2023年6月17日放送
「20代後半の女性が夫へ宛てた手紙」
今年も梅雨がやってきましたね。
この時期になると、初めてあなたと出会った日のことを思い出します。
あれは大学の帰り道...バス停で急な雨に見舞われた私は、傘を持っていなくて途方に暮れていました。
すると、チラチラと私を見ながら目の前を通り過ぎたあなたが、
急に引き返してきて、「これ」って自分の傘を私に差し出しましたよね。
私がびっくりしていると、あなたはパーカーのフードを被って猛ダッシュ。
お礼を言う間もありませんでした。
その後、夏休み明けに初めて参加したゼミで、あなたと会うことができました。
あなたは「絶対、カッコつけてると思われてる。ずっと恥ずかしかった」って言ったけど、
それに私が「困ってる人を助けるのを恥ずかしがるのはよくない」って真顔で言い返したよね。
お礼を言おうと思っていたのに、私は何を言っているんだろう...と、あたふたしてると、
あなたは「確かに恥ずかしがって、お年寄りに席を譲ったりしないのは、よくないもんな」と、妙に納得してました。
それからちょっと微妙な空気が流れたけど、私たちはお互いの目を見つめ合いながら大笑い。
一気に2人の距離が縮まったのを覚えています。
あれから10年...いまも優しいあなたが大好きです。これからもよろしくね。
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