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白岳しろ presents 「飲んで、うまい 食べて、うまい」 6月19日

食べものとお酒の関係に注目する、「飲んで、うまい 食べて、うまい」

米焼酎は、究極の食中酒。
つまり、どんな食べ物とも相性が良いというわけです。
このコーナーでは、米焼酎と食べ物を合わせる、
つまり、ペアリングを追求していきます。

現在は、「家庭で作れる、米焼酎と合う一品メニュー」のレシピをご紹介しています!!
今週も九州イタリア協会会長、「Da fuchigami HAKATA」の渕上シェフに教えてもらった「お家で簡単イタリアン」です。

「Da fuchigami HAKATA」は、イタリア料理のクリエイティブで最先端のテクニックを追及するお店です。
その渕上シェフが、家庭でも簡単にできるように考えてくれました。

今回ご紹介する料理は、ご存知の方も多い、ミラノ風カツレツです。
今やイタリアンレストランでは定番となった料理のひとつ、ミラノ風カツレツ。
皆さんは、このミラノ風カツレツを想像するとき、どんな料理が思い浮かびますか?
きっと、薄く叩いた豚肉に衣をたっぷりと纏わせたカツレツを想像するでしょう。
そこで今日は、イタリア料理に一歩踏み込んで、ご紹介します。
イタリア料理は大きく2つに分けることができます。

クチーナ・リッカ/貴族の料理
王族達は、それぞれの屋敷にシェフ達を多く抱え、毎夜、豪華な食事を楽しんでいました。当時の屋敷や宮殿で行われる晩餐会などで出される料理は、お抱えシェフ達が、レストランのように大きな厨房で調理した、豪華な食材を使ったもので、多くの来賓を魅了していました。贅を尽くした料理は、単に貴族達の自己満足ではなく、贅を尽くした凄い料理ができるということを知らしめ、豊かさ・財力そして権力の象徴でもありました。
武力だけではなく、貴族や王族の屋敷の料理は、侵攻勢力を抑えるとても重要な役割を担っていたのです。

クチーナ・ポーヴェラ/庶民の料理
庶民の料理はまさしくマンマの味そのものと言えるでしょう。
現在日本で愛されているイタリア料理は、このクチーナ・ポーヴェラが原型のものが多いようです。
クチーナ・ポーヴェラは、庶民が家庭で作るため、ひとつの釜戸を使って、ひとつの鍋で作られるようなものだったり、安い食材でもお腹を満たすことができる工夫が随所に見られます。


では、今回のミラノ風カツレツです。
先に述べたことからも分かるように、実はミラノ風カツレツも、大きく2種類のタイプがあるのです。

クチーナ・リッカである「厚切りの骨つきロースのカツレツ」
骨つきだと、どこの部位を使っているかがひと目で分かります。

クチーナ・ポーヴェラである「薄く叩きに叩いたカツレツ」
場合によっては、何度も衣を重ねたり、どこの部位を使っているかも分かりません。
もしかすると、脂だらけの部位かもしれません。
もちろん、現在の日本のレストランで提供されているミラノ風カツレツは、変な食材を使わず、ロース肉を叩いて再現している所がほとんどです。
あくまでもこの料理の歴史です!!!!

トンカツが大好きな我々日本人!!!
今回は薄く叩いたカツレツではなく、米焼酎白岳しろと合わせる、
「クチーナ・リッカ」のレシピをアレンジしたカツレツで、お楽しみください!!!


材料
カツレツ

・豚ヒレ肉
・卵
・小麦粉(薄力粉)
・パン粉(細か目)※粗めしかなければ、ミキサーで回し細か目にした方が良い
・塩
・ブラックペッパー
・揚げ物用の油

付け合わせ
・プチトマト(くし型に4等分)
・ミックスリーフ
・塩
・バルサミコ酢
・レモン


作り方
豚ヒレ肉を8㎝大のブロックに切り、塩、ブラックペッパーで軽く下味をつけます

小麦粉をまんべんなく付け、余分な粉は、はたき落とします

卵は全卵を使い、よく溶いてください
ここに、オリーヴオイルを大さじ1落とすと、旨味が逃げだしにくくなります

溶き卵にしっかりと潜らせ、パン粉をしっかりと付けます
手でしっかりとパン粉を抑えると良いです

肉はブロックのまま、2度揚げします
1度目は、150度くらいの低温で7分ほどです

一度、バットに上げて油切りし、暖かい所で7〜8分ほど休ませます

2度目は、油を180度くらいの温度まで上げ、1〜2分ほどです
※ブロック肉の火の通りは、竹串などを使うと良いでしょう

付け合わせの材料を全て、ボウルの中で和えます
※今回のミラノ風カツレツは、ソースをかけずに付け合せの野菜と一緒に食べるので、
しっかりと酸味を効かせてください

カツレツの油をしっかりと切り、盛り付けると完成です。

カツをオシャレに盛り付けるポイントは、まず両端を切り落とし、
真ん中を2つに切り分け、切り口を上に向けることです


★渕上シェフによるアレンジ★
パン粉とパセリ(葉のみ)を 2:1の割合で一緒にミキサーにかけ、
緑色のパン粉に仕上げると、香りと彩りが良くなります。


いかがですか?
今回ご紹介した「豚肉のミラノ風カツレツ」に合わせる、
謎のアジア人が思うベストペアリングの飲み方は・・・・

金しろのロックかソーダ割(金ハイ)、
白岳しろのロックなどがオススメです。

金しろは、いい感じに樽熟成の香りがします。
ウイスキー的なニュアンスが、お肉料理のペアリングにはもってこいです。

イタリアで最初にミシュランの3星をとった、イタリア料理の父 故マルゲージを始め、
世界的に偉大なシェフを多く輩出し続け、世界中で愛される料理も数多くあるイタリア ミラノ。
2015年には、人類史上【初】の【食】をテーマにしたミラノ万博も開催されました。
万博の中央に完成した、世界最新のイタリア料理を発信するレストラン【イデンティタ ゴローゼ】で、渕上シェフはイタリアトップシェフとのコラボディナーのメインディッシュを担当されました。
古くからの文化と最新の食が交わりながら、常に世界中に食を発信し続けるミラノ。
この街で昔から愛されるミラノ風カツレツと米焼酎白岳しろのペアリングを、是非、お楽しみください。

来週も、お楽しみに。