FM 福岡 FUKUOKA

2023年7月22日放送
「60代の女性が庭師へ宛てた手紙」

今年の夏も猛暑となりそうですが、いかがお過ごしですか?

去年の夏は、記録的な猛暑の中、大粒の汗を流しながら我が家の庭を手入れしてくれてありがとうございました。

おかげさまで毎日、庭の緑に癒される日々を過ごしています。

そういえば、私が「庭に植える木を、もう一本増やしてもよくないですか?」と、

素人考えで提案したのを覚えていますか?

すると吉田さんは、「庭はそこに暮らす人と一緒に成長するものなんです。

だから少し足りないくらいが丁度いい。100%完成させてはダメなんですよ」と教えてくれましたよね。

あれから植物たちも大きくなりました。

吉田さんがおっしゃった通り、去年よりも調和の取れた美しい庭になった気がします。

未完成だからのびしろがある。未完成だから美しい。

そんな目で日常を見渡すと、なんだかいろんなことが輝いて見えてきました。

庭師というのは、暑さ寒さの厳しい季節も屋外で植物たちと向き合う、大変なお仕事だと思います。

お体を大切に、これからも大地というキャンバスに、美しい絵を描いてくださいね。

この暑さが和らぐ頃に、吉田さんの植えてくれたキンモクセイが良い香りを放つのを楽しみにしています。