ブチカンガストロノミー研究所 8月28日 きのこ
ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない料理を求めて旅行する方も増えてきました。
そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうというコーナーです。
現在のテーマは、「きのこ」です。
実は、福岡県は長野県、新潟県に次ぐ全国第3位のきのこ生産量を誇る有数の産地です。
その中でも三潴郡大木町は、きのこの生産量西日本一を誇る「きのこの町」として知られています。
ということで、大木町にある九州最大規模のきのこ生産企業「株式会社きのこの里」の、専務の北島さん、常務の田中さんにきのこについてインタビューしてきました。
■「株式会社きのこの里」について
https://ookinoko.com/index.html
福岡県三瀦郡大木町大角808番地
昭和60年9月に組合を設立して、今年で41年です
きのこの里で作られたきのこが購入できる店舗
ゆめタウン、道の駅おおき、道の駅みやま
JAから出荷しているものは、福岡県内の各スーパーで購入できます
■きのこは大きく「天然」と「栽培」に分けられる
現在、私たちが日常的に購入して食べているきのこの多くは、栽培されたものです。
原木椎茸は山の中で育ちますが、栽培きのこに分類されます。
天然のきのこで一般的に知られているものとしては、松茸やトリュフ、ポルチーニなどです。
日本の天然きのこではヤマドリタケなどもありますが、
一般家庭で日常的に食べる機会はそれほど多くありません。
■「きのこ=秋」というイメージがある理由
これは、天然きのこの生育サイクルと関係しています。
きのこは、菌糸を伸ばして生育し、気温が下がり、冬に向かう時に、
子実体=きのこを作ります。
つまり、この子実体が秋に出てくるので、秋というイメージがあるのです。
■栽培きのこが一年中食べられるわけ
人間がきのこの生育環境をコントロールして栽培しているからです。
気温が下がるときのこが発生するというサイクルを人工的に作り出すことで、
季節に関係なく生産することができるようになりました。
■原木椎茸の作り方
原木にドリルなどで穴を開け、そこに「種駒」と呼ばれる菌を植え付けます。
時間をかけて椎茸の菌糸が原木全体に広がったところで刺激を与え、
条件が整うと、原木から椎茸が発生します。
■菌床栽培と原木の価格の違い
その理由は、栽培にかかる時間と手間です。
菌床栽培は、早く育てることができるため、効率よく短期間で生産できます。
つまり、手軽に椎茸を使うなら、菌床栽培ということになります。
最近では、菌床栽培の乾燥椎茸も価格面の理由から増えているそうです。
一方、原木は時間をかけて育てる分、香りが強く、味が濃くなります。
料理によって、椎茸の香りが必要ならば、原木を選ぶ方が良いでしょう。
■きのこの品種改良
きのこには生物学上の「種」があり、基本的には同じ種、
あるいは近い関係にあるもの同士でなければ掛け合わせることはできません。
例えば、見た目が似ているからと言っても、種が違えばできないということです。
来週もきのこの話を続けます。
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