FM 福岡 FUKUOKA

2025年12月20日放送
「80代女性が入所している介護施設の外国人スタッフに送った手紙」

エレナさん、これまで本当にお世話になりました。

体調を崩したお母さんを看病するため、仕事を辞めて帰国することになったと聞いた時はショックでしたが、

お母さんはあなたの帰りを心待ちにしていることでしょう。

施設に入所した当時、さみしさと不安でいっぱいの私に、あなたはいつも優しく声を掛けてくれましたね。

それまで、あまり外国の方と接したことがなかったから、

最初は戸惑いもあって、ちょっと不愛想だったかもしれません。

ごめんなさいね。

家族と離れ、遠い国で働くあなたにも、きっと大変なことや辛いことはあったはず。

でも、あなたは元気で明るくて、いつも笑顔でした。

エレナという名前には、「光り輝くもの」という意味があると教えてくれましたが、まさに名前のとおり。

あなたの笑顔を見るだけで、なんだかホッとして、元気をもらえたような気がします。

いつか自分の国に帰って、日本で学んだ介護の知識や技術を伝える仕事がしたいと

夢を語ってくれましたね。

あなたなら、きっと大丈夫。

何よりも、相手のことを思う「思いやりの心」と「感謝の気持ち」があるから。

最後に、あなたが最初に覚えたという日本語を、精いっぱいの気持ちを込めて贈りたいと思います。

「ありがとう!」

あなたのことは決して忘れません。