2022年8月20日放送
「幼馴染の友人に宛てた60代後半の女性の手紙」
「立秋」とは名ばかりの暑さが続いていますが、お元気ですか?
今年のお盆は、久しぶりに孫たちが帰省して、一緒に花火を楽しみました。
子どもの頃は、よっちゃんともよく花火をして遊びましたよね。
最後に火をつけた線香花火の火花を見つめながら、そんな夏の思い出が甦りました。
線香花火の目まぐるしく表情を変え、最後に儚く消えていくさまは、人の一生に例えられるそうです。
まず、点火と共に「蕾」が大きくなっていく状態を「幼少期」。
パチパチと「牡丹」のように、力強い火花が散りだす状態を「青年期」。
次々と「松葉」のように、火花が飛び出す状態を「壮年期」。
そして、火花が一本一本落ちていく「散り菊」の状態は「老年期」と呼ばれています。
決して派手ではないけれど、詫び寂びにも似た魅力をもつ、線香花火を愛する日本人の感性って素敵ですね。
私もよっちゃんも年齢的には、もうすぐ「老年期」でしょうか...。
でも気持ちはいつまでも、次々と火花が飛び出す「壮年期」のままでいましょうね。
ここ数年は無理でしたが、また以前のように一緒に旅行に行ける日が来るのを楽しみにしています。
それでは、まだまだ暑い日が続くと思いますが、お身体どうぞご自愛ください。
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