ブチカンガストロノミー研究所 10月9日 きのこ
ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない料理を求めて旅行する方も増えてきました。
そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうというコーナーです。
現在のテーマは、「きのこ」です。
実は、福岡県は長野県、新潟県に次ぐ全国第3位のきのこ生産量を誇る有数の産地です。
その中でも三潴郡大木町は、きのこの生産量西日本一を誇る「きのこの町」として知られています。
ということで、大木町にある九州最大規模のきのこ生産企業「株式会社きのこの里」の、専務の北島さん、常務の田中さんにきのこについてインタビューしてきました。
■「株式会社きのこの里」について
https://ookinoko.com/index.html
福岡県三瀦郡大木町大角808番地
昭和60年9月に組合を設立して、今年で41年です
きのこの里で作られたきのこが購入できる店舗
ゆめタウン、道の駅おおき、道の駅みやま
JAから出荷しているものは、福岡県内の各スーパーで購入できます
今日からは、生産工場内を案内してもらいながらお話しをお伺いした模様です。
■きのこの生産工場
きのこを収穫するまでには、培地の材料を準備し、瓶に詰め、殺菌し、種菌を植え付け、菌を培地全体に広げてから発生させるという工程を経ます。
工場内にはカラオケボックスのように区切られた部屋がいくつも並んでいて、それぞれの部屋で決められた作業を行っています。
■培地の材料を混ぜて、菌を植え付ける準備をする
培地の材料を大型のミキサーに投入し、水を加えながら攪拌し、培地として使える状態に整えていきます。
培地の材料は、トウモロコシの芯を乾燥させて砕いたもの、おから、米糠、ふすまなどです。
ミキサーで調製した培地は、機械によってプラスチック製の瓶に自動で詰められていきます。
その後、キャップをして台車に載せ、次に殺菌の工程に進みます。
殺菌は、水蒸気を使って約120℃で加熱して行われます。
殺菌窯での処理が終わった瓶は、隣接する無菌室へ移され、一晩かけて常温まで冷まします。
翌日、種菌を植え付ける作業が行われます。
■培地の瓶の話
瓶に培地を詰めた状態を見ると、培地の上部に3つの穴が開けられています。
これは、種菌を植え付けたあと、菌が培地の中へ広がりやすくするための工夫です。
上部からだけ菌を広げようとすると、培地の下の方まで菌糸が到達するのに時間がかかるため、菌を培地全体に広げることを考えて、このような形にしていると説明されました。
また、培地を入れるプラスチック瓶は約20年間、繰り返し使用します。
そして、きのこを収穫し終わった培地は、機械でかきだし、アスパラガスやイチゴの栽培の良質な有機肥料として、地域の農家に利用してもらっています。
■菌を管理するということ
育てたい菌をきちんと成長させるために、培地の殺菌や作業環境の衛生管理は欠かせません。
ある工程にかかわる人は決められるなど、なるべく他の菌との接触する機会を少なくしています。
また、納豆菌のように熱に強い菌を入れるわけにはいかないので、朝食で納豆は食べないそうです。
来週もきのこの話を続けます。
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