑さに強い野菜づくりに取り組んでいた時のことです。
何度も失敗を重ね、深刻な表情で相談する私に、先生はあっけからんと、
「だって誰もやったことのない野菜づくりに挑戦してるんだろう」と仰いましたよね。
そして、「難しいことをやろうとすれば失敗は当たり前、失敗は挑戦者の勲章だ」と励ましてくださいました。
ご自身も植物の組織培養の分野で挑戦を続けてきた先生のその言葉に、
私はどれだけ背中を押されたことか。
以来、私は失敗も「こうではない」という一つのサンプルと前向きに捉え、
諦めることなく仕事に取り組むことができました。
往々にして人は、成功したサンプルのみを書き残します。
しかし、この10数年でその何倍もの厚さになった私の失敗ノートは、まさに挑戦者の勲章です。
最近は失敗することが以前より少なくなりましたが、それを挑戦していない自分への戒めと捉え、
私はこれからも挑戦者であり続けます。
先生はしばらくゆっくりされるそうですが、またご相談に伺った時はよろしくお願いいたします。
アーカイブ
- 2021
- 2022
- 2023
- 2024
- 2025
- 2026