FM 福岡 FUKUOKA

2021年4月17日放送
「同窓会で久しぶりに会った友人たちへ宛てた30代男性の手紙」

みんなへ

15年ぶりに野球部のみんなと会えて嬉しかったよ。

みんな自分と平等にオッサンになっていて少し安心したけど、

それぞれ立派な社会人に成長していて、なんだかとても誇らしい気持ちになった。

振り返ると、当時、みんなと一緒に野球で学んだことはたくさんある。

キャッチャーだった俺は、打席に立つ対戦相手が、次は何のボールを待っているのか?

どんな心境でいるのか?と、常に相手のことを考えていた。

だから、相手がどんな立場で何を考えているのかを想像する癖がつき、

それは社会人になってからも、スムーズなコミュニケーションを取る上で、とても役に立っている。

また、打ち取った時はなぜ成功したのか?打たれた時はなぜ失敗したのか?と、

成功と失敗の原因を必ず探っていたけど、これはどんな仕事にも繋がる大切な要素だと思う。

卒業してから15年、俺は一人地元を離れて進学、その後も地元に戻ることなく就職したけど、

やっぱりみんなと過ごしたこの場所は、俺にとって大事な原点なんだと、今回の同窓会で再確認できた。

知り合いが一人もいない場所で、辛いことや寂しいこと、時には泣きたくなるような悲しいこともたくさんあったけど、

これからもここ東京で、自分らしく頑張っていこうと思う。

次に会った日に、みんなにとっても俺が、少しでも誇らしい存在となれるように。