ブチカンガストロノミー研究所 5月29日 たけのこ
ガストロノミーとは、「食事と文化」全般について指すもので、食材、その食材を使った郷土料理と文化、それを出すお店、というふうに、食材を起点に「食べること」を追求していくものです。
近年では、「ガストロノミー・ツーリズム」と言って、現地に行かなければ出会えない、そんな料理を求めて旅行する方も増えてきました。
ブチカンでは、そんな福岡が誇る食材にスポットを当て、皆さんにも知って頂こうということで、このコーナーをスタートさせました。
現在のテーマは、「筍」です。
筍と言えば、福岡には、合馬があります。
ということで、北九州市小倉南区で筍の生産から加工まで行う筍のプロ、とみ川商店の冨川社長、そして、山部隊の品川さん、柳田さんに筍についてインタビューしてきました。
■ とみ川商店について
昭和63年創業の筍の生産、加工食品の製造販売を行う会社です。
こちらで育った筍や加工品は、北九州中央卸売市場だけではなく、東京大田市場、豊洲市場、大阪中央青果、京都の市場などに出回ります。
https://tomikawa-shoten.com/
■筍を生産している山について
かなりの急斜面ですが、竹を間引き、車が入れるように道を整備し、赤土を盛り、余計な落ち葉などを取り払うなど、非常に手入れが行き届いています。
これは日々の管理の積み重ねによるもので、良質な筍を育てるためには、山の整備が欠かせないということです。
■筍はどこにある?
山部隊の方たちは、足をずらしながら土のわずかな膨らみを探っていきます。
一般の方がみつけるのは至難の業です。
そうして見つけたら、穂先が出て光合成しないように土や落ち葉を被せ、掘り出しやすいようにマーキングしておきます。
これは、掘り出すタイミングを計ったり、イノシシ対策、掘り忘れ防止などの意味があります。
■筍の掘り出し方から運搬まで
とても硬い竹の地下茎がどこにあるのかを確認します。
そこから伸びる筍の根の付き方や向きを見極め、適切な位置に鍬を入れないと綺麗に掘れません。
それは、筍の急所と言われる場所です。
ここを狙うと筍が地下茎から外れやすく、かつ、地下茎を傷つけません。
また、掘り出し方にも技術が必要で、傾斜の角度、筍の生え方によって掘り方が全く違います。
鍬を上から入れたり下から入れたり、地形、筍の向き、根の走り方を瞬時に判断する必要があります。
掘り出した筍はカゴに入れて担いで車まで運びます。つまり、人力です。
筍探しから掘り出し、運搬までとても技術と体力がいる仕事なので、
専門性が高く、気軽にアルバイトを頼めないため、高級になっていくとのことでした。
■実際に掘り出した筍
全体的に白く、1本1,000円はする高級筍でした。
■筍の収穫量
筍がまだ土の中から芽を出していない、高級筍の時期は、
1人で100本前後、20〜40kg程度になるそうです。
最盛期になると時間との勝負になるので、1日8時間で1人300kgほど収穫します。
チーム全体で1.5トンになります。
この時の筍は加工品用になるそうです。
■筍雑学
山部隊の方たちは、竹を見て何年育ったものかを判断していました。
言葉では表せないそうですが、分かるとのこと。
その判断を頼りに、残す竹、間引く竹を決めているそうです。
一般の人には決して分からない世界でした。
さあ、来週からは別の食材に取り掛かります。
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