2026年2月28日放送
「元中学教師の男性がかつての教え子へ宛てた手紙」
山村君、高校卒業おめでとう。
この春から東京の大学へ進学する君へ、私から手向けの言葉を贈ります。
あれは私が大学4年生の冬だった。
珍しく東京に大雪が降った夜、バイト帰りに街灯の下でふと空を見上げると、
光に照らされながらキラキラと舞い降りる雪に、私は吸い込まれそうな気持になった。
その幻想的な景色にあまりにも感動した私は、その場に立ち尽くしてしまったのだが、
ふと、このように何かに感動できる心をもつ自分は大丈夫だと、なぜか思えたんだ。
その頃の私は春から教師として年の離れた生徒たちと向き合っていけるのか自信がもてず、
不安を抱えながら過ごしていた。
しかし、感受性豊かな子どもたちと感動を共有できる自分である限り、彼らの気持ちに寄り添うことができると。
これから山村君も、不安や心配ごとを抱えながら過ごす日があるだろう。
そんな時でも心はニュートラルに保ち、どうぞ身近にある小さな感動に気づける人でいてください。
そうして、どんな環境に置かれようとも常に前向きに捉える心を持ち続け、
幸せの種子を見つける名人になることができれば、君の人生は喜びに満ちたものになるはずです。
最後にドイツの哲学者の言葉を紹介します。
「幸せを数えたら、あなたはすぐ幸せになれる」。
山村君の未来が、幸多からんことを願っています。
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