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絵本司書、読書アドバイザーの安藤宣子さんに 
アニマシオンについて 聞いてみた件

今回も絵本司書、読書アドバイザーの安藤宣子さんにご登場いただき、
アニマシオンについてお話し伺いました。

そもそもアニマシオンってなに?

アニマシオンとは…スペインのジャーナリストでもあるモンセラ・サルトが、子ども達に読書の
楽しさを伝えるとともに、読む力を引き出すために1970年代から開発したグループ参加型の読書指導メソッドです。

安藤さん「今までの読書と言うのは、読み聞かせ、ストーリーテリング、子どもたちは受け身状態でした。
     受動で“ただ聞くだけ”でした。そこに能動的活動を持ち込んだもので、ただ聞くだけの読書ではなく
     子どもたち自身が積極的に参加できる、分かりやすく言えばゲームみたいな物です。
     絵本を使ったゲーム。そこには発達状態に応じた(幼稚園低学年や小学生、中学生、高校生など)作戦が
     75通りの作戦があります。

今回は安藤さんが分かりやすい例を用いて説明してくれました。これを聞けばすぐ出来ます!

「桃太郎」
桃太郎が黍団子を持って、鬼ヶ島に行く道すがら、動物をお供にします。
犬、さる、きじ、出てきた順番に(最初に家来になった順番)並べて下さい!

どうですか?皆さん覚えていますか?
正解は・・・

犬、きじ、さる   でした!!

一度絵本を読み終わってからこのゲームをしてみて下さい。これは75の作戦の中の
        「前かな?後ろかな?」
にあたります。しかもこの作戦、登場人物が多い方がもっと盛り上がります。
そこでおススメの絵本を安藤さんが紹介してくれました。
「どうぞのいす」香山美子著、柿本幸造イラスト


うさぎさんが作ったイス。「みんなに休憩してもらうため」に、野原に
「どうぞのいす」と書いた看板を立てておいておきました。
そこに動物たちがやって来て、その椅子に座るかと思いきや、椅子に
食べ物を置いていく・・・という内容です。

ゲームのやり方は、まず絵本を読む前に、絵本に登場する動物たちの絵をかいておきます。
そして絵本を読み終えて・・・

「どうぞのいすにやってきた順に動物をならべてくださーい」
(作戦名「前かな?後ろかな?」)

この時、絵本に登場していない動物の絵も書いて入れておくと、よりいっそう盛り上がります!

さらにこの絵本は・・・
動物がそれぞれ食べ物を持ってくるので・・・
作戦「これだれのもの?」
が出来ます。
この食べ物は 誰が持ってきたでしょうか?って感じで・・・

さらにさらに・・・椅子においてある食べ物を、次に来た動物が
食べてしまうので・・・「これ食べたの、だれ?」
(こちらはアニマシオンの作戦ではありません)

という風にアレンジして楽しめます。


アニマシオンで大事なのが
「間違えても否定しない」遊びなので、正しい読み方を強要しない。
子どもに”読書が好きになってもらいたい”と言う作戦なので
絶対に否定はしないでください。


一人でやるのではなく、何人かで(お家ではご家族一緒に)楽しんで下さい。
人の話を聞く、自分の意見を言う、と言うディスカッションが
重要です。

今回は「アニマシオン」についてと、アニマシオンの応用を伺いました。
是非今後の読書の参考になさってください。