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メシュラングルメ研究所 10月16日 パン

メシュラングルメ研究所です!!
様々な食材に関して、研究、新たなメニュー開発を
していこうじゃないかというコーナーです。

現在は、パンの研究をしています。



ということで、大人気のパン屋さんに行って、店主の平山さんと色々お話してきました。

Boulangerie pain stock(ブーランジェリー パンストック)
箱崎本店
福岡市東区箱崎6-7-6
【TEL】092-631-5007
【営業時間】10:00 – 18:00(短縮営業中)
【店休日】月曜日、第1、第3火曜日
https://www.facebook.com/painstock.fuk/

天神店
福岡市中央区西中洲6-17
【TEL】092-406-5178
【営業時間】10:00 – 18:00(短縮営業中)
【店休日】月曜日、第1、第3火曜日
https://stockonlineshop.com/


2010年に開業。  
店主の平山さんは、福岡大学卒業後、福岡のパン屋で働き、フランスで研修後、
東京の「シニフィアン・シニフィエ」の志賀シェフのもとで修行。
その後、ダンディゾンの浅野シェフのもとで修行し、福岡に戻り、数年福岡のパン屋で働きながら独立の準備をし、福岡市箱崎の片隅に「パンストック」をひっそりオープン。
「パンストック」パンは、ゆっくり生地を発酵させることで、日持ちするようにしています。
また、添加物、マーガリンを使わず、国産小麦、もしくはオーガニックのフランス小麦を使うなど、自分の子供に食べさせても罪悪感のないものを選択して、材料に使っています。
毎日のことだからこそ丁寧に、手を抜かないパン作りを心がけています。

で、今日は、平山さんと最近の小麦粉の話をしました。

最近流行っているスペルト小麦
現在使われている小麦の原種と言われるもので、
パンとして使われ始めた最初の小麦とされています。
スペルト小麦は、味が濃く、他の小麦にはない野性味、旨味があり、味わい深いのですが、グルテンが弱いというデメリットもあります。
また、一般的な小麦粉が25kgで4000円だとしたら、25kgで15000円はするなど、大変高価です。

パンは1種類の小麦粉だけで作られるのではない
様々な小麦の品種、小麦粉の種類を混ぜ合わせて作ります。
どの品種、種類を、どのような配合で混ぜ合わせていくのかが、パン職人の腕の見せ所となります。

小麦粉の種類の違い
一般的な小麦粉を白米だとしたら、全粒粉は玄米や胚芽米のような感じになります。
当然、全粒粉のほうが栄養価は高いのですが、これを美味しくするのは難しいです。

強力粉 : 一般的にパン作りに使われる小麦粉
中力粉 : フランスパン専用粉としても販売されています。
ただ、タンパク質が強いため、歯切れが良いパンを作りにくいため、全粒粉をまぜて使います。
薄力粉 : 主に、お菓子だったり、カスタードクリームに使う小麦粉。
パンにあまり使うことはありませんが、使うとフワッとしたパンになります。
超強力粉 : 味は良いが、タンパク質が強すぎます。
そのため、力がないスペルト小麦と混ぜるとパンにしやすくなります。

最新の品種は
メーカーは、お米と同じように、作業性や甘味などを考え、掛け合わせて作りだしています。

メーカーが作る小麦と、小さな農家が作る小麦の違い
メーカーが作る小麦には、安定感があります。
その一方で、小さな農家が作る小麦や、スペルト小麦のような特殊なものは、その時々によってブレが生じるので、生産ラインに入れるのが難しいのですが、うまくいった時の美味しさは格別です。

小麦粉の味を研究
流通の発達により、誰が作った小麦粉なのかが分かるようになりました。
そのため、それぞれのパン屋さんが、個性を出そうと、様々な場所で作られた小麦粉を、使うようになっていきました。
そこで、農家との付き合いの中から栽培方法や使用法に至るまで、普段の仕事の中の一部として、小麦粉の研究を行っています。

パン用の小麦粉はチームのようなもの
良い小麦粉だけを集めても、美味しいパンはできません。
それぞれの小麦粉の個性を合わせて、力を発揮するように微調整し、初めて美味しいパンになるというわけです。

さあ、来週もパンの話をしますよ。