番組紹介

放送時間:
◆FM福岡 毎週土曜日12:30~12:55(4/6放送分より12:30からの放送に変更)
◆FM山口 毎週土曜日11:00~11:25

出演者:

こはまもとこ
香月千鶴(FM福岡)
ちん。(ラジゴン水担当)

提供:サウンドピュアディオ

毎週多彩なゲスト(ミュージシャン/映画監督/俳優/文化人 etc.)を迎えて、音楽トークを中心に展開する25分番組。「音」を「楽しむ」と書く「音楽」をゲストと一緒に紐解くことで、より深く、広く、音を楽しむことができるハズ。そんな音楽にまつわる私たちの知的好奇心を刺激する番組です。
メールのあて先は、 oto@fmfukuoka.jp まで。

SOUND PUREDIO presents 音解 これからの放送予定

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◆今後のラインナップ        

番組は6月29日で終了しました。
長らくのご愛聴ありがとうございました。

   ※radikoタイムフリーでは6月30日13:20まで聴取可能です!

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。


今週のゲストは先週に引き続き、SHISHAMOのギター、ボーカルの宮崎朝子さん、ベースの松岡彩さん、ドラムスの.吉川美冴貴さん。お相手はちんです。 #SHISHAMO

先週は、6月19日にリリースしたデビュー5周年を記念した初のベストアルバム『SHISHAMO BEST』を中心に、今までを振り返っていただきました。

2週目に入ってみなさんも少しリラックス。
今週のセレクトしてくれたドライビングミュージック、SHISHAMOの『すれちがいのデート』でスタートしていきなりわちゃわちゃと楽しい感じです。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
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(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


この曲を選んだのはどういうつもり?

宮崎「そうですね。いろんなドライブあると思うんですけども、デートでねドライブとかすごい憧れるなって気持ちがありまして。とはいえこの曲はあまりよくない...」
松岡「そー。カップルのデートにはちょっと適してない!」
宮崎「お別れの曲になってしまうので最終的に。ただちょっとこのウキウキした部分があるので」
吉川「曲調がすごくいい!」
宮崎「そう、最後まで聞かなきゃいいんだよね(笑)」
松岡「そうだよ!途中で途中で!ワンコーラスくらいでループして」
吉川「ギターソロくらいまででギリ!」
宮崎「そこまでくらいなら大丈夫だよね」
吉川「そこまではまだ順調に付き合ってデートしているので」
松岡「最後まで聞かなければ大丈夫!」
吉川「そこでワッと切ってもらって(笑)」

なぜかここで異常にヒートアップするお三人(とちん)。


このアルバムは「SHISHAMO4」に収録の一曲ですが、「ポップ」という意味では「4」が一番親しみやすいアルバムになっているような気がします。

宮崎「たしかに『4』は作り方がちょっと違いましたね。毎回アルバムって何となくコンセプトがあったりするんですけど4に関してはガッツリコンセプトを決めていて、(最初から)『全曲シングル』みたいな気持ちのアルバムが作れたらいいなっていうつもりで作りましたね」

「4」はポップさを極めて「5」でまた新境地と、そんな変化も楽しめるのが初のベストアルバム『SHISHAMO BEST』です。

1stシングル『君と夏フェス』から、最新シングル『OH!』までのシングル9曲に加え、
アルバムのみに収録されていた『僕に彼女ができたんだ』『恋する』や
紅白歌合戦でも歌唱した『明日も』など、人気曲を含めた13曲が収録されています。

結成以来、ここに至るまで楽曲の作り方など変化はありましたか?

宮崎「そうですね。やっぱり音が一番変わったような気がしますね」

例えば?

宮崎「やっぱり尖ってましたよね。気持ちの部分でも(笑)

確かに。今回のベストでも最新の『OH!』に続いて初期の『恋する』に変わった瞬間に、ギターの音も含めて改めて最初はやっぱりとんがってるなあとは思いましたね。

宮崎「なんだろうあの感じは(メンバーの方に)ねえ?」
松岡、吉川「(ウケてます)」
宮崎「なんかやっぱりナメられちゃいけないみたいなのがあったのかもしれないですねえ。十代で」

随分おとなになりましたね発言も(笑)。

宮崎「すぐ丸くなりました(笑)」

すごく失礼ですけど宮崎さんて、番長っぽいっていうか。メンバー率いてがたがた言うな!って世間に向けて揺るぎないように。

宮崎「そんなイメージなんですか(笑)」

あ。いえ妄想半分。芯が強いというかブレないあたりに。でも「SHISHAMO3」あたりくらいから柔軟に音を取り入れたり、外部のプロデューサーを招いたりというようにすごく柔軟になってきた感もあります。そのあたりはすごく変化や意識したところはありますか?

宮崎「そぉーですねえ。まあ、人の話を聞くようにはなりましたね

(爆笑)

宮崎「前までは自分が思う正解だけが正解っていう。まあもっとも十代の頃なんですけどね。そんなところから、でもそれって結局楽曲の良さを邪魔してるんじゃないかって。そんな気持ちに変わっていって、それから人の意見を聞いて。やっぱりそれでも参考にしないときもあるんですが、でもその中で『いいな』とおもうものはすべてにおいてアレルギー持たないでやっていきたいなって途中から思ってますね」

一貫して宮崎さんの言葉にはブレがなく、そして素直です。年齢ごとに思うことに素直に、成長することにためらいなく。そして、それもこれもより良い「楽曲」のため。結局そこに話しが戻ってくるのです。

そんなベストアルバムから1曲、選んでいただいてさらに深くお話を聞きました。

選んだ一曲は7枚目のシングル、アルバム「SHISHAMO 5」に収録された「ほら、笑ってる」です。
新垣結衣さんと瑛太さんのダブル主演で話題になった映画『ミックス。』の主題歌として「生きていて良いことばかりじゃない、上手くいかないこともある」という映画と共通するテーマを優しく歌った作品です。

宮崎「SHISHAMOってありがたいことに最近はタイアップだったり書き下ろしで曲を書かせていただく機会がすごく増えて、ほんとに嬉しいことなんですけど(こういう曲では)作り方は変わるなって言う部分はありますね」

なるほど。そういう異なるアプローチでまた新しい扉を開けるようなところがありますか?

宮崎「そうですね。(通常は)物語として曲を作ることが多くて、そんな中でいつも自分じゃない架空の主人公を作ってこの子ははこういう性格でこういう所に住んでてもそういうところから物語を膨らましていつも作ってるんですけど、この映画は書き下ろしなので、最初から物語があるので、最初に台本や映像を見せていただいてそこから作った曲だったので」

なるほど。こういった外部からオファーされた場合は「ザ・宮崎朝子」の世界とはまたちょっと違うんですね。

宮崎「そうですね。私が物語をつくるってよりも、映像を見た上でその映画の中では描かれてない物語を曲でかけたらいいなっていう作り方でした」

映画の一部として、物語をよりふくよかにする一翼を担う。主体が映画の方にあるという意味ではより作家的なアプローチなのかもしれませんね。

楽曲としても憂いのあるミディアムナンバーですが、美しいコーラスとあいまってまたちょっと違うSHISHAMOの一面を見たような気もします。

宮崎「ああ、でも新しいことやろうと思ってやった感じではないですね。それとその間奏の部分の広がりも作りたくて。コーラスもそうなんですけどもギターの音も結構こだわってて

それはどんな部分?

宮崎「なんかあんまり普段やらない音でしたね。 基本的にはギターでがつんと弾きたいタイプなので、この曲でこのギターソロを取った時にちょっと大人になったなと思いました(笑)」

確かに情緒たっぷりのギターは大人のSHISHAMOなのかも。
プレイヤーとしてもおとなになったなと思ったのがこの「ほら、笑ってる」なんですね。

宮崎「そうですね」

この曲について吉川さん、松岡さんにもお話をうかがいました。
実はSHISHAMOというバンドでそれぞれの立ち位置が、向き合い方がよく分かるお話です。

吉川「 この曲はミディアムテンポで、演奏する時に一番心がけたのは歌詞の良さだったり歌の良さをいかにより良くしていくか、邪魔をしないかっていうことと、よく聞こえるようにしていくかっていうことはやっぱり意識しました。普段のライブにしろレコーディングにしろなんですけど。私の中では朝子の歌を聴きながらプレイする、歌をきく割合が自分の中ですごく高くて。この曲のレコーディングの時は特に歌をとにかく聞いてっていうところでその後でベースを聞いてみたいな兼ね合いでやりましたね」

吉川さんのドラマーとしてのスタンスはいつもそうですね。

吉川「そうですね。それはもう一番最初に『歌』です。なんかこう自分が『コレが叩けるからすごいんだぜ』みたいなことはないですねえ。かっこいいでしょこのフレーズ!みたいな思いはあんまり(笑)」

そこらへんはみなさんそれぞれで共通してるみたいですね。

宮崎「でも曲によってそういうバンドの面も出していけたらいいなって時はありますね」
吉川「そうですねー」


松岡さんはどうですか?

松岡「映画の最後に流れる曲なので、みんなが映画を見た後にジーンときながら聞いてもらう曲で。そういう意味ですごく歌詞をじっくり聞けるような演奏しよう心がけてやりました

映画館で観ました?

松岡「観ました!すごい最後流れた時感動しました!」
宮崎「音がすごくでかい!」
吉川「そー!」
松岡「感動しましたね!」
宮崎「あんなおっきい音でね!」
吉川「まずおっきいからびっくりしたね」

大興奮。

もうひとつ、この曲はやんわりと応援する歌だと思うんですね。今回ベストを聞いていてすごく思ったんですが、いつしかSHISHAMOは「人を励ます歌が歌えるようになった」なってことなんです。

SHISHAMOの楽曲は実は「がんばれ」という歌詞はほとんど(一つも?)なくて、宮崎朝子の世界に聞く人は自分とリンクして励まされていたのだけど、どこかで積極的に背中を押す歌をうたうようになった。そんな気がするんです。

宮崎「うーんやっぱり例えば『明日も』っていう曲でSHISHAMOを好きになってくれた方が多かったんですけど、そもそも『明日も』って言う曲は自分たちの中で応援ソングとして作ったものではなかったので

そうなんですね。

宮崎「これも今までの作り方とおんなじで、私、地元が川崎なんですけどもそのJリーグの川崎フロンターレを応援してまして、そのフロンターの応援をしに行った時にサポーターの皆さんの声援や思いにグッと来てしまって、そのサポーターを主人公にした物語を作ろうと思って作ったのがこの曲なんです。それが思わぬところで応援ソングとして受け取っていただいてて」

なるほど。でも『明日も』はやっぱり多くの人が励まされる応援ソングだと思いますよ。
多くのリスナーが励まされて感謝の気持ちもフィードバックされて、他の楽曲でも最近は少しそれも良いのかなと踏み込んできたような気もするんですけどね。

宮崎「最初の頃は『そんなつもりで作ったわけじゃないのに』って思いもしたこともあったんですけど。でもやっぱり嬉しいんですよね。『この曲聞いてがんばってます』って声をたくさん聴くと。 『SHISHAMOってそういうバンドになれてるんだな』っていうことに気づいて。それからはもっと色んな曲が作れるかなって思いましたね」

やっぱちょっと大人になりましたかね。

宮崎「それはほんとにあります(笑)」

さて、2週に渡ってSHISHAMOのみなさんをお迎えしていろんなお話を聞かせていただきました。
いかがでしたか?

宮崎「いやもう細かいことまで話してしまったなと(笑)」

細かいことばかりホントすみません。
とはいえ、あまり聞くことのないお話も聞かせていただいて、なぜSHISHAMOがあっという間に多くの方の支持を得て6年めを迎えてもなぜ成長し続けることができるのか。それはよくわかったような気がします。


そんなみなさんはこの夏も予定が目白押し。福岡、山口のみなさんにはまず夏の定番フェスです。


NUMBER SHOT 2019
7月20日(土)、21日(日)
国営 海の中道海浜公園

※SHISHAMOは2日目の21日に登場
NUMBER SHOT 2019 (外部リンク)


そして、SHISHAMOとしては単独公演では最大キャパシティとなるアリーナ公演『SHISHAMO NO BEST ARENA!!!』の開催も決定!


SHISHAMO NO BEST ARENA!!!
9月22日(日)大阪城ホール
9月28日(土)さいたまスーパーアリーナ

詳しくはSHISHAMO Official Websiteでご確認を。


宮崎「やっぱり9月の『SHISHAMO NO BEST ARENA!!!』は私達にとってすごく大きいものなので、ベストアルバム聞いてはじめて来てくださる方もいるんじゃないかと思うので、そもそもすごい大きな会場なので、とにかくみんなに見届けてほしいなと思います

そんなお話をお届けしている間にも気がつけば、小中高校生の日本最大の合唱コンクールに曲を提供し、CMでは広瀬すずさんと(実は念願の)カルピスウォーターのCMでも共演中。と、とどまるところを知らず。

これからの活躍にもさらに期待したいですね。
ありがとうございました。



SHISHAMO Official Website (外部リンク)


さて、2017年4月にスタートしたこの「SOUND PURESIO presents 音解」ですが、今回で終了となります。ご愛聴ありがとうございました。

カーオーディオから、あるいはヘッドフォンから次々と流れて胸をときめかせては通り過ぎていく名曲の数々。それは天上に輝く星のようです。しかし、立ち止まって目を凝らしてみれば、実はそれはひとつの小宇宙で、その向こうには無数の星々の輝きが広がっていた。そんな気分になったことが何度もありました。

アーティストの一曲、それは私達、聞く方には気づきようもない、一音一音に込められた気の遠くなるような工夫や努力、そして思いが集まってできていることを知りました。そうしてそれをアーティスト自らに紐解いて頂き、改めてその曲を聞けば以前とはまた違う輝きを放つのです。

この番組を通して、みなさまにもほんの少しでもその気分が味わっていただけたなら幸せです。

数多くの登場したアーティストの皆様、関係者の皆様、そしてなによりリスナーの皆様に深く感謝いたします。ありがとう。またどこかで。



毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。

実は長らくご愛聴いただきましたこの番組、次週が最終回となります。

最後に満を持してお迎えしたゲストは、SHISHAMOのギター、ボーカルの宮崎朝子さん、ベースの松岡彩さん、ドラムスの.吉川美冴貴さん。お相手はちんです。#SHISHAMO

高校でバンド結成、2013年にはメジャーデビューしてあっという間に人気バンドとなり、翌年ベースの松岡さんが加入して以降2016年には武道館、2017年には紅白歌合戦出場と快進撃。テレビやCMでも引っ張りだこで、今やお茶にも知れ渡った押しも押されぬ人気バンドのSHISHAMO。

スタジオにおずおずときれいに並んで入ってきたお三人は、なんだか同じ学校でつるんでいる同級生のよう。失礼。

今回は多くのバンドの中でも稀有な成長と成功をしたバンドの5年間を振り返っていきながら、そんなSHISHAMOの魅力などについてざっくばらんに語ってもらいました。

まずは選んでいただいたドライビングミュージック「好き好き!」を聞きながら、最初から楽しいお話を聞くことが出来ました。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


皆さんはドライブされますか?

松岡「私だけが免許持っていてあとの二人は持ってないんですね
宮崎「吉川は なんか松岡と一緒に取ろうとしてたよね」
吉岡「一度、松岡と一緒にとろうと思ったんですけど、なんかちょっとうまいこといかなかったんです」

そういえば随分前に吉岡さん、免許取るってどこかで宣言されてませんでしたっけ?

吉岡「それリアルに3年前くらいの話だったんですよ。でもなかなか...」
松岡「いやいや!一緒に行こうっていってて、でも全然行動に移さないんで、じゃあ私先にやり始めるから後から来てくれって。そしたらそのまま卒業しちゃいましたね」
宮崎「そうそう、2度とこなかったんですね(笑)」

えー。噂ではSHISHAMOイチの努力家と聞いてましたが。

吉岡「その努力家といって頂いている分が免許にはちょっとなかなかうまくいかなかったんですねー(笑)」

すごく吉岡さんが困惑していますね。それはさておき。 ツアーなどの移動中には自分たちの音楽を聞く方ですか?

宮崎「ありますねえ。どっちかっていうとリリースした曲ってよりも、レコーディングしたばっかりでまだどこにも出してないものをみんなで聞いたり」

チェックがてら?
「そうですし。やっぱりあたらしい曲は私達もワクワクするので

そんなお話中も誰かが話すと誰かがうなずいていて、誰かがかぶせるようにフォローする。さすがコンビネーションは抜群です。


そんなみなさん、今月19日にデビュー5周年を記念した初のベストアルバム『SHISHAMO BEST』をリリース!

1stシングル『君と夏フェス』から、最新シングル『OH!』までのシングル9曲に加え、アルバムのみに収録されていた『僕に彼女ができたんだ』『恋する』や紅白歌合戦でも歌って話題となった『明日も』など、人気曲を含めた13曲が収録されています


去年が5周年ということで、やっぱりここで一区切りみたいな意味なんでしょうか。

宮崎「うーんなんだろうな。一区切りという感覚は私達にはないんですね。でも、アルバム5枚出してきてこうやってベストを出せるような活動を5年間やってこれたんだなっていうことを改めて気づくこともあるし、やっぱり嬉しいことだなっていうふうに思います」

毎年一枚づつコンスタントにアルバムを重ねていることもあって、ベストはもうちょっと先かな?とも思っていたんですが、思えばこの5年でファン層も広がりましたしね。

宮崎「そうですね、それが一番大きいですね。なんか、私もベストってすごく好きで。他のアーティストさんのものとかよく聞くんですけど。やっぱこれから知りたいバンドとかって、ベストを買うと好きになったりするので、今まであまり聞いたことなかった人に聞いてほしいなっていう気持ちで作りました」


全シングルが収録されているわけですが、みなさんの中でやっぱり「この曲から流れが変わった」みたいな節目の曲ってありますか?

宮崎「(少し困惑)そうですね。でも「SHISHAMO2」から松岡が加わっているので、そこからバンドの音も変わったなって感じもしますね

なるほどなるほど、後は紅白ってどうですか?やっぱり大きかったですか?

松岡「そうですね。大きかったですし、5年間の中の大きな出来事のひとつと思ってて。私のおじいちゃんおばあちゃんとかにライブとかしてる、と言ってもあんまりわからないじゃないですか。どんなことしてるかも。だけど紅白に出るってなったら、すごい喜んでくれて理解もしてもらったし、そういった意味でもすごくありがたかったなって思いますね」

宮崎「やっぱり紅白歌合戦出てからライブに来る層もすごく広がって、家族連れがすごく増えましたね」


私事なんですけどね。SHISHAMOがひとつステージあがったな!と思ったことがあって。近所の定食屋の74歳の店主がですね。ある日を境に鍋を振りながら「いいことばかりじゃないけどさ」って歌い始めたんですね。あ!売れてる!って実感して。

一同「おおお」
松岡「嬉しいですねえ」
吉川「うんうん」
宮崎「でもそういうところですよね。運動会とかでもやってもらってるみたいで。運動会からおじいちゃんまで(笑)

でもほんとにこれが、5年間ですもんね。
よくご存知のかたも多いかと思いますが、高校の軽音楽部からここまで一足飛びで。

宮崎「ほんとにあっという間でしたけど」
吉川「でもほんとに夢中でやってきたんでSHISHAMOの活動って。ほんとに一瞬で過ぎちゃったなって。ものすごく濃い時間だったんだけど、自分が高校生で結成して高校で終わりだと思ったものが、こうやって続いてベストまで出せる所まで来るっていうのはほんとに嬉しいです


確かに。私達ははたから見れば「一足飛び」なんてついつい言っちゃいますけど、やっぱり皆さんの中にはそれぞれに、メンバーチェンジもありましたしバンドのあり方に葛藤したりご苦労もきっとあったと思うんですよね。

そういう激動という意味では後で加入することになった松岡さんなんて本当にシンデレラガールみたいなものではないですか。もともとはスタッフだったんですよね?

松岡「元々は音楽の裏方の勉強をしに専門学校に通ってて、そこでフェスの裏方を研修をしに行ってて荷物運んでいるところで(宮崎さんに)声をかけてもらって入ったという感じです」

その時に松岡さんに声をかけた理由が?

宮崎「顔が好みだった 」
(爆笑)
宮崎「顔が好みだったプラス『あ、ベースやってるような顔してるな』って思って」

そこわっからないですよねえ。ベースやってるような顔ってどんな顔なんですか(笑)。でも実際やってたんですもんね。

松岡「そうですね。軽音楽部に入っててベースやってました(笑)」

でもすごいなと思うのはこの3人が並んでのジャケット写真などみても、最初っからグループとしての様になっているんですよね。

宮崎「そーこが大きかったのかな。その日初めてフェスの裏側であって、次の日3人でスタジオに入ったんです。そん時にパシャって写真撮ったんですね。その時3人並んだ写真がもうSHISHAMO だったよねっていう。今でもすごく覚えています
 
個人的にはバンドって「佇まい」って結構大切だなと思います。
それは長年共同作業でぶつかったり困難を乗り越えることでなーんとなく一個のバンドとしての「らしさ」というか出来上がった佇まいを感じることも多いんですけど、SHISHAMOの現在の3人は最初から3人が並んでいるだけで、なんとなく鳴らす音楽がイメージできるような出来上がった感じがしました。宮崎さんはそんなイメージみたいなものがあったのですか?

宮崎「いやでもそこまで考えてなかったですね。その時(オリジナルメンバーのベースが脱退して)ツアーまで1ヶ月切ってて。ベースがいないからとにかく入れよう入れよう!って(他の二人もニヤニヤ)」

そのお話、本当なのかなって思っちゃいますよね?だって、『ベース弾けそうな顔』って言っても実際弾けるかどうかわからないでしょう?

宮崎「どれくらい弾けるかわかんないんですけど、『ベース弾ける?』って聞いたら『(甲高い声で)ヒケマスっ!』っていうんで。」
松岡「ねぇ、真似しないで」
宮崎「次の日スタジオに入ってみたら『よく弾けるつったな』って、もうぜーんぜん。その時は一瞬絶望に陥ったんですけど。でももともとSHISHAMOってなんていうか個々のパートがテクニックで押してるバンドではないので。曲の良さがちゃんと伝わるように演奏するっていうことはこの3人でできるんじゃないかっていうところから」
吉岡「(大きく何度もうなずく)」

それは吉岡さんも同感?

吉岡「そうですね。テクニックとか技術的うんぬんというよりもほんとに最初にスタジオで合わせて、多分この子とだったら良いふうになっていけるんじゃないかなって、なんとなく漠然と思いました」

本当に不思議。自分たちにしかわからない何かというのが絶対にあるんですね。でも、そうやって今や欠かせないメンバーになっているわけですもんね。

宮崎「ま......そうですね」
松岡「ちょっと、間(爆笑)」
吉岡「バランスはいいよね」
宮崎「バランスはね」

じゃあ5年間、ここまで続けられた秘訣ってありますか?

宮崎「秘訣?なにも考えない!(笑)もうほんとに目の前にあることを集中して精一杯やるってことを続けてたら偶然こんなに続いたというだけなので。続けようと思ったことも一度もないので。そこかなと思います」

世にある一つの共同体であるバンドがどうやって引き合わされバンドとなり、どう続いていくのか(あるいはどう離れていくのか)。もちろんひとつとして同じカタチはないのでしょうけど、そこには不思議がいっぱいです。
じゃあSHISHAMOがこうやって出会い多くの支持を受けて大きくなっていく、他のバンドと分かつポイントって何なんでしょうね?さらにお話をすると少しそのあたりが見えてきたような気もします。


さて、今回のベストアルバム『SHISHAMO BEST』ですが。
すべてのシングルとライブなどでの人気曲、曲順などは悩みましたか?

宮崎「うーん、葛藤はありましたね。
このアルバム自体、高校生の頃に作った曲から最新曲まで入ってているので、その曲を並べるっていうのはやっぱりクオリティ的には不安なところもあって。こういう場合アーティストさんによっては録りなおすこともあると思うんですけど、今、昔の曲を録りなおしたら上手なものにはなると思うんですよ。でもアノ時しか出せない音は絶対あると思うのでそのままにして。並べるのはすごく心苦しかったんですけど(笑) 」
吉岡「そうねー! 」
宮崎「演奏してる側からすると、おーい!みたいな」
吉岡「そう、差が結構ありますからねー」

でもですよ。心苦しい割には、今回のベストは1曲めが最新曲の「OH!」で、その次に並べたのが5年前の高校生の頃の「恋する」ですよ?

宮崎「フフ。そこですね」
吉岡「すごいスリリング(笑)」

だから、やっぱりそこはこの5年間、それぞれに自信があるんだろうと思ったんですけどね。

宮崎「いやー、最初はビビってましたね。ただ、この曲順が私いいなと思ってたので。そのままリマスタリングをしてみて、ま、成長はしたなっていうのは感じたんですけど。それ以上に変わらないものがちゃんとあるなっていうのもすごく見えてきて

確かにアルバム通して聞くと、年代ごとに変化はしているんだけど、全体を通すとびっくりするくらい変わってないところは変わってないじゃないですか。それってきっとSHISHAMOってこんなバンドでありたいっていう意思、バンドの中で考えられてるしコントロールされてるようにも思います。

宮崎「そのとおりだと思います。今までいい曲を作るっていうことを考えて活動してきたので、その曲ですね。そういうものは変わってないなって思います」

こうやってお話を聞いてみると、メンバーの考えるSHISHAMOの核とは「楽曲」そのもの。同様のバンドと比べてみても楽曲に奉仕する姿勢は徹底していて、それこそがSHISHAMOがSHISHAMOたらしめている大きな要素なのかもしれませんね。
愚直なまでに良い曲を作って眼の前のそれを自分たちのその時点の最大限の力で歌と演奏として形にしていく。足りなければ練習して要求される技術に追いつく(今でも時間があれば何時間でも練習するんだそう)それを繰り返していくSHISHAMO。一方で受ける側はそんなふうに生み出される作品とそれを生み出す彼女たちへの共感の輪が広がっていく。そんなふうに思えます。


そんなみなさんはこの夏、おなじみ野外フェス「NUMBERSHOT」に登場です。

NUMBER SHOT 2019
7月20日(土)、21日(日)
国営 海の中道海浜公園

※SHISHAMOは2日目の21日に登場
NUMBER SHOT 2019 (外部リンク)


「フェスはやっぱ楽しいですね。SHISHAMOはワンマンライブがとても多くて 対バンとかもほとんどしないんで、こういうフェスの時はとSHISHAMOを見に来たんじゃない人にたくさん見てもらえるってのがとにかく嬉しくて」

そして、単独公演では最大キャパシティとなるアリーナ公演『SHISHAMO NO BEST ARENA!!!』の開催も決定!こちらも期待大です。

SHISHAMO NO BEST ARENA!!!
9月22日(日)大阪城ホール
9月28日(土)さいたまスーパーアリーナ

詳しくはSHISHAMO Official Websiteでご確認を。


また福岡での単独ライブも楽しみにしたいですね。

そうですね。福岡のお客さん、すごく温かいので。高校生の頃からライブしに来てるんですよ。またすぐに来ると思うのでその時はよろしくおねがいします」


自然体でかたや俯瞰しているようでいて、一方で自分たちの強い考えについてはハッキリと答える宮崎さん、そんな宮崎さんへの強い信頼感で3人を支えている吉岡さん。ある種末っ子的なポジションながら現在のSHISHAMOの今のカラーの少なからずを担っているように思える松岡さん。

もう少し、じっくり掘り下げてみたくなりました。
そんなわけで、音解いよいよ最終回は引き続きSHISHAMOのお三人を迎えて、さらに紐解いていきます。どうぞお楽しみに。



SHISHAMO Official Website (外部リンク)

次回もひきつづき SHISHAMOをお迎えします。どうぞお楽しみに。


毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手はこはまもとこです。

今回のゲストは先週に引き続きギタリストMIYAVIさん。 #MIYAVI
前回は7月24日にリリースされる全世界待望の3年ぶりのソロアルバム『NO SLEEP TILL TOKYO』を中心に、今グローバルに活動することの意味と思いについて熱く語っていただきました。

今週はさらに深くその世界を紐解いていきましょう。

まずはMIYAVIさんが今週ドライビングミュージックに選んでくれたのは、CMの曲として多分みなさんもおなじみの「Fire Bird」から。

スタジオの空気はいきなりヒートアップです。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


これはもう聞いた瞬間車だ!と言う感じですね。元々はアルバムにあった曲なんですよね?

「そうですね。実際、自分はギターで歌いたいっていうのがすごくデカいんですね。新しい世代のギタリストとして新しいギターミュージックを提唱したいって思ってこの『Firebird』アルバムを作って、その表題曲でもあるがこの楽曲です。そのトーンも含めて、ギターを持って羽ばたくというか、メロディを持って羽ばたくように何度も何度も立ち上がる、そんなイメージで書きましたね。はい。 で、結果的にね。実はCMはあまり日本にいなかったんで見なかったんですけど綾野剛くんとはじめての共演以降、この前も飯行ったりとかライブにも来てくれたりとか。彼も音楽すごく好きなので」

この前もインスタグラムでも綾野剛さんとのツーショットを披露されたりしていましたね。

「いい意味でのジャンルを超えてのCHEMISTRYというか化学反応?やっぱりコマーシャルはもちろん商品をどう見せるかなんだけど、見せるプラスアルファで音楽だったりビジュアルと爆発的なシナジーがないとやっぱ広がらないと思うんですよね。そういう意味でこの楽曲はコマーシャルとビジュアルとともに羽ばたいたんじゃないかなって思いますね」

そう言って一言。「思わずアクセル踏んでしまうような曲ですけど、スピード違反にだけは気をつけてください」

茶目っ気たっぷりに笑顔のMIYAVIさんなのでした。


そんなMIYAVIさんの最新作が、7月24日に全世界待望の3年ぶりのソロアルバム 『NO SLEEP TILL TOKYO』。ジャケットは「東京喰種」でおなじみの石田スイ先生の手になるもの。

さらにそれに先駆けて7月3日には映画『Diner ダイナー』の主題歌で、ラップシンガーのDAOKOさんとのコラボレーションナンバー『千客万来』のデジタル配信リリースも決定しています。

先週もお話しいただきましたが、今回のアルバム、改めて世界から見た日本だったり、日本語ということをすごく大切に作られたというお話でした。やると決めて世界に飛び出して、世界で戦い、世界から見た日本ってどんな風に見えるものですか

「(日本と言う国は)まあスクエアですね。良くも悪くもですけどカッチリしてますし、システマチックで、それは言語もそうですし生活様式もそうですし、パーソナリティもそして民族性も全てがスクエアっていうと聞こえが悪いですけどそんな印象を受けますね。 そういう意味ではカラフルではないですね。まあそれは都市の特徴でもあるんですけど。アスファルトっぽい印象。それはロスと行き来してるとビビッドさが違うので。太陽の当たり方とか。

だからこそオーガナイズされてる理路整然とね。整ってますし。やっぱこれだけねきっちりしてる国はたぶんないんじゃないかな。こんなにきっちりしてる国はね多分ないですね。

例えばホスピタリティとか、おもてなしって意味ではタイとかシンガポールとかアジアの国にはありますし、sensitivity、繊細さとかはフランスとか通じるものがありますし、でまカッチリという意味ではドイツとかありますけど、ここまで整ってる国はもしかしたらないですね」

なるほど。今日本から海外に若い子達が出て行かないっていう話もあります。一度海外に出て改めて自分の国を見るってことは大切だなと思いますね。

「必要だと思います。でも難しいですね。出なくていいってことはある種ゴールなんですね。だって成立してるわけだから。内側で満たされているってことは決して悪いことではないんですよね。ただ外を知った上で中にいるってことと、知らずに中にいるってことはけっこう違うんですよね

それは自分の音楽にも言えて。今改めて日本に来る外国人が日本最高っていうのがすげえ分かるのは、 やっぱり外にいるから改めてありがたいと思えるし。日本人が日本の中で日本の音楽をするというんじゃなくて、グローバルの中にある日本として日本人の音楽をやるというか。世界の中に日本があるということをどれだけ意識できるかっていうのは、 やっぱりこれは外にいないとわからないし、そのバランスですね。自分も(そういったバランスを)とりながらやってます。向こうに行きすぎてもそれを失ってしまう。」

さらにもう少し具体的に、MIYAVIさんはご自身の家族のお話をしてくれました。

「正直、今家族の中で娘たちの教育をどうするかって話をしていて、日本の教育を受けさせてもいいんじゃないかって話をしているんですね。日本語学校にも行ってるんですけどその文化も含めてあんま日本語も得意じゃないので。

年末から年始にかけて東京で過ごしたんですけど、浅草行ったり熱海、箱根かな行ったりとかしたんですね。それがなんか外国人がツアーしているような感覚だったんですね。俺は知ってるけど彼女たちにとってはそういうもんなので。

しょうがないんですけどやっぱり自分たちのカルチャーとして捉えられてないなと。捉える必要があるかどうかは別の話として。やっぱり自分たちの体の中に、血に流れているものとしてそこを身につけておくことはすごく大事なんじゃないかな。そうじゃないやっぱりね、先祖も含めてですけどルーツというものをもっともっと大事にできるかなって。日本語での会話とかも、もっともっと僕たちが日本語で会話すればいいだけの話ですけど」

MIYAVIさんの中でもすごく大切にされてることなんですねよ。

「よりそれは思うようになってきましたね、流れの中ですけど。ぶっちゃけ逆の時期もありましたし。もう全部捨てていってやろうって時期もありましたけどね。ただ攻めていくにあたってもやっぱり自分がどこから来てんのかっていうことは必要なんだなって。そこをなくしては多分戦えないんだろうなっていうのは、最近時に改めて再認識した感じがしますね」

世界に出ていくことで『自分がどこから来た何者であるのか』を強く自覚することがグローバルに活躍するために何よりも重要であることに気づく。これは音楽のみならず、私達のすべてについて胸に刻むべきことかもしれませんね。


さて、そんなMIYAVIさんの音楽を深く紐解くべく、MIYAVIさん自ら一曲ピックアップしていただきました。 「We Can't Stop It (Rewind)」。

アルバム『NO SLEEP TILL TOKYO』のラストを飾る一曲。MIYAVIさんのアコースティックとエレキギターの魅力とともに情感たっぷりに歌うMIYAVIさんの歌声も魅力のナンバーです。

「『Rewind』てのは巻き戻すって意味なんですけど、時間の流れってのは巻き戻せない、そこに刹那的な美しさっていうか、儚さがそこにあって自分たちも、子どもたちがいたり思い出がどんどんどんどんできていくじゃないですか。その思い出って、写真とかビデオとかデジタルでね、残せますし、すぐシェアできますけど。なのになかなか手が届きそうで届かない。その時間は戻ってこないっていう。それでも僕らは進んでいかないといけないっていうすごくセンチメンタルな楽曲なんです。

でも自分が歌うとしたら、自分の声の質とか含めてこういう楽曲が合うのかなと思っていて、なんかその切ない部分、ただ切ないといっても後ろ向くんじゃなくてそれでも前に進むってことを歌える楽曲になったんじゃないかなと思います。

そしてこの楽曲では新しい楽器の存在が楽曲を彩っています。

「フェンダーから出た『アコースタソニック(アコースタソニック・テレキャスター)』っていうエレキでもないアコギでもない、アコギの音も出るんですけどエレキの音も出るっていう、新しいギターがあって...すっごい食いついてますね」

ふっと見るとこはまさんが興味津々で前のめり。
「アコースティックギターのような響きですけど実はその新しい楽器なんですね!」

「もともと使っていたのがテイラーの『T5』っていう同じようなギターなんですけど、そこからフェンダーのテレキャスターに移ったんですね。まあエレクトリックのバキバキの音をつくりたいと思って。そこから今年、ちょうどフェンダーがアコースタソニックを発表してアメリカのNAMM2019というショーでちょっと弾かせてもらったんですけど、その時にブライアンていうクリエイターがやって来て『久しぶり』って言うんですよね。どこであったのかなあ?って思ったんですけど、彼がアコースたソニックを作っていて、実は8年前にテイラーでNAMMのショーで弾かせてもらって彼と会ってるんですよね。その彼がその後フェンダーに移ってそのギターを作ったんですね。それでまた僕が弾いたっていう、なんか運命的なギターですね」

新しく手にした楽器には、そんな劇的な再会のストーリーもあったんですね。それはこの楽曲のテーマそのものでもありそうです。

時は戻せないけど培ったものって、まっすぐ向き合っていれば絶対未来に帰ってくるというか。例えばスタッフとかもね、昔働いていたスタッフとかも、大変な仕事なのでツアーとか出たら毎日移動で時差ボケのまま次の移動して、優雅なものじゃないのでやめていった子とかもいるんですけど、でも改めてこの前もライブに来てくれたりとか一緒に飯食いに行ったりしてね。そうするとそんなことが糧になってまた彼らの未来につながっているっていうのは見ていて嬉しいですし。どんな形であれ一瞬一瞬まっすぐ向き合っていれば、絶対未来につながると思うんですよね」

そんな思いもこめつつ、この楽曲だったらこのギターを使おうということだったんですね。 この楽曲はMIYAVIさんの歌もとりわけ優しいですね。

「そうですね。バキバキぶっ飛ばすのはずっとやってきているんで、人を包み込むような音を出したいなあっていうのはありますね」

世界で戦うMIYAVIさんが自身の国、日本のことを日本語でしっかり伝えるべく、ときに激しく時にささやくように続くアルバムは、そうやってある種の希望の光を示すように柔らかに終わっていくのですね。


そんなアルバムを携えて、7月からは北米ツアー『MIYAVI North America Tour 2019 NO SLEEP TILL TOKYO』が始まります。

「『NO SLEEP TILL TOKYO』ですんで、またこの後も北米ヨーロッパとアジアとか回りたいなあと思っていて、また日本に帰って来たいなと思っているので、もうそこまで眠りません」

そう言ってニッコリ。
精力的に活動するMIYAVIさん、まだまだ立ち止まる気はぜんぜんないようですねえ。

いろいろな国を回っていると空気や反応のぜんぜん違うんでしょうね。

「そうですね。やっぱり民族性というか、その土地土地の温度感があるっていうか、それを吸収して俺たちも全力でそれを返したいと思ってますね」

そして国内でも。
7月6日(土)に千葉県の『幕張メッセ』で開催される、なんと矢沢永吉フェス『ONE NIGHT SHOW 2019』への出演が決定しています。

「本当にこの国でね、歴史を作ってきた先輩の胸を借りて勉強させてもらいたいなと思ってますね」


本当に濃密だった今回の音解。
MIYAVIさんの口から溢れ出るのは、世界に飛び出し家族を持ち成功の先でグローバルであるために自覚した日本人であることと日本への思いでした。そして自身の音楽と人にまっすぐ向き合っていれば必ずそれは帰ってくるのだという強い意志。

色んな意味で私達すべてが学ぶべきポイントもとても多かったように思いました。

そしてそんなお話を熱く話してくれたMIYAVIさんですが、スタジオでは自然体で時に笑みを交えて少し楽しそうにお話しているのがとても印象的でした。そして、当たり前ですけどやっぱりカッコいいんですよね。

今回の放送はMIYAVIさんの曲紹介で終ったんですが、MIYAVIさんらしいなあと惚れ惚れとしてしまいました。


「今回、日本語の歌詞も含めて世界中のファンの皆の為に作りました。世界中どこにいても同じ空の下で聞いてください。『Under The Same Sky』」


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次回は SHISHAMOをお迎えします。どうぞお楽しみに。

6月8日のゲストは MIYAVIさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手はこはまもとこです。

今回のゲストは世界をまたにかけて活躍するギタリストMIYAVIさん。 #MIYAVI

独特のオーラをまとったカリスマの...と思いきや、とってもソフトで人当たりが良くて茶目っ気もたっぷり。だけど、世界で活躍する経験の数々とそこで得た「グローバルであること」の意味など明快なロジックと強い思いは音楽ファンのみならず、非常に学びも多い今回の音解となりました。

まずはMIYAVIさんが選んでくれたドライビングミュージックAlice Mertonの『Lash Out』からスタート。

するといきなり「娘たちがね」とMIYAVIさんちょっと笑顔。
そんなわけでまずはほっこりスタートです。

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「この曲は娘たちが向こうでで習い事、ダンスとか空手もやってるんですけど、バンドもやってて長女がこの曲をドラムを叩きながら歌うっていう」

娘さんはおいくつなんですか?

「9歳と8歳です。彼女たちがこの曲を歌うようになって知ったんですね。いつも一緒に移動してるとこの曲をかけて練習してるので。すげえビートがシンプルでFour on the floor、四つ打ちがドライブにバッチリなんじゃないかなと思って選びました」

みんなで車に乗って、娘さん達が練習しながら歌ってるっていうその姿を想像するだけで、あ、楽しいなって思いますね。

「まあそうですね。そうやって音楽を通じて世界中のファンのみんなもそうなんですけども、家族も含めて一つになれるから。運転してる時は移り変わる景色とともに、ビートが気持ちいいのがいいですよね。カリフォルニアは道もでかいんで」

今はロスアンゼルスに住んでらっしゃるからカリフォルニアとかやっぱり道の幅も違いますよねえ。

「そうですね。空の大きさが違うと言うか。 まぁ実際は空の大きさは世界どこでも一緒なんだけどビルに囲まれていない空なので」



そんなMIYAVIさん、最近は大忙し。
ミュージシャンとして以外の活動でもひっぱりだこですが、音楽の方でも去年12月に、国内外のアーティストが一同に参戦し、真剣勝負を繰り広げる対戦型コラボレーション・アルバム『SAMURAI SESSIONS vol.3』をリリースして大きな話題になりましたが、7月3日には蜷川実花監督の映画『Diner ダイナー』の主題歌で、ラップシンガーのDAOKOさんとのコラボレーションナンバー『千客万来』をデジタル配信リリース、そして7月24日には『SAMURAI SESSIONS vol.3』からわずか半年でソロアルバムとしては3年ぶりの『NO SLEEP TILL TOKYO』がリリースです。

「ギタリストとしてギターで歌う。そのもとにたくさんのシンガーラッパーとコラボレーションしてきたんですけど。まぁ今回のソロアルバムでは改めて自分を応援してくれるファンのみんなに自分の声、言葉、含めてメッセージを伝えたいなと思って。今回は歌詞を含めて120%、MIYAVIのアルバムですね

世界から見た日本。世界で戦っているMIYAVIさんが日本のことを日本語でしっかりメッセージを伝えたいという意志を感じました。

「それね、今回すごく大きくて。やっぱり日本で生まれて日本人として育って、日本人として世界を回っていく中で、海外にいる時間も長いんですけど、改めてその外国人が日本に来て『日本最高』っていう感覚がすごいわかると言うか、すげえいい国なんすよねこの国

そしてここでは音楽から広がって、今求められる「グローバルであること」についての貴重なお話を聞くことができました。

「そこを今まではあえて出さないようにしてた部分とか色々あったんですけど、出していいな。だけど出すに当たっては世界のグローバルの温度感を感じながら、知りながら、日本の良い部分を出していきたい。今までもそういったアーティストはたくさんいたし、YMOもそうだし坂本龍一さんとか。音楽だけじゃなくて横尾忠則さんと山本寛斎さんとかいろんな方がやってきて。 やっぱり日本独特だけど感覚的なものはグローバルであるって、そこってすごい大事だなと改めて自分も感じ始めましたし、今回『TOKYO』って言葉?も含めて今の僕にとっては5年前、10年前とは違う意味合いを持つ言葉なんですね

やはり拠点をアメリカに移して、世界を舞台に活躍する中での色々な人との出会い、海外で活躍する日本人との出会いも含めて改めて日本の見え方も変わったところもあったわけですね。

「さっきも言いましたけど、本当にこんなに良い国ないし。 過ごしやすいし住みやすいし。葛藤はあるんですけど、ここから先どんどんどんどんグローバリゼーションという流れの中で本当の人、自分たちの娘たちにも言えることなんですけど、自分のオリジンというかルーツをちゃんと見ると言うかその良さを知る。その上で海外にプレゼンテーションしていく。すごく大事なんじゃないかなと思いますね」

そういうお話を聞くと、改めて自分たちは自分たちのことを知らないことが多いなって思います。

「そうですよね。ご飯も美味しくて空気も綺麗でホスピタリティもしっかりして、なかなか世界ではないですし。そういった所が海外の人たちからしたらすごい目につくところというか。すっごいなこの国はって。電車の時間がずれないとか僕たちは当たり前に思ってますけど当たり前じゃないしそれ。そういった部分をもっと強みとして自分たちで考えていけると、すごくいいなあと感じますね」

海外のかたとお話ししていて日本のことや歴史ついて聞かれた時に答えられなかったりして。勉強しなきゃいけないなあと思うことありますね。

「やっぱり教育もあるんすよね、日本語をおろそかにするとかいうことではないんですが、英語のグローバルな世界でちゃんとコミットしていくこととで、その中でどんどんどんどん自分たちのことが浮き彫りになっていくというか。やっぱりこれだけ独特の歴史を持つ国もなかなかないですし、それをもっともっと大事にしたいなっていうのは海外に行けば思いますよね。なかなか中にいると見えないことでもありますし、もっとも逆にアメリカにいるとアメリカのことも見えにくかったりすることもありますし、まあそれはどこにいても一緒なんですけども。でも日本人として、僕は 日本というものをまた新しい切り取り方で表現できるフェーズに来たのかなってかんじはしています」

海外で実際に活動する立場からの実体験としての感想は、非常に説得力がありますね。


そして現在はギタリストとしてはもちろん、表現者としてそのフィールドはどんどん広がっています。

アンジェリーナ・ジョリーが初監督を努めた2016年の作品『不屈の男 アンブロークン』では俳優として重要な役割に抜擢され大きな話題となりました。役者としてはもちろん、それ以上にアンジェリーナ・ジョリーさんの出会いはMIYAVIさんにとっては大きなもののようです。

どういう出会いだったんですか?

「いやネットで(笑)」

実際、アンジェリーナ・ジョリーさんがネットでMIYAVIさんを見つけて連絡をしてきたのだそう。その出会いに感謝しつつ俳優としての自分にはまだ少し戸惑いもあるようです。

「自分はまだ俳優とは思えてないと言うか、それが本当にずっとそれでは飯食ってきてる人たちに比べたら全然違うものなので。ただ表現者という意味では僕も命削ってやってきてるので僕にしかできない表現方法はそこにあると思っていて、それがハマる役であればどんどんどんどんやっていきたいなと思ってますし、アンジーとの出会いはとにかく大きな扉を開けてくれたし、今でもすごく沢山のことを体から学んでいますね。戦っているアーティストなので」

アンジェリーナ・ジョリーさんと出会ってその後、国連難民高等弁務官事務所の親善大使も務めていらっしゃって。色んな国にでかけることも多いかと思いますが、そういういろんな国に出かけて見えてくるものというか感じるものはどういうところですか?

「親善大使としてこんなタトゥーだらけのロックアーティストが水色のキャップをかぶって難民キャンプに行くなんてことは考えてもなかったし、 アンジーを通していろんなことを勉強させてもらったし、やっぱり目の当たりにした時にまた目をそらせないと言うか。そして見ちゃった以上はそこにね、そういう人たちがいるって言う。まあ実際ギター弾こうがが何しようが世界はすぐ変わりはしないんだけれど、今日はなんかしらやれることをやろうっていう、実際そういう時代に来てると思いますし」

「経済的な部分じゃあ自分たちが儲けて自分たちの利益だけでっていう時代ではもうないので、国連が掲げているSDGs(持続可能な開発目標)もそうだし、企業もそういう環境だったりサスティナビリティ(持続可能性)ていう維持できる地球の環境づくり、環境破壊もそうですし食料の提供もそうですし、あとは男女平等。色んな問題がある中でそれは適材適所でやれることからやっていけばいいと思いますし、そういう流れになっていることは素晴らしいことだと思います。

そうしていかないとたぶん未来を作れないと思うので、そういう意味ではここから先ね、皆が皆こういうことやれって言うわけではですけれども、今ロックアーティストだろうと、むしろこういうあり方は僕はロックだと思うので、肩肘張らずあまり固くなくフランクに、当たり前にどんどんどんの活動はしていきたいなと思ってます」

そういった社会にコミットしていく姿勢は結果として現在のMIYAVIさんの音楽活動に、確実にフィードバックされて豊かな作品へとつながっているようです。

「言い方がおかしいかもしれませんが芸の肥やしと言うか音楽にもそれは投影されています。スピーチを聞かない人も音楽は聞いてくれるわけだからそういう人たちに届けたい。インスピレーションはバシバシ受けるんで。

今回のアルバムでもそういった曲も入ってます。『Tears on Fire』という楽曲とか。やっぱり言葉だけじゃ表しきれない思いっていうのを僕達は音楽に乗せて表現してるんでやっぱり日頃の暮らしの中から得るものを作品として投影する。けっして僕はカラフルな人生ではないので、モノトーンと言うか。シンプルな生き方でありたいなあと思います。 ルーティンにしても食べ物にしてもできるだけ、ノマドじゃないですけど、どこにいても自分のスタンスでいられる。旅を良くするのでそうなってきているのかなあとも思いますけど、そういったものがすべて音に集約されている。俳優としての表現力にもつながってきますしね」

ギターを通して世界に飛び出し、音楽を通して世界の扉を開き、表現を通じて世界中の人とつながりグローバルな視点と、問題意識、そして改めて日本と自分自身の豊かな知見を得たMIYAVIさん。そんなMIYAVIさんの活動を通じて私たちは色々なことを知ることができます。そして何ができるのか考える。アーティストのの生き方が、私たちの様々なことを知り考えるきっかけになっていくんだなと改めて思います。


時間目いっぱい、そんな思いを惜しみなくお話してくれたMIYAVIさん。
静かにしかし熱量が高く語られるMIYAVIさんの言葉に圧倒されたこはまさん。だけど染み入るような言葉のひとつひとつは経験に裏打ちされた説得力に溢れていました。

今回はMIYAVIの音世界を形作る「表現者」としてのアーティスト自身についてたっぷりお話しいただきました。

「こうやって喋ることができる機会もすごく貴重ですし。自分達は言葉にならないから音で表現するんですけど、言葉で伝えることも大事だし。本当にどうやって音が作られるのかってもちろん人それぞれだと思うけど、結局一歩一歩の積み重ねが音に集約される、毎日の思考を、毎日の積み重ねが音になって現れる。本当に性格とか考え方が音に現れると思うので。そういう意味では人生削って音を作っていきたいなと思いますね」

まだまだお話してほしい。そんなわけで次週も登場していただきます。

「もう喋ることないっすよ」

そう苦笑したMIYAVIさん。
いえいえ。次回は音についてもたっぷりお話いただきますよ。


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次回も引き続きMIYAVIさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。




6月1日のゲストは 高田漣さんでした。

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takada

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今回のゲストは高田漣さん #高田漣

細野晴臣さん、星野源、アンサリー、ハナレグミ、原田郁子あるいは高橋幸宏さんといった錚々たるアーティストのサウンドに欠かせないマルチ弦楽器奏者、プロデューサー。ソロとしては前作の「ナイトライダーズ・ブルース」で「第59回日本レコード大賞」の最優秀アルバム賞を受賞するなど、今や日本の音楽シーンに欠かせない活躍の高田漣さん。

そんな高田さんの新しいアルバムが今、話題です。今回はなんども顔を合わせているこはまさんと、ニューアルバムを中心にいつものように飄々と自身の音楽についてお話してくれました。

そんな高田さんのドライビングミュージックは大滝詠一さんの「ナイアガラ音頭」。陽気お囃子がスタジオに響き渡り高田さんもご満悦。

今日の音解、かなり楽しくなりそうですね。


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「普段ドライブするときはモータウンとかR&Bを聞くことが多いんですが、 ある日急になんか山下達郎さんの『パレード』を聞きたくなって『ナイアガラ・トライアングル』を持っていったんですけどね。その『パレード』もそっちのけになるくらい久しぶりに聞いた『ナイアガラ音頭』の破壊力がもうすごくて(笑)。
さんざん色んな音楽を聞いた後にすごいメインディッシュ来ちゃったかんじ。
もともと大滝さんの音頭モノ 『LET'S ONDO AGAIN』とかもすごい好きで聞いてたんですけど、なんか久しぶりに思い出して、もう一度聞き出して、今でも車ではヘビロテ中ですね」

  楽しそうに語る高田さん。
大滝詠一さんの音楽は高田漣さんの音楽の中にも生きていて、それは新しいアルバムの中にも確実に息づいています。


今年3月にリリースされた前作「ナイトライダーズ・ブルース」からおよそ1年半ぶりのオリジナルアルバム『FRESH』は、前作とはガラリと印象の異なるカラフルでポップなオリジナル曲や、自身の音楽ルーツの一部でもある、はっぴいえんどや細野晴臣さんのカバー曲など、タイトル通りフレッシュで充実の作品になっています。

こはまさんも「本当に気持ちのいい私のドライブミュージックです!」と、お気に入りのよう。

「ありがとうございます。自分でもそういう普段、車で聞いてる音楽みたいなもの、が割と反映されてるような気がしますね」


その軽やかなサウンドづくりの肝は、長年一緒に活動してきたメンバーとの強い信頼感があるようです。

「レコーディングのメンバーは細野晴臣さんのメンバーでも一緒の伊賀航(B)と感みたいなものがどんどん強くなってきてて。それが高田渡トリビュートのあたりからだんだん濃くなってきて、ある意味最初の雛形ができたのが『ナイトライダーズ・ブルース』。で、今回のそのバンドのサウンドを使ってどうやって、そこから色んな要素、POPな要素を散りばめようか考えていたんです。なんか今回もレコーディングしてても、せーのって音を出した瞬間からもう良いものできるって自信があるし、まさにタイトル通り『フレッシュ』な本当に少ないテイクでどれも録られてますね。」

ソロアルバムではあるのですが、メンバー間のライブ感がすごくて高田さんも自由に音楽を奏でている空気感が伝わるようなアルバムとなったポイントなのかもしれませんね?

「そうですね。本当になんか自分は普段今聞いてる音楽を素直に反映できるようになったって言うか。そこに気負いとか逆に照れくささとか、何もそういうものがなく自分が聴きたいものを作ろうっていうコンセプトだったんで、 自分なりにドライブする時のプレイリストを作ってるような感覚に近いかもしれないですね」


そんな中で、今回も細野晴臣さんの曲もあったりはっぴいえんどのカバーがあったり、やっぱり細野さんやはっぴいえんどの音楽っていうのはもう自分の中の一つの核と言うか大きな影響はあるんですね。

「そうですね。ベーシックの部分ではやっぱりすごいあるかもしれないですね。もう意識する前から流れてたものなので、父(高田渡さん)のフォークソングと同じで家にいっぱいレコードもありましたし、記憶にないぐらいですけど。いろんなライブに連れてっていただいてるんで、その影響はすごく自分の中でも濃いいと思いますねえ」


そこで、最近は特に密に活動してる細野晴臣さんについて伺ってみました。
細野さんって漣さんから見てどんな方ですか?

「細野さんはですね、やっぱり音楽の巨人って言うか。本当に豊富な音楽の知識があって一世代若い僕らのバンドをいかに細野さんが今までどうやって音楽を聴いてきたかとか、どういうものをやりたいのかってことをちゃんと丁寧に教えて下さる教授みたいな感じですね。先生みたいな感じで。

でもそういう面がある一方、すごく視野の広い方で、最近も新作を出すにあたって、街で流れてる最近の音楽っていうんですかね、もう一度聞き直したりして。そういうのだけじゃなくって例えばモー娘。とかね聞いてみたりして、そういう柔軟さも兼ね備えているんですね。僕もやっぱりルーツ・ミュージックが好きなんですけど、やっぱり2019年を生きてる以上、今の音楽のフォーマットもきっちり理解しておかなきゃいけないと思っているので、そういうスタンスみたいなものは細野さんから学んでいるような気がしますね」

なるほど。そうやって音楽も、音楽に向かう姿勢みたいなものも、やっぱり先人から受け継いでつながっていくものなんですね。

「そうですね。色んなものを紐解いてみると案外全部同じで。細野さんだったらはっぴいえんどの細野晴臣もいるけどYMOの細野晴臣もいて、今の映画音楽を作る細野さんもいて、その多様性っていうのは本来皆それぞれに持っているもので、だから自分もなるべく自分をこういう仕事なんだとか、こういう事をやるんだってふうに意識しないように、なるべくどなものでも興味があったらやってみるっていうつもりではいますね。 ニュートラルな感じは自分の音楽でも大事なんだろうなと思います」


そんな楽しいアルバムの中から、高田漣さん自ら一曲をピックアップしてもらってさらに深く音世界を紐解いて頂きました。

その曲はアルバムの中でも際立って楽しくて愉快でちょっとオリエンタルな匂いもする「ハロー・フジヤマ」です。

これは本当に国道20号線を高田漣さんが下りながら富士山を見ながら書いたのかと思ったんですけど、実は違うんですね。

そうこはまさんが言うと、高田さんは少し嬉しそうに、なんだ最初はまったく関係なさそうに思えた意外なエピソードを披露してくれました。

「きっかけっていうのは細野晴臣さんの香港のライブに真心ブラザーズ YO-KINGさんが見に来たんですけど。
YO-KINGさんって普段でも一緒にツアーしていてもいつでも手ぶらなんですよ。どこ行くのも。で、香港来るって時に まさかとは思うけど手ぶらかなと思ったら本当に手ぶらで来たんですよ。パスポートとお財布だけもって。着替えさえ持ってないですよ、すっごいですよねその身軽さって(笑)。そのことに最初衝撃を受けて。
ある種YO-KINGの人生観っていうか。色んな無駄な時間を人生過ごしたくない、手ぶらで身軽に生きたいんだっていう。そういうなんていうのかなパンク精神っていうか、アティチュードでやってるとは思うんですが、なんかまあいろいろ裏目にはでてるとは思うんですが(笑)。まあ実際帰り道に日本に帰ってくる時に 、あまりに手ぶらで不審がられてだいぶ質問されたらしいんですが(笑)。奥さんのYUKIさんに逆に時間かかったっ、て名言残したそうですけどね」

面白い!そういったところからインスピレーションを得たんですね?

「そうですねー。そこからはKINGの話だけじゃなくって、海外に行くって言った時に日本のその面白いものってなんだろうと思って、最初は銭湯の富士山みたいなものを歌にしようと思い出したんですよ。でもそれがうまく行かなくなって、そのうちにだんだんじゃあ富士山を見に行く広重(安藤広重)のことを歌って、KINGが手ぶらで香港に行ったみたいに、現代の広重が手ぶらで香港まで行ったらどれだけ楽しいだろうかみたいなところから歌詞ができたような感じですね」

なるほど、だから楽曲の方も富士山の日本的なサウンドから香港の音になっていくんですね。

「そうそうそうそう。後半の香港の件の方は、以前にサケロックオールスターズのアルバムに参加した時に書いた『Bao Shen ?宝神?』という曲があって、それがちょうど香港を舞台にした曲だったんでそれをセルフカバーして入れたりしてますね」

途中にバクバクドキンのお二人のコーラスが入って、それがまた不思議なオリエンタルな感じがするんですよね! 混沌としているというか。

「うん。自分でもどうしてこんな曲になっちゃったのかがちょっと(笑)。アルバム全体どの曲もそうなんですが、いい意味で完成予想図を書かないまんま書いてる曲が多いんですよ。自分でも毎回曲ができるたびに驚くっていうか、なーんでこんな歌詞になっちゃったんだろうとか、なんでこんな曲調になっちゃったんだろうとか、自分の中でも今までにない不思議なテイストのものが多いですね」

そう言って高田さんはちょっと苦笑い。いえ逆に少し誇らしそうかも。
今作では高田さんが思うがままに、信頼できる仲間と行き先を定めない旅を楽しんできたようにも聞こえます。

「僕自身が書き始めた頃にはまだ富士山くらいまでしか行かないはずだったのに、自分も手ぶらで香港まで行っちゃったかんじですね(笑)」

そんな楽しい曲、そして楽しいアルバムになりました。


福岡、山口ではありませんがそんな盟友たちとのライブも予定されています。

FRESH&REFRESH 2019 -梅雨のレン祭り-

6月16日(日) 大阪・千日前ユニバース

6月23日(日) 東京・東京キネマ倶楽部

高田漣(vo,g),伊藤大地(drs), 伊賀航(b), 野村卓史(key), ハタヤテツヤ(key)


「どちらも夜の盛り場、キャバレーみたいなところで独特の雰囲気の場所ですね」


最初から最後まで本当に楽しかった今日の音解。
こはまさんもまだまだ話したいことがたくさんあるようで終わるのが名残惜しい様子。


そんな高田渡さんに最後にリスナーのみなさんへ一言いただきました。

「福岡でも山口でもまたライブできたらなあと思っています。その節はどうぞよろしくおねがいします」


ほんとに楽しみですね。
ありがとうございました。


TOP | REN TAKADA | 高田漣 (外部リンク)

次回は、高MIYAVIさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。





5月25日のゲストは 平原綾香さんでした

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hirahara0

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手はちんです。

今回のゲストは平原綾香さん #平原綾香

2003年ホルストの組曲『惑星』の『木星』に日本語詞をつけた『Jupiter』でデビュー。またたく間に評判となり大ヒット。以降、クラシックやポップス、さらにミュージカルへと多様な表現で活躍を続ける平原綾香さん。

軽やかにジャンルを越えて縦横無尽に活躍するさまは他のアーティストとは一線を画す唯一無ニの存在です。

今回は最初からそんな原点に触れることができました。
爽やかなサックスブルーのワンピースでふんわりとスタジオに入ってきた平原さん。着席するとまずはご自身で選んでくれた疾走感溢れる爽やかなドライビングミュージックがスタジオに流れます。

平原まことの『Spring Wind』。そう、日本を代表するサックス奏者であるお父様の一曲です。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
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「父の音楽を小さい時からずっと聞いてきて、ドライブの時は必ず父のCDを聞いているという思い出がありますね。 それで、きれいな夕日を見つけると車を止めてオーディオの音をちょっと大きくして家族で見るっていう思いとか」

父親の平原まことさんは現役マルチリード奏者。祖父に当たる平原勉はトランペット奏者。後に姉のAIKAさんは、シンガーソングライター/サクソフォンプレイヤーとして活躍する音楽一家。小さい頃から音楽に溢れているご家庭だったんでしょうか。

「父はスタジオミュージシャンもやっているので『今日はジャズのレコーディングだったよ』とか『今日は演歌で吹いてきたよ』童謡とかポップスとかいろんな仕事があるので、音楽にジャンルというものが存在するって知らなかったんです、ちっちゃいときから。 クラシックもポップスの一部のような感じで。だから後になってからジャンルというものが存在するっても気付いたり」

ジャンルの存在を知らないってすっごいですね。そう考えると今のジャンルに拘らない活動はそこからすでに始まっていたんですね。

「ホントに影響ありますね。
最初デビューした時に私はサックスを吹いたりとかする歌手になるのかなと思っていて。でも大学1年生の時に私はジャズ科でサックスを吹いていたのですけど、クラシックを聞く授業をとっててそこで偶然先生が聞かせてくれたのがホルストの「惑星」だったんです。これを歌詞をつけて歌いたいってスタッフにお願いして今があるんですけれども」

名曲「惑星」はそうやって生まれてきたんですねえ。

hirahara1「その後にアルバムを制作する時に、クラシックっぽいものもあればジャズっぽいものがあったり、ポップスだったり本当にジャンルがとにかくめちゃくちゃで、統一感がないアルバムになっちゃったんです。
途中からもっとみんなみたいに統一感があるアルバムを作りたいって目指したんだけど、どうしてもいろんな歌を入れたくなっちゃって。これはもう、このままで行こうって思った時にCDショップのPOPに『平原綾香の音楽は平原綾香というジャンルです』って書いてくださっていて。だからね、私頑張ってきてよかったってCDショップのその前で一人で泣くみたいな」

笑いながらお話してくれる平原さんですが、その言葉の中にはジャンルに囚われないがゆえの人知れずの苦悩もあったことがよくわかりますね。

そんな多様な活動の中で、とりわけ近年はミュージカル方面での活躍が目立ちます。

今年2月にはディズニーのミュージカル映画『メリー・ポピンズ リターンズ』でメリー・ポピンズの吹き替え声優と歌、そしてエンドソング「幸せのありか」(2月発売)も担当。これはディズニー作品としてははじめての快挙です。

「やっぱメリーポピンズって、世界の人たちがいろんな自分にとってのメリーポピンズ像を描いてる中で、どういう感じで声を演じて良いかってすごい迷ったこともあったりしたんです。舞台でミュージカルのメリーポピンズも演じていたんですけど。その舞台の後に映画の吹き替えのオーディションの話が来て、エミリーブラントさんの演じ方とかそういうものがもとにあったから、声を乗せていくという研究はしていたんですけど」

舞台で自ら演じるメリーポピンズと、エミリー・ブラント演じるメリーポピンズに声を乗せていくことは表現としてはかなり違って戸惑うところもあったということでしょうか。

「ありました。まずメリーポピンズは宇宙人なんだって言われて。宇宙人だったら私できるかもと思ったんですけど逆に(笑) メリーポピンズの謎めいたところとか 人間だけど人間でもない宇宙人だけど宇宙人でもないような、ツンとしているけど優しい。 そんな彼女の魅力を出すにはどうしたらいいんだろうと思ってすごく苦労しました」

映画のエミリーブラントさんのお声と比べて、平原さんは意図的にかなりトーンを変えているような気もしました。かなり意識されてますか?

「変えましたね。吹き替えで言うとエミリー・ブラントさんの声って結構低いんです。あんまり日本語で低いとすごい怖い感じでドスがきいてしまうのでちょっと上げたり。そしてイギリス英語を日本語で表現するにはどうしたらいいかかなり研究しました」

るほど。ちなみにどうするんですか?

「滑舌良く。そして迷いがない喋り、黒柳徹子さんの迷いがない喋り方」

ハキハキして品よく格調高く。

「そうです」

今回の「幸せのありか」に関しては劇中とエンドソングと2度聞くことができるんですが、やっぱり劇中ではメリー・ポピンズとして、最後は平原綾香として歌うことで意図したことや考えたことはありますか?

「できるだけ考えないようにしました。
このメロディ自体がとても泣けるので、これは色んな人にきいてもらいたいなあとそれを思って歌っていましたね」

「歌詞がいい。ホントにこの『幸せのありか』って歌詞がいいんです。英語の元々のタイトルは『なくしたものが住む場所』という和訳なんですけど『なくしたものが住む場所』ってなんぞやってかんじもしますけど、子供の頃からずっと大切にしていたものなのに、いつのまにかなくなってしまうものだったり、会えなくなってしまった人だったりそういったものを実は歌っているんですね」

映画の中では子守唄としてメリー・ポピンズが歌ってあげるんですよね。

「そうそう。子守唄なんですけど私ビックリしたのが、私姪っ子がいるんですけど、 初めて子守をしましたこの間の姉の子供なんですけどもロスアンジェルスに住んでいるので なかなか子守をする機会もなくてお前が初めてしたんですけど、寝ないんです全然。お母さんがいいとか絵本読んであげてもだめで。 最後の手段だと思って『幸せのありか』を歌ったんですが2小節目で寝ました!

音楽の力ってすごい。

「しかもカスカスな声で歌ってみたんですよ。シーって音はお腹の中の音と似てるって聞くので。そしたらすぐ寝てくれて、だから夜のお母さんたちに伝えたいです。歌詞もいいんですけど曲の持ってる元々のパワーが、やっぱりメリーの魔法がかかっているような作品なのでぜひ全国に広めたいですね」

スタジオでも笑顔でちょっと歌ってくれたりしてホントに素敵な歌声。
というかなんて贅沢な子守唄なんだろう。そう思っちゃいますね。


さて、続いてこれからの活動を垣間見せてくれるナンバーをも一曲紹介してくれました。
ただ今制作中のアルバムから先行して公開された「Radio Radio」です。

「こだわりのポイントはですね。ラジオに関する歌ってだいたいラジオに対して話しかける歌が多いじゃないですか。『壊れかけのレディオ』とか『本当の幸せ教えてよ♪』みたいに、 いろんな時代を生きてきたラジオに語りかけるんですね。それも素敵だったんですけど、そういうのって真似になっちゃうなと思って。なんかラジオを題材に、もっと平原綾香流で作れないかなと思った時に、ラジオから人間に語りかける曲を作ろうと思って。実はこのラジオは人間の女の子に恋をしているそういう歌なんですね。
でもそれはラジオでもあるけど実は人間の男でもあって、自分はいつもはラジオみたいにおしゃべりしてる人だけど君の前ではどうしても愛してるとは言えないとかそういう面白い歌詞の構成を考えました」

ラジオ賛歌でありラジオを愛する人への応援歌。
ラジオファンもそしてラジオに関わる人も泣いて喜ぶ、高揚感溢れる素晴らしい楽曲だと思います。

「うれしいなあ。きっとね。ラジオの人間の悲しみとか痛みとかそういうの消したいって思いがあったり、そのラジオの思いってのは、実は製作者でもあって。ラジオ業界で働く人たちが傷ついてる人たちを応援したいとか、震災にあった人たちもそうかもしれないけど遠くの人たちにもラジオで元気付けたいっていう思いを持って働いてる人たちがたくさんいる。それは話し手もそうだし、皆一人のメッセンジャーだってことを表現したかったんですね

ラジオの周りに集う人たち。日々の生活の相棒として会いしてくれるリスナーのみなさんだけではなく送りての想いまでも包み込んでくれるような素敵な曲だなあ、と感激です。

もうひとつ、この曲では印象的な管(楽器)が入っているじゃないですか。

あー。サックスのポヘーっての。あれは父です(笑)。あのため、あそこだけのために吹きに来てくれました」

親子共演だったんですね。

「『俺、あそこだけなんだけど大丈夫かな』って言ってましたけど。
コーラスには姪っ子が参加してくれてるんですよ。赤ちゃんの声です(笑)ちょうど姉も日本に帰ってきてて姪っ子抱っこしながら『ラ・ララララ』って歌ってたんです。アレンジは姉の旦那さん兄のニコラス君です」

そういうと嬉しそうに笑顔を見せる平原さん。
ああ、じゃあホントに一家総出で参加しているんですねー。
だからかな。この曲の暖かさというか多幸感みたいなものはそんなところにも関係しているんでしょうね。思いもかけず素敵なお話を聞くことができました。


そんな平原さん、この後も予定が目白押しです。

6月12日には、昨年、10月21日にNHKホールにて行われた、15周年の記念ツアー最終公演を
完全収録したDVD『平原綾香 15th Anniversary CONCERT TOUR 2018 ~Dear Music~』
をリリース。そして6月15日からは、『平原綾香 CONCERT TOUR 2019 〜 幸せのありか 〜』がスタートです。

平原綾香 CONCERT TOUR 2019 〜 幸せのありか 〜
7月14日(日)福岡市民会館
※詳しくは平原綾香オフィシャルページでご確認を


今年もまだまだ新しい平原綾香さんに出会えそうですね。

「次はねスケート滑りながら歌うんです」といきなり言い出して笑う平原さん。
ええ。なんですかそれ。

「『氷艶』っていう宮本亜門さんのプロデュースの氷の上のミュージカルなんですけど、お相手が高橋大輔選手、荒川静香選手が出演されていて、私は歌担当で呼んでいただいたんですけど、滑るんです。滑らなきゃいけないんです」

平原さん、スケート滑れるんですか。

「すべれません。だからね、ある意味滑らないように気をつけながら今、練習している最中です(笑)」


氷艶hyoen2019~月光かりの如く~

7/26(金)〜7/28(日) 横浜アリーナ


始終笑顔で自身の音楽を語る平原綾香さん。
包み込むような優しい語り口で話されるその音世界は、ジャンルなんて関係なく、自由自在にそれぞれを自身の表現として取り込んでいくその姿勢についてなんだかよく理解できたような気がします。

ありがとうございました。


平原綾香 Official Website (外部リンク)

次回は、高田漣さんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手は香月千鶴です。

今回のゲストは雨のパレードから福永浩平さん #雨のパレード #雨パレ

ポストロックや音響系のサウンドを取り入れながら高揚感溢れる独自の音楽でシーンに登場し、あっという間に人気を博してきたみなさん。今年はじめに3人体制となり再び自分たちなりの新しい音楽へと挑戦を開始しました。

そんな中でスタジオ入りした福永さんはいたってにこやか。

ご自身で選んでくれたドライビングミュージックはKHの「ONLY HUMAN」。
エッジーなフロアトラックがスタジオに溢れて福永さんはおだやかに話し始ました

   

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


「土曜のお昼には尖り過ぎかもしれませんけど(笑)すみません。
FOUR TETという名義の方は有名ですけど、KHの名前で世界流通するのは多分初なのかなあと僕は思ってるんですけど、最近出たばっかりのシングルです」

ドライブのときはこんなタイプの音楽が多いんですか?

「僕結構ドライブのときとかこういった曲でトランス状態というかガーッとなれる曲が好きで、アンビエント・ミュージックとかもよく流すんですけど、高速道路とか夜中運転してるときとかガンガンいけると思いますね。東京から福岡全然着いちゃうんじゃないですかね」

新しい音楽にアンテナを張っているイメージですが、どういうタイミングでそんな音楽と出会っているんですか?

「僕、基本新譜が大好きで、洋楽なんですけど。僕らの楽曲のスタンス的にも洋楽の新譜から音を吸収したりすることは多くて、でも最近はやっぱりサブスクが多くなってきてますね。なんかおすすめしてくれる音楽の精度が高くて、この人知らんかったなみたいな曲を結構おすすめしてくれて勉強になったりしてます。

もちろんショップに足を運ぶのも僕好きで、バイヤーさんが知名度のない人を調べて売ってくれてるんで、そういう好きなバイヤーさんのおすすめなんかも見てますね

このあたりのお話は、とても嬉しそうで普通に音楽マニアって風情でとても無邪気な笑顔をのぞかせます。

そういえば、この曲、雨のパレードの新作にもちょっと通じる高揚感もありますね。

その新作は先月24日リリースのシングル『Ahead Ahead』です

新体制となったバンドが羽ばたいていくリアルな心情と勇気、希望に溢れるメッセージを新たな方向性の重層的なサウンドとアフロ風のダンサブルなリズムに乗せて歌われる力強い作品となっています。

「なんか今までやってたテイストと違ったりするんですけど、思いのほか反応が良かったりとか 今まで届いてなかった層にも届いてるような気はしてますね」

タイトルも前向きに『Ahead Ahead』とぴったりです。

「ま、自分たちの状況がやっぱあったんで、それは大きく反映されてると思ってて、前へ前へという意味なんですけど。 何があってもまた一歩前に出せるような勇気を与えられるような楽曲になったらいいなと思いながら」

この曲ではやっぱりそのサビがとっても印象的で、「アヘ、アヘ」って聞こえていつまでも頭の中でループしますねえ。

「ま、あれも実はデモの時はただの掛け声だったんですけど僕的には(笑)。
今回はじめてプロデューサーの蔦谷好位置さんてすごい著名な方にやっていただいて。楽曲を作っていくことになったんですけど、幾つかデモを送っていた中のひとつにこれがあって、最初の状態はもっとなんかスタイリッシュなモードみたいな曲だったんです。その中に僕がアフリカの先住民的なイメージで『アヘ』って入れるのちょっと楽しくなっちゃって。その『アヘ』いいじゃん!みたいなことを蔦谷さんが言ってくれて。こっちも『アヘ』いいっすよねえって。で『アヘ』の回数増えましたし、『Ahead』でいいんじゃないって言ってくれて。自分たちにもめちゃくちゃ合ってるなあ『Ahead』って思って、ぴったしだったんで『アヘアヘ』っていう仮タイトルから『Ahead Ahead』になりました」

じゃあ「アヘアヘ」で大丈夫なんですね。

「『アヘアヘ』でぜんぜん大丈夫ですよ!歌も実際言ってないですからね『ド』は(笑)」


そんな楽しい裏話もあるこのナンバーですが、楽曲の作り方など根本から変えて新たに取り組んだ楽曲でもあります。

「僕らって曲の作り方が今まで、4人だった時はスタジオに入ってセッションで構築して行くみたいなやり方をやっていたんですけども、必然的にそれが出来なくなったんですね。実は今までそれが一番早かったんですよね。僕らの曲の作り方としては3日間で20曲ぐらいは作れてたんですよ」

すごいですね。

「ですけど、まあそれと代償ってわけじゃないんですけど僕らの腕の本数しか楽器を重ねられなかったと言うか。セッションといってもコード進行どうしようとか音色どうしようとかいうセッションなんですけども、音数が必然的にめちゃくちゃ少ないバンドではあったんです。今回別のやり方で作ってみるタイミングで、蔦谷さんとやらさせてもらって積極的に音を重ねたりとか、やり方の部分とかでもホントに勉強させてもらって。刺激がいろいろ受けましたね」

全く新しいチャレンジ。一方でその結果、改めて自分たちの根本と向き合うこともできたようです。

作り方は変われど、やっぱり表現したい物っていうのはやっぱ変わらないんだなあっていうのをこのタイミングで大きくまた再認識しました」


そんなシングルのカップリングの曲では、もうひとつの新たな取組がありました。

2曲目の「/eɔ:/(エオ)」を例に新しい制作スタイルについて、さらに深く掘り下げてもらいました。

「今回のシングルのカップリングの曲なんですけど『アヘアヘ』に関しては蔦谷さんとゼロから一緒にやっていったっていう感じなんですけど、その手法でありながら今度はメンバーだけで曲を作った初めての曲っていう感じですね。

まず初めて自宅で僕がデモみたいなものを作りましてほぼほぼ完成した状態なんですけど、それをメンバーに聞かせて低音が足りないとかビートを変えようとか言って作ってたのがこの『/e??/』っていう感じですね」

もう最初の時点でメロディーは固まっていたという感じですか。

「オケもメロディもそこで完全に固まっていた状態という感じですね。僕は詞は後から乗せるタイプなんですけど。宇宙英語といいますか、無いような英語っぽい発音でいつも乗せてデモのときはつくってます」

それがそのまま『/eɔ:/』というタイトルに。この表記がまた...

「発音記号なんですけど、僕はこの曲は『鏡花水月』っていう四文字熟語があるんですけどそれをテーマにしてて。詩を読んだ時に言葉にできない感覚に陥るみたいな、そういうことを『鏡花水月』き気がしましたね。元々僕らの楽曲を聞いて、出会ったことない感情に出会ってほしいなあ、という感覚はすごい強くて、その感覚をより強く落とし込めたらいいなって思って作ったのがこの『/eɔ:/』っていう曲ですね」

4分弱の楽曲ですが、なんといっても詞が極限までシンプルで印象的です。

「もうめちゃくちゃ言葉少なくて、ほぼインストの曲みたいなんですが(笑)。オーストラリアのエレクトロユニットで HVOBっていう人たちがいるんですけど最近その人たちを聞いてて、それくらいの歌のバランスで曲に入ってるもの作りたいなあと思ったりとか。あと音色的には最初聞いてもらったKHのFour Tetの方の名義での新しいアルバムで『New Energy』っていうのがあって、それで使われた音色みたいなものを結構意識して作ってますね」

当にいろいろな音色が交錯しているんですが、何パターンくらいの音が重なっているんですか?

「これ、割とトラックあったような気がしますね。終盤出てくるギターとかは録っててそれも録った後に ある手法を試してみたり。それが入ってくることによって結構、僕アイスランドの音楽が好きなんですけど、そのアイスランド感みたいなのも少し出たなって個人的に勝手に思ったりして。ミックスエンジニアの人もアイスランド好きな人でなんで思いっきりアイスランドっぽくしてください ってお願いして出来上がったのがこの形ってかんじです」

新たな体制でまた新しいスタイルにチャレンジしながら、メンバーやスタッフそれぞれが共鳴しあって出来上がったんですね。聞いていると現実から解き放たれるような感覚に陥ります。

「いいですね。夜中一人で聞いてみて下さい」


今回のシングルの初回限定盤付属 DVDには、去年行ったワンマンツアー『COLORS』のツアーファイナル『日比谷野外大音楽堂』の模様がギュッと収録されています。

「まるっと入ってて、ココだけしか見れないMVも入っています。
上海でワンマンした時にちょっとノリで撮ったやつなんですけどでもクオリティはめっちゃ高いんで、過去曲の中から『Count me out』と『Take my hand』という曲なんですけど、それもちょっと是非見ていただきたいですね」

そちらも楽しみ。

そして、なんと今年10月には地元鹿児島で『フェス』ならぬ『ヘス』に登場です。

THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2019


10月5日(土)、6日(日)
鹿児島 桜島多目的広場&溶岩グラウンド

(雨のパレードは5日に出演)


地元で行われる『ヘス』なんですけど(笑)
SOIL&"PIMP"SESSIONSのタブゾンビさんていうかたがいらっしゃって、 前回の僕らのアルバムにもゲストで入ってくれたりとかしてる方なんですけど、その方が主催になって、もう本当地方でこのメンツ集まれのかっていう。東京でもやってねえんじゃねえかってくらいのメンバーで、九州を代表するフェスになるんじゃないかなと僕思ってますんで」

タブゾンビさんとすごいご縁があるんだそうですね?

「そうなんですよ。めちゃくちゃ地元も一緒中の一緒で、同じ街で生まれ育ってまあ僕と年齢は二回りほど違うんですけど、僕がちっちゃい頃から通ってた本屋さんがタブさんの実家だったりして。

このイベントに向けて地元の方でタブさんとテレビの枠を頂いてそれでそれに向けて盛り上げていくような番組を二人でやるんで、それもチェックできたらチェックしてほしいですね」


今年もまた新たな挑戦を続けながらまた新しい音世界を開いていく雨のパレード。
今日はそんな音楽の話をたくさん聞かせてもらえました。

「いい番組ですよね」と笑顔の福永さん。

またひとつ新たな経験を経てアップデートした自分たちへの揺るぎない自信と、楽しさが伝わってくるようなお話の数々でした。またぜひ遊びにきてください!

これからの雨のパレードにも注目ですね。

  

雨のパレード オフィシャルサイト (外部リンク)

次回は、平原綾香さんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

5月11日のゲストは Curly Giraffeでした

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手はちんです。

今回のゲストはCurly Giraff 高桑圭さん。 #Curly Giraff

ロッテンハッツにGREAT3、渋谷系をはじめとする良質なポップソングを送ってきたバンドを経過して、今や引っ張りだこのベースプレイヤー。そして2005年からは「Curly Giraffe」として作曲、歌、演奏、録音、ジャケットデザイン全てを一人で手掛けるソロ活動も各方面で熱い支持を受けています。

長身で飄々とした音楽そのままの雰囲気の高桑さんがドライビングミュージックとして選んでくれたのはニューオリンズ・ファンクの開祖の一組、The Metersの『Out in the country』からスタート。

陽気でほっこりしたサウンドはCurly Giraffeのサウンドにも似て今日は楽しい音楽のお話が聞けそうな予感です。

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「単純に気持ちいいってことで。 最高なんですよ」

開口一番、高桑さんはこの曲をピックアップしてくれた理由を話してくれました。

「このアルバム(「FIRE ON THE BAYOU(1975)」ってミーターズファンからするとそんな評価高くないっすよね。ミーターズっていうと「Cissy Strut(1969年発表の代表曲)」あたりでスタートじゃないですか。もちろんかっこいいんですけど、僕ね。こういう中途半端な時期の歌もののアルバムがすっごい好きで」

1975年の「Fire On The Bayou」というアルバムでこのアルバムはちょっとゆるい雰囲気で。

「ゆるいんですよ。『Cissy Strut』とかが好きな人は、逆にあんまり好きじゃないかもしれないっすよ(笑)。 でも絶対、青空のドライブに絶対合いますよ」

確かに青空によく合う音楽。それはCurly Giraffeの音楽とも共通していますね。

  

そんなCurly Giraffe、先月24日におよそ5年振りとなる7枚目のオリジナル・アルバム『a taste of dream』をリリースしました。

久しぶりのアルバムになりましたね。

「そうなんですよ。気がついたら5年もあいちゃってて。自分でもびっくりですね(笑)」

今回、話題になっているのはなんと言ってもデビュー以来、一貫して英語で歌ってきていたのですが12曲中8曲を日本語で歌っています。この間になにか心境の変化などあったんですか?

「5年開いたからこそ、歳取ったっていうこともあるんですけど、いい意味でこだわりがなくなってきたんですよね。それこそCurly Giraffeを始めた時には英語でずっと歌ってたから、周りから日本語で歌った方がいよとかも言われたりもしてたんだけど全然日本語で歌いたい気持ちでもなんなかったし」

  

それが今回大きく変化した理由を問うと、思いもよらない意外な理由を披露してくれました。
それはカナダ出身のシンガーソングライター、マック・デマルコ(Mac DeMarco)がカバーした細野晴臣さんのナンバーです。


「いっこきっかけがあって、マック・デマルコってアーティストが細野さん(細野晴臣)のカバーをしてまして『Honey Moon』だったかな。それを聞いた時にすごい良くて。最初聞いた時にこの人、絶対日本人じゃないなってわかってるんだけど、そのたどたどしい日本語の方が日本語が入ってきたんですよ。何言ったってるんだ?ってすごい聞きたくなっちゃったっていうか。そういうアプローチって新しいなと思って」

え。そっちからですか!?

「そう、そっちから。その日本語の聞こえ方って、なんか今まであんま感じたことなかったっていうか、日本人が歌う日本語と違うから。もしかしたらマックデマルコは全然意味が分からず耳で聞いたまま歌ってるかもしんないじゃないですか。その感じがむしろ日本語が耳に入ってきたっていうのが、僕にとって新しい感覚でしたね」

確かにマック・デマルコさんのカバーは、上手くはないけど丁寧に日本語で歌うカバーは細野晴臣さんへの愛情がすごく感じられるカバーでしたねえ。

「確かに。音楽に対する愛を感じるじゃないですか。そこって言葉を越えているっていうか、その聞こえ方っていうのに僕ショック受けちゃって。だからこうやって言葉にこだわってる自分がすごいつまんない奴だなって思っちゃって。日本語でも英語でもいいんじゃないかと思って」

逆輸入的に日本語詞に目覚めたってことですか。

「そうなんですよ(笑)。アメリカ人が歌っている日本語になんか感動しちゃって。むしろ言葉の意味に強さを感じると言うか不思議な感覚が好きになっちゃって」

今回のCurly Giraffeのアルバムで聞かれる日本語は丁寧に丁寧にすんなりと耳に入ってくるきれいな歌になっています。それはそんなところに原点があるせいなんですね。

  

もうひとつ今回は、楽曲提供やプロデュースあるいはベーシストとして日頃親交の深い高橋幸宏さん、藤原さくらさん、ハナレグミさんとの共演も話題になっています。

「もともとデュエット曲があったんですね。この5年の間に勝手になんかデュエットを誰かとできたらいいなって想定して、特に今回のアルバム用にってわけでもなくて曲を作っていたんですよ。今回アルバム作るに当たって、そういえばデュエット曲あったなと思って聞き直したら、 『あ、これユキヒロさんが歌ったら合うなあ』とか『さくらちゃんが歌ったら合うなあ』とか『永積くん(ハナレグミ)が歌ったら合うなあ』って後から当てはめて、だからアテ書きしたわけじゃないんですよ」

それにしてはどの曲もそれぞれのアーティストにピッタリの曲ばかりですね。

「ピッタリなんですよ」

結果、日本語詞と合わせて今回のアルバムがまた今までと違う一枚になりましたね。

「そうですね。で、またデュエット曲に限ってアレンジがよりシンプルで(笑)。幸宏さんの曲に至ってはアコギ一本です(笑)」

しかも高橋幸宏さんと声がそっくり。

「僕ね。Curly Giraffe始めたときから割と幸宏さんと声が似てるね、って言われてたんですよ。それを『高橋幸宏 with In Phas』って幸宏さんのアルバムを一緒にやった時にコーラスとか入れるとどっちが歌ったかよくわかんなくなるくらい似てて」

今回のそれぞれ音楽的にも共通しているところがあるからってのもあるんでしょうね。

「そうですね。そう思いますね」

  

そんな高桑さんにこのアルバムから1曲選んでいただいて、さらに深くお話をお伺いしました。
シンプルで奥深い、アルバムを象徴するようなナンバー「Youth」です。

「この曲アレンジはすごいシンプルで、楽器編成もギターとドラムとベースって編成で。僕いつも自宅スタジオでレコーディングするんですけど、とかくプロの方はあの自宅スタジオとしても立派なスタジオを持ってらっしゃるじゃないですか。 僕のスタジオは至って普通で本当にスタジオってるいうか部屋なんですよ」

じゃあどっちかというと宅録(こじんまりとした自宅録音)のイメージですか。

「完全に宅録ですね」

そんな自宅に高橋幸宏さん、藤原さくらさん、ハナレグミさんが足を運んだんでしょうか。そう考えると友達の家に遊びに行くようでちょっと想像すると微笑ましいですけど。

ここでCurly Giraffeのサウンドの特徴とも言える部分について質問してみました。音世界の核心についてお聞きすることができました。

この曲では音がもこもこというかアットホームな雰囲気がありますよね。そこで、Curly Giraffeの音楽ではよく言われるとは思いますが「デモ音源っぽい」というか、すごくナマモノの感じがあるですが、そういったこだわりはありますか?

「いやあのね、よくデモっぽいって言われるんですけど、僕からすると自宅スタジオだからちょっと限界はあるんですけど自宅で録れる一番最大限綺麗な音で録りたいとは思ってるんですけど(笑)。

でも、デモっぽいと思われるのは、自宅で録ってるから『僕が作曲してるときの音』なんですね。普通は自宅で作曲した音をもとに、またスタジオで録りなおすわけじゃないですか。だけど僕はスタジオで録りなおすってことはしてないので。要するに自宅でデモを作った段階で完成なんですよ。そんな工程なのでデモっぽく聞こえるのかなって」

なるほど。つまり最初に鳴らした音をそのまま届けたいってことなのかなって思いました。

「いやこれが不思議なことがあって。
コレが例えば『Youth』のデモだとして、そのままスタジオでお友達のミュージシャンと録りなおしたとするじゃないですか。するともともとのデモのパッションというのが失くなっちゃうんですよ。僕それが一番イヤで。スタジオで録れば音も良くなるし演奏も絶対良くなるんですけど、でも最初に浮かんだパッションが絶対消えちゃうのがなんでなんだろうって、昔からおもってたんですよ。プロ始めたときから。

デモテープの強さって絶対あるんですよ。
思いついたときの勢いって絶対あるんですよ。それが失くなっちゃうのがなんか納得いかなくって昔から。だからCurly Giraffeに限っては初期衝動をちゃんとリスナーに届けたいっていう意図が最初っからあるんですね」

最初におもいついた音をそのまま鳴らしたい。
Curly Giraffeのデモっぽいと言われる音は、プロの現場で長年思っていた理想の音。デモ段階である初期衝動やサムシングを残したまま、最良の環境とテクニックでパッケージしたまさにいい意味で『デモっぽい』音だったわけですね。

もうひとつCurly Giraffeのサウンドですごく気になっているのは、それこそプロのベースプレイヤーとしては隠しても隠しきれない主張やテクニック、エゴを一切感じないんですよね。

「ないんですよね」

ちなみに一人でレコーディングすることが多い中で、ベースって順番はどのへんで入れるんですか?

「一番最後です。それは理由があって、一番最初に入れちゃうとそれでカッコがついちゃうんですね。本業だから(笑)。そうすると他の楽器を入れるアイディアが浮かばなくなっちゃうんですよね。むしろ僕の場合不得意な楽器を先に入れるんですよ。例えば鍵盤とか、あんまり自分の専門じゃない楽器から先に入れると他にアレンジをしていこうアイディアが浮かんでくるんですね。先にベース入れてカッコついちゃうのはそれはあんまり望んでないというか、僕の上手なベースを聞いてねってことをしたいわけじゃないから(笑)。全体像で届けたいから」

いつも風通しが良くて自然体のCurly Giraffeの音楽。
それはプロとしてバンド活動やベースプレイヤーとして経験を積み重ねていく中で、パッションといういちばん大切なものを一番良い形でリスナーに届ける理想の形であったことがよくわかります。

Curly Giraffe  Tour "a taste of dream "
BAND MEMBER:Vo,Ba. Curly Giraffe / Gt.名越由貴夫 / Key.堀江博久 / Dr. 恒岡章

大阪:2019年6月12日(水)@心斎橋JANUS
東京:2019年6月13日(木) @渋谷WWW-X


東京、大阪のみとなりますが、バンド編成で行われるライブも楽しみですね。

今回の音解、いかがだったでしょうか。
「なかなか、こんな音楽的な話ができるラジオも少ないんで楽しかったです」と笑ってくれた高桑さんですが、一人のアーティストがなぜそういうサウンドを選択するのか。なぜ日本語で歌うのか、そんなお話を聞ける機会もそうそうなく、貴重な体験だったように思います。

高桑さんは飄々と時に楽しそうに時に考えながら、ご自身の音楽をわかりやすく解説してくれました。

最後に記念撮影をしたんですけど。
やっぱりでっかい...

ありがとうございました。

  

Curly Giraffe Official WEB (外部リンク)

次週、5月18日は雨のパレード をお迎えします。どうぞお楽しみに。

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。お相手はちんです。

今回のゲストは先週に引き続き藤井フミヤさん。 #藤井フミヤ

昨年チェッカーズから35周年、ソロデビューから25周年。昨年発売された3枚組ベストアルバム『FUMIYA FUJII ANNIVERSARY BEST "25/35"』にからめて、フミヤさんの音楽活動についていろいろと振り返ってもらいました。

今週はさらに、音楽の嗜好の変遷から、数々のヒット曲を送り出してきたフミヤさんにヒット曲とはなにか?そして名曲の裏側について直接ぶつけて語っていただきました。

そんな面倒な質問にも、ゆったり構えて、しっかり考えながら答えてくれるフミヤさん。
成熟した大人のアーティストの音楽に向き合う姿を垣間見ることがことができたかも。

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今日はドライビングミュージックもフミヤさんの楽曲から選んでくれました。

「ゆっくりアクセル踏むくらいの感じで」と選んでくれたのは1997年の『SLOWLY』。
青空の下に伸びる真っ直ぐな道路を走るような気持ちのいいアメリカン・ロックと言った風情の一曲。

「この頃はどちらかというと、夜の歌というよりは昼の歌を作りたかった時期で。子供がちょうどちっちゃかったんで遊びに行くところが夜の街ではなくなり、それまではニューヨーク行こうとかだったのが、プールとか海があるとかそういうところになり(笑)だんだん夜の音楽が薄れてきてね」

フミヤさんと言えばチェッカーズの頃のソウルやドゥーワップ、ブラックミュージックのイメージだったんですが、ソロになっ途端にフォーク・ロックになって。 ああ、もともとそういう音楽が好きだったんだなあと思っていたんですけど。

ぜんっぜん聞いたことなかった(笑) いわゆるアメリカン・ロックって。

あのね僕、若い頃ね、ビジュアルがある程度かっこよくないと好きじゃなかったんですよ。アメリカだったらブロンディとかね。ああいう都会的なスタイリッシュなのは好きだったんですけど、(アメリカン・ロックの)Gパン、Tシャツ、挑発、ヒゲ面みたいな、何のかっこよさもないと思って。だからビジュアルが嫌いだったんですよ(笑)だからほとんど聞いてこなかったんですよ。例えばドゥービーとかイーグルスにしても」

いままで溜め込んでいた個人的な嗜好がソロになって爆発してってわけじゃあないんですね。

「そうなんです。で、チェッカーズの解散が見えてきた後半辺りから急激に聞き始めたんですよ。急激にディストーションの効いたギターを聞き始めて(笑)それでソロになる頃にはすっかりそういう音楽になっていて」

音楽との出会いって不思議ですねえ。
そして、これ以降のソロ活動ではありとあらゆる音楽ジャンルに取り組んで多様な音楽性を取り入れてきましたね。

「もうほんとに。やっぱりポップスシンガーですね

あ、ご自身ではやっぱり自分はポップスシンガーだと。

「そうですね。ロックンロールもロックもパンクも今でいうR&Bもバラードもなんでも歌います」

フミヤさんの音楽を聞いていると揺るぎない部分はもちろん、時代時代の音楽に敏感だなと思うことは多いですね。

「若い頃はね、 意外と敏感でしたけど。今もうなんかほどでもないっていうか、一番新しいとされているブルーノマーズ、あれなんて僕らの頃のころの懐かしいものしか詰まってないんだもん(笑)」

時代のほうが近づいてきちゃったんですね。

「そうそうそうそう(笑)。 だからアレが新しいんだったら新しいもんをもう追っかけなくていいかなっていう。むしろ日本のロックのほうが独特な進化をしていると思いますね。歌詞カードなんかこーんなに長い!リフレインがほとんどないんですよね」

なるほど歌詞。確かにフミヤさんの歌詞の特徴は、深みはあるけどシンプルってイメージですね。真逆。

「そうですね。僕らの年代で言うとやっぱりそうなっちゃいます。なるべく耳に残るようにという。
だいたい洋楽の歌詞なんて同じことしか歌ってないですもんね」

確かに往年のR&Bなんてシモネタと女性のことばっかりだったり。

「そうですね。ジェームス・ブラウンあたりはひどいもんです(笑)」


そんなソロ活動も25周年。
ここでは代表曲中の代表曲を選んでいただいて、数々のヒット曲を持つアーティストとしての藤井フミヤさんの核の部分を紐解いていきたいと思います。

その曲は「Another Orion」。
もはや説明不要の代表曲の一つです。

「そうですね。「TRUE LOVE」と「Another Orion」この2曲は歌わないと怒られるヤツですね

ぶしつけな質問をひとつ。
常に歌ってほしいと言われるような楽曲を持っていると、その楽曲に対してどう思い、どう付き合っているものなのか尋ねてみました。

「『TRUE LOVE』とかは嫌っていうくらい歌ってますね。結婚式出たら歌ってくれと言われますし。またかー、と思った頃もあったんですけど、今はもうあんまり思わないですね。こうなったらとことん歌ってやるっていうか

やっぱりお客さんが望むものは良いものだってことでしょうか。

「うん。代表曲は歌わなきゃいけないっていうか。それを聞きに来てるってところもありますしね」

日本中の人が知っている、そして生涯背負っていかざるを得なくなる、それくらいの特大の代表曲を持っているアーティストさんの気持ちなど分かる人はこの世界にほんの一握り。とても興味があったのですが、フミヤさんのお話を聞いているとそれはもはや本人の手を少し離れて聞く人との間に独立して存在しているような風にも聞こえました。


さて、この楽曲を作曲したのは増本直樹さん。
フミヤさんとは「Another  Orion」以外にも「ALIVE」「風の時代」などなど多数の楽曲を手がけ、名だたるアーティストへの楽曲提供やプロデュース、さらにソロ活動と大活躍の方ですが、元をたどるとフミヤさんとのこの楽曲に劇的な出会いによって始まったのだそうです。

「この曲は増本(増本直樹)ってヤツがつくったんですけど、当時はミュージシャンっていうか。
関西で大震災が起きたじゃないですか。あん時にそこにいて、その頃はそこで電気工みたいなことをやっていて、命が危ういくらいの目に遭っていたんです。その時にいつ死ぬかわからないって思っちゃって、だったらやっぱり好きな音楽をやろうと思って東京に出てきたんです。それで(増本さんは)たまたま知り合いのディレクターにカセット渡したんですよ。それが僕んトコに来て『何この曲』って、『もらった!コレ』って

すーっとお話してくれて、なんとなく受け止めてしまったんですけど、つまりはそれが歴史に残る名曲。藤井フミヤさんとしても増本直樹さんとしてもその後の人生の大きなターニングポイントとなったわけですね。


そしてこの楽曲は藤井フミヤさんの はじめての主演ドラマの主題歌でもありました。
ここで話していただけたのは、あの美しい歌詞の誕生秘話です。

「当時、「硝子のかけらたち」(1996年)ってドラマ役者をやっていたこともあったんですけど。最初のミーティングから参加しましてその時に、秋元康さんが基本の原案を書くことになっていて『船の中で完結する舞台のようなドラマにする』って言ったんですよ。最初は。

そいで『え。全部船?』って。そしたら『そう。そういうのを作りたい』って(笑)え。船から見えるものって何?って思って。星と月しか無いじゃんと思って、じゃあ星だってことで星の曲を書いたんですよ。それで星ってことは星座だなって思って、そん時にウチの今は藤井アナになってますけど(笑)息子の幼稚園がオリオン組とカシオペア組があってオリオン組だったんですよ。そしたらオリオンだろうと思って、ビールのようなタイトルですが『オリオン』ってタイトルを付けたんですね」

なんと「オリオン」は幼稚園のオリオン組からインスパイア。
そんな傍ら、ドラマの方は大変なことに。

「で、肝心のドラマが結局二転三転して船のドラマはムリ!ってことになったんです。結局、松雪泰子さんのいろんな過去が暴かれていくドラマになったんですけど、ドラマは変わっちゃったんですけど曲はもう作っちゃってたんでそのまま。

そしたらある時ディレクターが『フミヤ、オリオン座って冬の星座だぞ』って『一年中無いの?』『無いよ』って(笑)」

ドラマは夏のど真ん中7月の放送でした。

「あ、マズいっ!つって『アナザー』を付けて、それで心の中のオリオンってことで『Another  Orion』になったんですね」

意外すぎる誕生の経緯。「Another  Orion」は始終意外すぎるエピソードばかりですね。

「そうなんです。始まりは一個のカセット。神戸から夢を持ってやってきた(笑)」

でも、そんなエピソードをお聞きすると、この曲のものすごくロマンティックというか希望にあふれる意味ってわかるような気もしますね。


そんなメロディの美しさもそうですが、どの楽曲もフミヤさんの歌詞の魅力も重要です。しかし、こうやってお話を聞くと詞が先ってことはあまりなさそうですね。

詞先ってのはほとんどやったことがないですね。
どっちかっていうと真っ白なキャンバスにさあ書け!って言われるよりデザインのようにある程度形の決まった中に入れてったほうが楽ですね。 でも売野雅勇(日本を代表する作詞家。チェッカーズの楽曲も多数手がけた)さんが言うには、詞先のほうが作詞家の醍醐味がダイナミックなかんじはあるつってましたよ。だからやってみようかなって思うんですけどねえ」

フミヤさんの歌詞は自由で文学的表現が織り込まれていて独特の詞世界があるように思うので、常にメロディに合わせているというのは意外です。

「そうですね。難しいんですよね。
例えば井上陽水さんの詞ってもっと詩的じゃないですか。
だった『窓の外にはリンゴ売り』『リンゴ売りのフリをしているだけなんだろう』ってそんなのポップスではありえないでしょう(笑)。 そこまでは自分の歌詞は飛ばない。もうちょっと大衆的であるかんじですね。

僕は阿久悠さん(同じ国本を代表する作詞家)が好きで。阿久悠さんの墓参りとか行ったことありますよ」

なんとなくわかるような。阿久悠さんもそうですけど大衆に寄り添うっていうのはフミヤさんの音楽全体に共通するような気がします。

「そうですね。だから難しい言葉はあまり使わないです、英語も」

初期の頃は歌詞の中に英語も織り込んでいましたけど、作品を重ねるに連れてだんだん日本語の比重が圧倒的に多くなってますね。

「やっぱ若いとね。使いたがるんですよね(笑)。どんどん 日本語だけで作るってのが多くなってきましたね」

とここまで話してこちらを見てニヤリ。

「でも今作ってるアルバムは真逆で、ものすごく英語使ってますね(笑)」

理解したような気になっても油断してはなりません。

改めてお伺いしたいんですけど、フミヤさんがこの『Another  Orion』って楽曲自体の魅力についてどういうふうに思われてます?

「まずねメロディもそうなんですけどドラマティックな曲ですよね。4分くらいしかないんですけど、泣けるんですよね(笑)たった4分で。4分間でどれくらい人を感動させるかがポップスなんですよ

短い時間に人の心を揺さぶる要素が詰まっているっていう意味では「True Love」もそうですね。
「True Love」に至ってはものすご簡単な単語でできてますね。コードもですけどね(笑)」

フミヤさんが考えるポップス。ここには藤井フミヤさんの音楽の原点があるように思いますね。そして、実は「True Love」はギターの教則本によく掲載される楽曲でもあります。


ここまでいろいろなお話を聞いて、数々のヒット曲を持っているフミヤさんにあえて「ヒット曲とはなにか?」をぶつけてみました。
そうすると腕を組んでうーーーんと考えてくれました。

ヒット曲だけはねー。ホントに読めないです。
え。なんでこの曲が売れてんの?みたいな曲もいっぱいありますね。 狙って作れるものじゃないんで、やっぱりなにかこうピピピピピって波動が合った時にパッと生まれるもんですね」

では、フミヤさんが考える「理想の曲」はどんな曲でしょう。

「自分の曲としては、古くも新しくもない。今ここで「True Love」聞いてもそんなに懐メロ感はないと思うんですね。10年後に出しても音質的にもそんなにないと思うんですね。チェッカーズの『涙のリクエスト』を聞くとすごい懐メロなんですね。あれはそれでその良さがあるんですけど。 でも古くもなく新しくもなくっていうのがスタンダード、それを目指してますけどね」

今回のベストを聞いてもどの曲もその懐メロ感はないですね。

「ソロから後はホントにそんな気がしますね自分でも」


ここまで藤井フミヤさんの音楽の魅力について、本当に丁寧に答えてくれました。
最後にしつこいようですが、フミヤさんにとって『Another  Orion』はどんな曲でしょう。

「ホントに私の代表バラードです」ときっぱり。

そこで改めて聴き直すと、複雑な構成の楽曲でありながら一本まっすぐ芯の通ってシンプルにも聞こえることに驚かされます。

それを聞きつつリラックスした様子で「この曲はピアノ一本でも歌いますし、ギター一本でも歌いますね」と教えてくれました。

どんな楽器でも編成でもその曲の本質をブレること無く、その上でその時々の気分や状況を織り込むことができる。そんなところもまた歌い継がれる曲の条件かもしれませんね。


そんなフミヤさん、デビュー35周年記念の一環として、7月6日からまた新しいチャレンジ、16都市26公演の全国ツアー『十音楽団(とおんがくだん)』がスタートです。


35周年記念公演 藤井フミヤ "十音楽団"

9月7日 (土) 福岡サンパレス
開場:15:15 / 開演:16:00
※他会場や詳細は藤井フミヤ オフィシャルサイト (外部リンク)でご確認ください。


「僕を入れて10人の楽団。10人で音をなんでしょうね、シアターの演劇のような感じで、第一章、第二章、第三章というふうに綴っていく。そういう音の演劇のようなコンサートですね」

こちらも楽しみです。


さて、2週に渡って深く深く藤井フミヤさんの音楽を紐解いてきた今回の音解。いかがだったでしょうか。

しつこいしつこい質問にも嫌な顔もせず、自分の音楽を語ってくれたフミヤさんに恐る恐る感想をお尋ねすると、

「楽しかったですよ。音楽的な話しかしない番組なんで(笑)」

と、返してくれて笑顔です。
ホークスの話題したほうが良かったのかな。ちょっとあとで思いましたけど。

本当に素晴らしいシンガーのお話が聞けて大感激でした。
ありがとうございました。

  

藤井フミヤ オフィシャルサイト (外部リンク)

次週、5月11日は引き続き Curly Giraff をお迎えします。どうぞお楽しみに。