FM 福岡 FUKUOKA

2025年6月21日放送
「今年亡くなった父親へ宛てた50代女性の手紙」

お父さん、今日は私の誕生日です。

今、私の手元には10年前の誕生日に、お父さんからもらった手紙があります。

こんなことが書いてありました。

45歳の誕生日おめでとう。

今年もお母さんといっしょにお祝いできると思っていたのに、お父さんだけになってしまいました。

何よりもお母さんが一番、残念だったと思います。

あなたが生まれて45年。光陰矢の如しとは、よくいったものです。

あのお転婆さんが、今では2人の子どもの母親になって、立派に家庭を切り盛りしているのですから。

今さらですが、子育てはお母さん任せで、いい父親ではなかったこと、本当に申し訳なく思っています。

あなたは子どものころからずっと、私の自慢の娘でした。今もそうです。

これからはお母さんの分まで、あなたたち家族の幸せを見守っていきます。」

お父さんからこの手紙をもらったときは、本当に驚きました。

こんなこと、口では絶対に言わないお父さんなのに...

亡くなったお母さんの分までと、精一杯頑張って慣れない手紙を書いてくれたのでしょう。

正直言って、思春期のころはお父さんのことを避けていた時期もあります。

でも、今はお父さんが恋しい...

お父さんからもらった最初で最後のこの手紙は、私の宝物です。