FM 福岡 FUKUOKA

2024年1月20日放送
「子育て中の30代の女性が義理の母へ宛てた手紙」

今年のお正月...実家の本棚の中に「わらしべ長者」の絵本を見つけ、裕人に読んであげました。

お義母さんはよくご存じでしょうが...それは、ある男が「わらしべ」を必要としていた男と出会い、

持っていた「わらしべ」と蓮の葉を交換するところから始まります。

次に蓮の葉を探していた男と味噌を交換し、最後は味噌が刀になるのですが、

その刀が凄い力をもっていたことから、長者の娘と結婚するという物語でしたよね。

子どもの頃はただ面白いお話だな~と思って読んでいましたが、

母親となったいまは、これは子どもの成長を語っている昔話だと思えるようになりました。

例えば、男が「わらしべ」を持っている時に刀鍛冶と出会っても、刀と交換はしてもらえません。

「わらしべ」を必要とする男と出会ったからこそ、蓮の葉と交換してもらえたのです。

それは、まだ筋力がついていない子どもに、三輪車を与えても乗れなかったり、

日本語もよく理解できないのに、外国語を習っても意味が分からなかったりすることと同じです。

子どもはいま自分が持っているスキルと合致するモノと出会った時に、

はじめて次のステージへと成長していけるのだと思います。

いまは何でも早くから習うのがもてはやされる風潮がありますが、この「わらしべ長者」を読みながら、

いつもお義母さんが仰っている「子育ては、あせらず、ゆっくりでいいのよ」という言葉を思い出しました。

これからも裕人の成長のスピードを見守りながら、あせらず、じっくりと、子育てをしていこうと思います。