FM 福岡 FUKUOKA

2024年6月15日放送
「義理の父へ贈った『父の日』のプレゼントに添えた、20代男性の手紙」

田植えの季節も終わり、そちらの水田では稲たちがすくすくと育っている頃でしょうか。

物心のつく前に実の父親を亡くし、女手ひとつで育てられた僕にとって、

お義父さんは初めて出会った、父と呼べる人です。

最初は不思議な感覚で戸惑いもありましたが、お義父さんとお義母さんは、

夏美との結婚を機に義理の息子となった僕を、温かく迎え入れてくれました。

中でも思い出深いのは、夏美が出産を控え実家に戻っていた時のことです。

お義父さんは「用事のついで」と言いつつ、一人で暮らす僕の様子を伺いに来てくれましたよね。

するとインスタント食品ばかりが並ぶ台所を見て、「そんなモノばかり食べていたらダメじゃないか」と一喝。

1週間も経たない内に、山のようなお米や野菜を送ってくれました。

その時、僕のことを本気で叱ってくれる...心配してくれる父親の存在というものを、

どれだけ頼もしく、嬉しく思ったことでしょうか。

そんな家族の優しさに包まれながら食べた、お米や野菜の味は一生忘れません。

これから暑さの厳しい本格的な夏を迎えますが、どうぞご自愛ください。

農作業で荒れた手を、同封したハンドクリームで潤してくれたら幸いです。

お義父さん...これからも、よろしくお願いします。