2021年9月18日放送
「20代の女性が亡くなったお婆ちゃんへの想いを綴った手紙」
大好きなお婆ちゃんへ。
もうすぐお彼岸だね。毎年、お婆ちゃんがつくってくれた“おはぎ”が、私たち家族は大好きでした。
今年はお婆ちゃんの“おはぎ”が食べられないから、
私がお婆ちゃんの味を再現しようと、“おはぎ”づくりにチャレンジしてみました。
でも、餡子がどうしても、お婆ちゃんがつくっていたようにスッキリとした味にならないんだよね。
お婆ちゃんが元気な頃に、ちゃんと手伝えば良かったな~って、今では後悔しています。
自分でつくってみて分かったけど、餡子づくりって、ただ小豆をコトコト炊くだけじゃぁないんだね。
アクが絶えず出てくるから、こまめに取り除くことが大事だということを知りました。
お婆ちゃんが餡子を炊く時は、長い時間、鍋の前からじっと動かなかったけど、
それは家族を思い浮かべながら、辛抱強くアクを取り除いてくれていたからなんだね。
その後ろ姿を思い出すと、色んな感情が溢れ出てきちゃいました。
甘い食べ物ってよく、「甘くて美味しい」って言われるけど、お婆ちゃんのつくる“おはぎ”は、
甘いからじゃなくて、そんな風に愛情を込めてつくっていたから、美味しかったんだね。
「お婆ちゃんと同じ味」って言ってもらえるには、まだまだ時間がかかりそうだけど、
愛情たっぷりが隠し味の“おはぎ”を、私もつくっていこうと思います。
お婆ちゃんが教えてくれた、秘伝のレシピを受け継いで...。
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