FM 福岡 FUKUOKA

2024年11月2日放送
「看護師の先輩へ送った50代女性の手紙」

お待たせしました。毎年恒例、川上さんの大好きな栗をお送りします。

今年は、大粒でおいしい栗に仕上がっているそうですよ。

あれからもう30年。時が経つのは本当に速いものですね。

今振り返ると、新人看護師の私が配属された病棟に川上さんがいてくれたおかげで、

大変な時期を乗り越えることができたと思います。

川上さんからは、看護師として大切なことをたくさん教えていただきました。

中でも忘れられないのは、2年目のあの日のことです。

ようやく仕事にも慣れてきて、気が緩んでいたのでしょう。

高齢の入院患者さんに、ちょっとぞんざいな態度をとってしまった私の様子を、

たまたま目にしていた川上さんは、こんな言葉で優しく諭してくれましたね。

「患者さんはみんな心細いのよ。もし自分の身内だったら、どんな言葉をかける?どんなふうに接する?

ベテランになっても、そのことを決して忘れないでね」

結婚、夫の転勤、そして出産、子育てと続き、川上さんとは遠く離れて、仕事からもしばらく遠ざかっていましたが、

コロナを機に、また看護師として働き始めて3年。

川上さんのあの言葉を日々、自分に言い聞かせています。

私が目標とする、目配り・気配り・心配りのできる看護師、それは今も川上さんです。