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ブチカンガストロノミー研究所 6月12日 ホルモン

ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない料理を求めて旅行する方も増えてきました。
そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうというコーナーです。

今回のテーマは、福岡県民が大好きな「ホルモン」です。
ということで、福岡食肉市場指定業者、福岡市東区にある会社「西村商店」の
西村美和社長、そして、専務の西村博晶さんにホルモンについてインタビューしてきました。



■西村商店について
創業約50年になる、国産ホルモン専門の食肉卸業者です。
国産内臓肉専門で、飲食店への卸売が中心となります。
一般へは、福岡市博多区南本町にある「まる味商店」で販売しています。

まる味商店
福岡市博多区南本町2丁目4
https://motu-nishimura.com/
https://www.instagram.com/marumi.store/

■ホルモン市場には競りがない
一般的な魚市場や枝肉市場のように、自分で商品を選んで競り落とす仕組みはありません。
その日の処理頭数に限界があるため、指定業者に割り当てられる数や、
価格が予め決まっていて、欲しい量を自由に仕入れられるわけではありません。
つまり、”目利き”による仕入れはできないということです。
市場側が牧場や牛の状態、品質を把握し、それを基に順番に業者へ割り当てていきます。
そのため、ホルモン業者は与えられたものを最大限活かすことが求められます。

■個体差はあるが、安全性は厳しく管理されている
ホルモンは枝肉以上に個体差が出やすい食材です。
さばいている時に、獣医師による検査などがあり、
市場段階で食用不適格部位は排除されるため、業者に届くことはありません。

■ホルモンは下処理が非常に重要
ホルモンは、部位ごとに異なる処理が必要です。
水洗いをし、余分な脂や不要部分を除去して、包丁による細かな整形など、
部位ごとに異なる洗浄や加工が必要なため、機械化ができず全て手作業です。
また、西村商店で処理された後も、飲食店側でさらに下処理を行うため、
「西村商店での処理」+「飲食店での処理」という二段階の作業をしていることになります。

■飲食店ごとに求めるホルモンが違う
仕入れたホルモンを一律に販売するのではなく、飲食店ごとの要望に合わせて選別しています。
例えば小腸の場合、味が濃いスープを使うもつ鍋店は、プルプルした食感があり、
甘味が強く、コクが出る脂が多いタイプをリクエストしたり、あっさり系のスープの場合は、
その逆をリクエストしてきます。
仕入れた牛の状態を見ながら、どのお店に向いているかの見極めが重要となってきます。

来週もホルモンの話を続けます。