番組紹介

放送時間: (土) 11:30-11:55
出演者:

こはまもとこ
香月千鶴(FM福岡)
ちん。(ラジゴン水担当)

提供:サウンドピュアディオ

毎週多彩なゲスト(ミュージシャン/映画監督/俳優/文化人 etc.)を迎えて、音楽トークを中心に展開する25分番組。「音」を「楽しむ」と書く「音楽」をゲストと一緒に紐解くことで、より深く、広く、音を楽しむことができるハズ。そんな音楽にまつわる私たちの知的好奇心を刺激する番組です。
メールのあて先は、 oto@fmfukuoka.jp まで。

SOUND PUREDIO presents 音解 これからの放送予定

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◆今後のラインナップ

6月30日 サラ・オレイン
7月  7日 サラ・オレイン 
7月14日 Chage 
7月21日 関取花

放送予定は諸般の事情により予告なく変更する場合もございます。予めご了承ください。
☆この後も続々注目のアーティストが登場。これからもどうぞご期待くださいね!

7月14日のゲストは Chageさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストは今年でソロ20周年の Chageさん#Chage

CHAGE and ASKAはもちろん、MULTI MAX、ソロ、多くのコラボ活動と一貫して陽性のキャラクターと圧倒的なボーカルで愛されてきたChageさん。

アーティストとしてのChageさんは、ビートルズをこよなく愛する王道のメロディメイカーといったイメージでしょうか。

周囲を決して緊張させないリラックスした雰囲気で登場したChageさんが、最初にドライビングミュージックとして選んでくれたのはこれもまたこよなく愛するエルトン・ジョンの名曲をカバーしたレディ・ガガの「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」でした。

まさに今を走り続けるChageさんならではの選曲から今日の音解はスタートしたのです。


この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡
/ FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


ソロ20周年で還暦イヤーを迎えたChageさん。今年5月に初のソロ・ベスト・アルバム『音道』をリリースしました。

「ソロ20周年と人生60年ちょうど重なっちゃいまして」

そういえば今回のジャケットも鮮やかな赤ですね?

「クリムゾンですね(笑)」

ソロ活動の全シングルはじめ多彩な活動や楽曲がオリジナルアルバムのように並んでいて、改めて新鮮に聞こえてきます。

「もうタイトルを「音道」と決めた途端に曲順に悩むことなく、もう発表した楽曲をそのまんま並べてさかのぼって行こうかなぁってやってみたんですが、結果お互いの相乗効果が出てきて非常に不思議な化学反応が起きちゃったんですね。

ベストアルバムっての過去の作品を振り返るんですけど、それを振り返ったと同時になんか未来が見えてくるっていうかね。またやりたいことが見えてきたっていうかね

そういえばそんなChageさんの活動を振り返ると不思議な符合に気が付きます。

1979年CHAGE and ASKAデビュー、1989年マルチマックス、1998年初ソロシングル、アルバムと10年ごとに活動の節目があり、「Chage」という表記も、チャゲ(1979年 - 1989年)、CHAGE(1989年 - 2008年)、Chage(2009年 - )と大体10年周期で変わっていきます。

「偶然なんですよ。僕そんな深読みしないですから。節目節目にいろんなChageがいたんですねえ。ほんとありがたいです」

そう言って笑うChageさんにはそんな偶然のような必然のような、自身の活動をドラマティックに彩る不思議なことがいくつもあります。

これも意識的なのかな?と思っていたのが、今回のアルバム一曲目のにもなっている「 終章(エピローグ)」です。一曲目が「 終章(エピローグ)」から始まる構成もとても洒落ています。

自分でも一曲目に 「終章(エピローグ)」を持ってきたことが勝因というか「やった」とてごたえを感じました

ただインパクトある一曲目としての意味だけでなく、この「終章(エピローグ)」こそ、Chageさんのデビューからの音楽活動に関わってきた運命の一曲でもあります。

「この楽曲は数奇な運命をたどった楽曲で、もともとこの楽曲がなかったら僕は存在してなかったんですね

それはデビュー前にさかのぼります。
「アマチュア時代の19歳の頃にコンテストに出るために作った楽曲なんですね。だけどこれを当時のスタッフに持っていったら『いい曲だけど、コンテスト向きじゃない』って言われちゃって。のちにやっぱりいい曲だから入れましょうということでファーストアルバムに入って世に出ることになったんです。 これが20歳です」

それ以降もこの楽曲はライブでずっと歌われ、いろいろな活動をまたがってアルバムにも収録されています。

CHAGE and ASKAの初アルバム「風舞(1980)」、「PRIDE(1989)」、「STAMP(2002)」、ソロになってからの「Many Happy Returns(2009)」、そして今回。

一つの楽曲をここまで時代時代に併せてセルフカバーする例をあまり知りません。

「気がついたら10代、20代、30代、40代、50代までのバージョンで歌っていたという。ずーっと歌い続けてますから今回60になった時に『あ、60の終章が今度作れるんだ』と思ったらワクワクしました。それで亀田くんにお願いして、そしたら亀田くんが洒落た恋人みたいなことをしてくれましてね。レコーディングメンバーが当時僕がソロで一番最初にレコーディングしたメンバーを集めて、サプライズですよ。泣きそうになりましたよ」

そんな盟友からの嬉しいプレゼントもあって、また新しいイメージに生まれ変わった「終章(エピローグ)」。

「今回の60の『終章(エピローグ)』は希望さえ感じる、辛いこともあったけど今は未来に向かって歩き出したい。そんな前向きな歌にしか聞こえなくなって。歌もそんな感じで歌ったのでこれはもう一曲目しかないなと思ったんですね」

晴れやかに、少し自慢の息子を自慢するようにそんな風に説明してくれた今回は「希望の終章(エピローグ)」とでも呼びたい作品になりました。

歌唱法の変化にも注目したいところ。
今回は近作でのChageさんの歌唱法、サッパリとしてのびやかにでそれでいて深みのある歌声で聞かせてくれます。

「それでいいのかなって思ってましてね。わかんないですよ80くらいになったらビブラードバンバンきかせるかも(笑)」

「出ると思うな高い声(笑)。スピードでやって来たピッチャーが年とともにコントロール重視になるのと一緒で、自分のうたいかたも全身で歌っている、全身で歌うためには体も健康じゃなきゃいけない、うたうというより体で鳴らしていく。そのかわり体幹を鍛えないとフラフラするのでそのへんは気をつけてますね。もうヴィンテージですから(笑)メンテが大変なんです」

CHAGE and ASKA時代からすごく愛されている楽曲。
「ほんとにライブで育った楽曲で、みんなに育ててもらった珍しい曲です。
今回の60代の「 終章(エピローグ)」歌い終わった時に、「ああ70のエピローグが歌えるんだ」と思い、80代90代、100だって歌えるのかも、と思ったらなんだか嬉しくなっちゃってね。一曲の楽曲でそんな歌ってほんと稀有だなと思います」

実はこの「終章(エピローグ)」は一度もシングルになることもなく、しかしチャゲアス時代からファンにずっと愛されてきた人気の高い楽曲でもあります。そんな運命の一曲とともに今の自分を確かめながら歩んでいく人生ってなんて不思議でなんて素晴らしいことなんだろう。そう思いますね。

そんなChageさんはといえば...この夏、『Chage Live Tour 2018 CRIMSON』を開催。

Chage Live Tour 2018 ◆CRIMSON◆

9月4日(火) 『電気ビル みらいホール』
開場 18:00 開演 18:30

「歴代の3人の Chage を演じてみようかなと思って。主役は末っ子のソロのChageですけどね。やっぱり歌いたい楽曲を歌いたい、そしてお客さんが聴きたい楽曲ができればいいなと思ってます。この9月4日の日はもうこのツアーの千秋楽なんですね。千秋楽ってのはまた特別な気分になるんですよね」

福岡で燃え尽きると思います。と笑うChageさんの今回のステージ。見逃せんませんね。

そんなわけで、今回のChageさんの音解。
一貫して楽しく、それでいて細やかに気を使っていただける優しい、イメージ通りのChageさんでしたがその本質であるアーティストとしてのChageさんにも少しだけ触れることができたような気がします。

最後にみなさんへ一言。

「ソロとはいえ決して一人じゃたどり着けなかったアルバムだと思っています。たくさんのファンや関係者の方々も加わってひとつのアルバム作って頂いたんで、これを自分の中にしまって何かあった時これを思い出して未来に進めていけたらいいな。と思ってます。そしてライブは楽しんでいきたい。ぜひおいでください。

そうですねまた10年頑張れるかなと思っています(笑)」

Chageオフィシャルサイト (外部リンク)

  

次週7月21日は関取花さんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストは先週に引き続きサラ・オレインさん。 #サラオレイン

眼の前のサラさんの美しさに時折クラっとしながらも、そのお話はとどまること無く2週目です。

今日はサラさん、ドライビングミュージックとしてローレン・オルレッド『Never Enough』をピックアップ。映画『グレイテスト・ショーマン』でスウェーデンの歌姫ジェニー・リンドが歌っていた(演じていたのはレベッカ・ファガーソン)あの歌です。

先週のドライビングミュージックはEDMでしたから今週はグッとイメージどおりというか。

「でもピックアップした理由は似ていて。先週は車は動くクラブだって言ってましたけど、車は動くカラオケでもあるんです。大きな音を出せるの家では恥ずかしくて歌ったりできないんですよ。だから私はこの曲を熱唱するのは車しかないんです『Never Enough♪』って車の中で歌うのが大好き

と、笑顔で意外な一面。

「映画の中でもこのナンバーのシーンが本当に印象的で。
『十分じゃない』っていう意味じゃないですか、自分のことを愛してくれないっていう恋愛の気持ちを歌っているんですけど、いろんな風に捉えられるなと思って。私も『Never Enough』。なにかに一生懸命頑張れば満足するんですけれども、いつもでも、もっと越えたい、もっと越えたい、自分は十分じゃないていう悔しい思いがあるの でそういう意味にとらえてとても共感します」

どこかで車の中で絶唱しているサラさんを見つけても、そっとしてあげてくださいね。

先週は、大河ドラマ『西郷(せご)どん』のエンディングテーマ『西郷どん紀行/薩摩編』と『池上彰の現代史を歩く』のエンディングテーマ『明日のMemory』についてたっぷりお話を伺いましたが、今週の音解は「映画とサラオレイン」。そんなお話になりました。

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サラ・オレインさんといえば...去年10月にシネマ・ミュージックの名曲たちをカバーしたアルバム『Cinema Music』をリリースしました。

香月もこのアルバムがお気に入り。
圧倒的な歌唱力と表現力でまるでそれぞれの映画を演じているよう。

「嬉しいです。私も演技は一度もやったことはないですけど、いずれチャレンジしたいですね」

バラエティに富んだナンバーが並ぶ中で、とりわけ目を引くのが「美女と野獣」では本家本元のピーボ・ブライソンが参加。素晴らしいデュエットを聞かせてくれます。すごい。

「贅沢でしたね。ピーボさんとは以前番組でお会いする機会もあったので(そこで『美女と野獣』を歌ったとか)いずれ、とは贅沢な思いをもっていたんですが。 それが偶然、ある会場でピーボ・ブライソンが前の日で、その次の日が自分。ということがあったんですね。同じ会場ですよ。こんな偶然はない!と思ってダメ元でデュエットをお願いしたら「もちろん」って言われて。それで、彼のコンサートの前にレコーディングをして、そのまま彼のコンサートを見て。ごんな偶然すぎるご縁があるなんて」

ナンパしたってことですか?

「ええ、しました! (笑)」

セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンのオリジナルから25年以上の時を経て、サラさんとのデュエットをレコーディングすることができたというわけです。本当にドラマティックです。

その他にも「君の名は」から「なんでもないや」など、本当にいろんな曲がそれぞれのアレンジを施されてサラオレインの音楽として収められています。

「全てのアルバムにシネマ音楽を入ってるんですけども。改めて『シネマ』と言うテーマでやるのなら、この曲とこの曲は絶対外せないなっていうものが何曲があったので、結構あっという間に14曲。ちょっと多いくらいなんですけど決まっちゃいましたね」

そんな中でサラさん自身がピックアップした1曲は「天空の城ラピュタ」のあの名曲「君をのせて」です。

スタジオにおなじみのあのイントロが流れた途端、
「ここ、ここ変えられないですよねえ... 」と少し聞き入る様子です。
あえてイントロ部分はオリジナルの良さをそのまま残したと語るサラさん。とてもこだわりがあるよう。

そもそもこの曲を選んだ理由は?

「日本の映画を入れたいと思った時、まず最初に浮かんだのはジブリ、そしてジブリの中だったらいろいろ好きですけれどやっぱり「ラピュタ」かなって」

だけどそれだけにとどまらず、サラさんにとってこの曲は日本語を覚える基礎になったんだそう。

「私、日本の血は入ってるんですけれど、日本語で育ってはいないんですね。だけど、日本の文化や食べ物とかアニメを見ていて、全く知らない国ではなかったんですけども。ずっとジブリが大好きで。日本語ではなかったんですけど何回も何回もラピュタを観ていて。ラピュタのおかげで日本語を覚えたんです。すでにストーリーはよく知ってるので、このセリフは日本語ではこうなのかと真似して。 だから自分のルーツ音楽でもあるんです」

だから絶対に入れたかった。というわけ。世界中に広がる日本のアニメって本当に素晴らしい。
それだけ思い入れも深いこの曲、アレンジにも最大限の工夫が施されました。

「イントロは絶対オリジナルを残したかったんですけど、誰でも知ってる曲なのであえて最初は英語で歌いたいと思ったんですね。なんか新鮮に聴こえればと。そしてインタールードの部分では私のルーツであるバイオリンを入れて。

でも最後はやっぱり日本語に戻る。そこがキーです。
新鮮な感じだな、と思っていたらところに「父さん母さん」っていう(笑)。ギャップがあってなんか胸にくるようなそんなに風にしたいなと思ってこういうアレンジにしてみました」

EDMなども取り込みつつサラ・オレインサウンドを詰め込んだ楽しくて愛情たっぷりな一曲になりました。

香月も思わず「サラさんといつか一緒にラピュタを見たい!」。
「いいですね!毎年必ず観るんですよ」
「私も!」
「ホントですか!」

と、いきなりファン心に火がついて意気投合。そういう気持ちになりますね。

そんな楽しいアルバムをステージに再現。間もなく福岡でも観ることができますよ。

『シネマ・ミュージック with サラ・オレイン』

2018年9月29日(土)
アクロス福岡シンフォニーホール
【開場/開演】14:15/15:00



いずれは自分の映画も監督してみたい!
そんな夢もあるサラさんの映画愛が詰め込まれたのがこのコンサート。
サラさんが全面プロデュース。舞台監督から一つ一つの演出まですべて関わったサラ・オレインの純度100%のコンサートです。

「このシネマコンサートは、ひとつの映画、ストーリーを作り上げてる。そういう感覚で作っていて、構成も映画のようにオープニングクレジットがあって、エンドロールがあって。映画館に行っているそんな気分を体感してもらいたいなと思いますね

ちなみに映画を作るとしたら1作目はどんな映画ですか?
うーーんと考えるサラさん。

「やっぱり自分の表現のルーツが音楽なので、やっぱり音楽が主役になるような映画かなと思います。でも私は、結構あのー悲劇が好きなので悲劇の要素も入っちゃうと思います。例えば曲を作るのでもなんか暗い曲ばかりになるんですよね私(笑)」

ちょっとダークな音楽映画、期待しましょう。

2週に渡ってお届けしたサラ・オレインの音解。
意外なエピソードもたっぷり、音楽への圧倒的な信頼感とこだわりはもちろんリラックしたキュートな一面も見せてくれてとても楽しかったですねえ。

最後にファンの皆さんへメッセージを。

「今回のコンサート、福岡で大きなコンサートするのは初めてなので、初めて私を見るという意味では『シネマ』というテーマでわかりやすいと思います。おなじみの曲もあり、アルバムの曲もありますし、新しいチャレンジもあります。この機会に表現者としてのいろんなサラを見てくれたらいいなと思います。子どもたちにも見てほしいですね」

次の登場もお待ちしていますね。

  

次週7月14日はChageさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

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今日のゲストはサラ・オレインさん。 #サラオレイン

音解では2度めの登場、いつものようにハッとするくらい美しいサラさんですが、今日はサラさんが選んだドライビングミュージック、いきなりのバリッバリのEDM、Zeddの『Beautiful Now (feat. Jon Billion)』でスタート。最初からニッコニコです。

ちょっと意外?

EDM大好きで。車に乗ってる時、自分自身は運転できないんですけど特に夜!助手席でボリュームガーンと上げてビート感を楽しむのが大好きです」

「昔からちょっと古いですけどDJ Tiesto とか好きです。意外かもしれないけど、EDMはいい意味でのプリミティブで根源的な鼓動がいいですね。エレクトロニックではあるんですけど、むしろとても自然に近い人間っぽさもあるから好きだと思うんですね」

今日のサラさん、元気いっぱい。
眼の前でEDMの魅力を熱弁する様子は、私達がイメージするサラさんからするとちょっと不思議だけど、今日の音解は間違いなく楽しくなりそうですね。


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サラオレインさん、今年2月に現在放送中の大河ドラマ『西郷(せご)どん』のエンディングテーマ『西郷どん紀行/薩摩編』そして併せて『池上彰の現代史を歩く』のエンディングテーマ『明日のMemory』を配信リリースしました。

なんといっても話題の大河ドラマの「西郷どん」への参加ですが、この曲では「声」で見事なパフォーマンスを聴かせてくれます。

言葉がないんですよね。楽器としての声。
ドラマで特に一番印象的だったのが吉之助さんのお母さんが亡くなられるシーン。おんぶしている桜島を見る時に声が流れるシーンですね。他のシーンでもちょっと懐かしい、故郷とか思い出す時に使われることが多いのでだ暖かさやノスタルジーも意識しつつ歌いました」

またこの作品は、大河ドラマ史上最年少作曲家ということで話題になった富貴晴美さんとのコラボです。実はお二人以前から縁は深いそう。

「毎年、何かしらは富貴さんとはご一緒できて、いつも感謝してるし幸せなんです。

自分もほとんど無名な時代から何回もオファーしてくださって。大河ドラマの話が来た時にも、真っ先に自分に連絡が来て『一緒にやりましょう』って言ってくださって、感動しましたね 」」

それにつけてもこのジャケットデザインにも触れないわけにはいきませんね。
思わず息を呑む艶やかな浴衣姿。サラさん自身の提案だそうです。

「あまり和服着てる写真がないんですけどね、大好きなんです。自分で着付けできないんですけど、できるものなら毎日和服着ていたいくらい。自分自身に日本のルーツもありますしね。そして西郷どんのイメージカラーは白とブルーなので ぴったりかなって」

鹿児島は実際行かれたことあるんですか?

「何年か前テレビで一度だけ屋久島に行く機会はあったんですけど、この仕事が始まってからは一度も。薩摩おごじょから薩摩弁もちゃんと習ったのでぜひ披露したいですね」

今どうですか?

すると少し考えて突然「わせ、ひったまがった!」

びっくり!まさに「わ、びっくりした」って意味だそうです。

「(笑)いろんなところでコンサートする機会がある時は、ヘタでも必ずその場所の言葉で話すようにはします。例えばタクシーの運転士さんの話を聞いてイントネーション覚えたりして。お客様も来てホッとされる姿を見るのが嬉しいです。 」

各国の言葉のみならず方言まで。本当に努力家のサラさんの一面を見るようでした。

さらにもう一曲の「池上彰の現代史を歩く」のエンディングテーマ「明日のMemory」では音楽としてのこだわりをさらに紐解いていただきました。

まずはこの曲を手がけるきっかけから。

「とても嬉しいことに、番組サイドと作曲家の渡辺俊幸さんから是非とオファーいただいて。こういう歴史の番組のテーマ曲、チャレンジでもありますけど取り組めて嬉しいですね」

作曲は渡辺俊幸さん、歌詞はサラさんの手になるもの。ほとんど自由なオーダーの中でたった一つだけ強い要望があったそうです。

「番組サイドからはテーマは『希望』と言われたんです」

簡単なようで実はとてもむずかしい注文だったようです。

「もう1回『現代史を歩く』ということを最初からよく考えたんですね。そして、今を深く知るためにやっぱり昔のことをちゃんと理解しなくていけないってことを思いました。もちろん、歌ですから政治的なこととか重たいことは避けたいと思いつつ、そこから逆に逃げちゃダメだなって」

もうひとつのチャレンジ。それは日本語での歌詞づくりです。

「いままでも日本語でも歌詞は書いたことあるんですけれど、ここまで全部日本語で書いたのは初めてですね。でも今回は日本語じゃないといけないと思ったんです。日本の方にメッセージをきちんと伝えなきゃと」

そうやってできたのが「明日のMemory」。

「タイトル自体が矛盾じゃないですか?明日の記憶って(笑)」

でも、このタイトルにもサラさんの深い思いがこもっています。

「最初、渡辺さんの美しいメロディーを聞いて「何度も何度も」っていう言葉が浮かんだんですね。何回も(私達は)過ちを犯して、悲しいことにまだ戦争はなくならないし、悲しい事件もまだあるわけじゃないですか。過去の歴史は変えることはできない。だけど塗り替えられるとしたら、今から作る未来のための『記憶』。それこそ明日を生きる私たちの子どもたちが、いずれ振り返ったときにも後悔しない記憶を作っていこう。そんな強い思いを込めました」

スタジオでも思わず息を呑むほど胸を打つようなお話。    

結果、この曲の反響はとても大きくサラさん自身もびっくりするほどだったそう。レコーディング中にはサラさんにとって嬉しいサプライズもあったとか。

池上彰さんご本人が忙しい中、ロンドンからわざわざレコーディングスタジオにいらしてくださったんですね。その時に『むしろこの歌詞を見て僕たちこういう番組にしなくちゃいけないんだなと思った』って一番の褒め言葉を頂いて。本当に嬉しかったですねえ」

歌詞はもちろん、少しケルティックスタイルの印象的なヴァイオリンももちろんサラさん自身。

こうして、渡辺俊幸さんの美しい旋律に乗せてサラさんの素晴らしい歌唱と演奏によってその強い思いが、ひとつの楽曲として完成しました。

今日お話いただいた2つの楽曲はそれぞれ、表現者としての今のサラ・オレインさんの充実ぶりを改めて示しているようです。

そんなサラさんの表現者としての素晴らしさと、もう一つ上へとステップアップする姿が確認できそうなのが間もなく福岡で行われるコンサート。今年3月、広島・東京公演の大好評を受けてこの秋、福岡でも開催です。

『シネマ・ミュージック with サラ・オレイン』

2018年9月29日(土)
アクロス福岡シンフォニーホール
【開場/開演】14:15/15:00

   
「博多弁で言うとバリバリ嬉しかと(笑)」

ふふふ。と笑うサラさん。

「シネマがテーマでシネマミュージックもちろん大好きで。このコンサートは自分がプロデュースしたコンサートなんですね。私いつか映画監督になりたいと思っているので、最初のチャレンジとしては今回はほぼ全部制作に関わっています。選曲はもちろん、舞台監督もしてますし、衣装も選んで、映像もありますし全部!歌って演奏に集中、じゃなくてそのあれもこれも全部同時にやらなくちゃいけないので結構忙しくて。でも結構追い込まれるのが好きなんです(笑)」

と楽しそうに笑顔で話してくれました。

なんだかいいなあ。と少し思います。
すべての活動がどれもチャレンジで、決して楽ではないはずなのに、目の前のサラさんは活き活きとまるで自分の楽しい趣味を自慢するように話していて、だけどそこにはしっかりとプロとしての信念を伝えたいという意思も伝わってきます。輝いているってこういうことなんですね。

サラ・オレインさんの語るべき言葉はまだまだ尽きないよう。
来週もお迎えして、さらにサラ・オレインの音世界を紐解いてもらいましょう。

Sarah Àlainn | サラ・オレイン (外部リンク)

  

次週7月7日もサラ・オレインさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

6月23日のゲストは、ceroのみなさんです。

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今日のゲストはcero。 #cero
高城晶平、荒内佑、橋本翼のお三人がスタジオに来てくれました。

常に新しい音楽を追求してポップスの可能性を更新する西東京の三人組。
2015年のアルバム「Obscure Ride 」はネオソウルやジャズなど当時のブラックミュージックのトレンドをいち早く取り入れ見事に消化した傑作として熱狂的に受け入れられ多くの雑誌やメディアで年間のベストアルバムに選出されました。

ライブや新アルバムのプロモーションで多忙な皆さんですが、なんだかずっとニコニコして思いもかけないユルたのしい音解となりました。


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まずは荒内さんが選んでくれたドライビングミュージックはエイミー・ワインハウスの「Rehab」。
27歳でこの世を去った破滅型の天才シンガーソングライターの代表曲。

「先日長野に車でドライブに行ったんですが自分はいわゆる田舎というのが苦手で。あのう整頓されすぎてるのがなんか落ち着かないんです。そんな時にかけたのがこの曲で」

美しく整った風景に混沌の極みエイミーを投入。ってところでしょうか。そんなことを少し申し訳なさそうに話している荒内さんと苦笑いしている二人を見ていると、なんだか根っからの都会っ子ってエピソードだなあと笑ってしまいました。

ちなみに常にあらゆる方向にアンテナを張り巡らしているceroの皆さん、最近気になっているアーティストは?

高城さんは最近のお気に入りはライ・クーダーの新譜「The Prodigal Son」。
橋本さんは韓国の???(SESO/NEON)を聞いているとのこと、気になる方は是非チェックしてみましょう。

そんなceroの皆さん。
「Obscure Ride 」に続く四枚目のアルバム『POLY LIFE MULTI SOUL』がついに先月発売されました。

前作の流れを引き継ぎながら、ブラジルやアフロ・ポップ、ワールドミュージックへと傾向はさらに広がり、むしろ原点回帰的な雑多でより高度な音楽をポップスのフォーマットに落とし込んだ意欲作。早くもヒット中です。

一聴していただければ分かるかと思うんですが、リズムにまず特徴があって、サポートメンバー含め8人で作り上げているバンドなので、そのリズムも声もいろいろ重層的な感じのアルバムになりましたね」

耳を澄ますとその多様なリズムが交錯し聞き慣れないリズムやグルーブが、有機体のように一曲の中に織り込まれていることに驚くはず。

そんなアルバムは荒内さんの手になる「魚の骨 鳥の羽」から始まりました。

「まず荒内君が作ってきたところから始まってるんですけど、この3年間で最初の1年間ぐらいは荒内君が勉強に費やしてたっていうか、今回はまず荒内君が学んだ研究報告として『魚の骨鳥の羽』を出してきた ようなところがあって。僕らはそれを後追いで一生懸命勉強するみたいな。前半はかなりそういう時間が多かったですね」

4拍子と3拍子の複雑なクロスリズムが聞く人の動物的な感覚を呼び起こすナンバー。それはたゆまぬ研究の成果でもあったんですね。

それにつけてもライブはもちろん、レコーディングだって大変そうな曲ばかり。演奏は実際大変なようで、

「コーラス練(練習)とかやったりしてね。あんまり今までやってなかったんですがリズム隊はリズム隊でコーラスはコーラスで集まって(合宿みたいに)練習したりしましたね。文化祭の準備みたいで楽しかったですけどね(笑)」

そういえばceroってどこか終わらない文化祭の準備みたいなイメージがあります。気がついたらプロならやらないような向こう側まで追求して嬉々としているような。そこが魅力でもありますね。

さて、そんなアルバムから一曲、さらに紐解いていただくべくピックアップしてくれたのは、アルバムの中でもひときわポップでストレートな楽曲「レテの子」です。

冒頭のドンドコドンドコ、ジャンプやジャイヴなどビッグバンド的な跳ねるリズムが楽しくて印象的です。

「この曲はネタ元、といってはなんですが山下達郎さんの「アトムの子」を下敷きにしてます。ジャングルビートをどこかに入れたいなというところからスタートしています」

確かに!だから「レテの子」?
確信犯的な引用などは従来からceroの得意技ですが今回のアルバムでは非情に珍しいナンバーです。ただジャングルビートの導入はこのアルバムに多面的な視点を与えて深みを与える意味もありそうです。

ジャングルビートっていうのはアメリカの人間がアフリカの音楽を真似たようなものですが、アフリカ音楽直系ではなくフェイクといってはなんですが(外から見た) 『エキゾチズム』なんですよね。

片や「魚の骨鳥の羽」とかはポリリズムだったりとかアフリカの音楽そのものを取り入れて作ったものと、この曲のように外から見たアフリカのビートみたいなものが期せずして同居しているところに面白みがあるかなと思うんです」

一方荒内さんは「この曲は2番で高いくんのボーカルがだんだんラップ的なアプローチになっていくところが すごくかっこいいなと思いました。ファレルみたいな」

高城さんも「そうそう、このときは作っている間にファレルの話もよく出てきていて、ファレル的な大きいポップスを一個入れたいという話も出てました」

橋本さんは「リスナーの1人として聴くと、すごくポップでハッとするような気がします。この曲のおかげでアルバム全体が聞きやすくなってると思います」

近作では音楽の革新的で学究的なアプローチに目が行きがちですが、最終的にポップスとして着地させるところにこそceroの魅力があります。そのポップスとしての本来のメロディとアレンジの魅力を突き詰めているのがこの曲といえそうですね。

福岡でのライブは5月27日にすでに終了しているのですが、緊張感と静かに燃えるテンションの素晴らしいステージを見せてくれました。そして、音楽に取り組んでいることが本当に楽しそうなステージのメンバーに微笑ましくもありました。

「今回のアルバム、ライブでもすごく楽しめる内容になってると思いますので、ぜひ今後もライブなどありましたら遊びに来てほしいです」

今回、素晴らしいアルバムを題材に興味深いお話をたくさん聞かせてくれたceroのみなさん。

実は放送ではそうでもなかったんですが、裏では最初から最後まで笑いっぱなし。

ひとえにちんがつまんない事で悪ノリしてしまいまして...申し訳ない! 結果ずーっとちん。も含めてヘラヘラ。
でも、とても愉快な今回の音解でした。

また懲りずにおいでくださいね。

ちなみに一番ツボっていたのは荒内さんでした。

cero official web site(外部リンク)

  

次週6月30日はサラ・オレインさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

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今日のゲストはOfficial髭男dismから藤原聡さん。
音解では昨年11月4日以来、約半年ぶりの再登場です。#Official髭男dism


まずはいつものドライブミュージックでスタート。
なんですが、藤原さんがピックアップしたのは、なんと谷村新司さんの「サライ」。

「機材を乗せていつも長距離車移動するんですけど。 運転をしているベースの楢崎が東京に近づくといつもかけるんですねこの曲を」

グランドフィナーレ!24時間テレビの。

「はい(笑)なので遠征と言えばサライで。そのサライをバックに反省やら未来の話をすることが結構あってわりとサライはエモいというか(笑) 感情がこみ上げると言うか」

笑っちゃうんですが、聞いているとたしかにエモいなあ、なんて思ったりして。

そんなわけで、今日の音解はなぜか雄大なフィナーレからスタートしたのでした。泣けますね。

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インディーズながら卓越したポップセンスと歌詞、激しくもキャッチーなステージでまたたく間に人気者となった「ヒゲダン」ことOfficial髭男dismですが、わずか半年の間に状況は大変化。

世間の人気は留まることなく、あっという間にメジャーデビュー。しかもいきなりヒットソングの登竜門月9ドラマ『コンフィデンスマン JP』の主題歌です。

インディーズのアーティストが月9のテーマソングに抜擢されるのって非情に珍しいのでは。

「そうですね。制作をされてる方が主題歌を担当するアーティストを探していて、偶然聞いてくれたらしくて。その時にこいつらだと思ってオファーしてくださったそうです。音で選んでくださったことが本当にアーティスト冥利に尽きるというか本当に意外だったし嬉しかったですね」

目の前の藤原さんは前回と変わらず控えめで普通にニコニコ笑ってお話しているんですが、結構すごいお話です。

そんな強力なシングルも含む13曲を収めたファーストアルバムが4月に発売された『エスカパレード』です。

新旧のブラックミュージックをベースにした心躍るダンスナンバーと、「美メロ」としかいいようのない端正に練り上げられた日本のポップソングらしい極上のミディアムからスローナンバーが詰まった一枚。個人的には2018年のポップソングのアルバムとしてはベスト級の素晴らしい作品です。

ほんとにグッドメロディをとにかく作りまくったなあと思います。13曲ともメロディーがいいし歌詞のはまりとかメッセージ性とか、そういうところに本当に妥協なくなくこだわり尽くした楽曲かなと思っているので。アルバム一枚聞いていただきたいアルバムができたな、と思っています」

さらにこのアルバムを深く理解するべく、1曲ピックアップ。 藤原さん自身が選んだのは、アルバムの冒頭を飾るしっとりとしたナンバー『115万キロのフィルム』です。

「一番大きなこだわりポイントは『バランス感覚』です。この曲って歌詞が先に出来上がったんです。自分が男性として映画をずっと撮影しているかのように相手のことを愛おしく見守って、これからも二人でいろんな体験をして行こう。それが自分たちの人生の映画になるんだね。というすごくロマンティックで物語性のある歌詞なんです。だけど曲調も相まって、ちょっと子供っぽいというか中性的と言うかそういう風になっていくなあ、っていう歌詞だったんですね」

ここまで流れるように一気に。
歌詞が甘めなので全体が甘くなりすぎないように、藤原さんが工夫したのは歌い方です。

あえてちょっとキーを下げてるんですよね。自分の声は割合高い方なのでもうちょっと下げて、男性から『これからもよろしくな』と男らしく出したいってことなんですね。歌い方もあえてザラついた歌い方にしていて。声を張ると密度が増すんですね。今回は密度を増さずに、喋ってるように歌うように心がけてて、そうすると息の成分とかが声に入ってくる。そういう歌い方なんですね」
 
藤原さんはこういう微妙な音楽の話をわかりやすく言語化するのが本当にうまい。とてもわかり易いです。

しかし、このしっとりしたナンバーからアルバムスタートというのはどういう意図が?

「この曲が一曲目に来る意味は、これから始まりますよっていうオープニングを飾るにふさわしいと思いましたし、もうひとつ、前作にあたる「レポート」っていうミニアルバムの最後のナンバーが「トレーラー」という映画の予告編という意味の曲なんですね。で、予告編で終わったなら次は本編、映画で始まるべきでしょ!っていことでこの曲ってことでもあります」

なんと前作からのつながりもあるわけですね。
そうなると『115万キロのフィルム』というタイトルにも深い意味がありそうです。

「フィルムで人生を撮影したとして、20歳から80年間でフィルムの長さが115万kmになるんですね。で、それくらいあれば二人のこれからの人生を収めることができるよね。って意味もこめているんです」

「(そんなロマンティックな歌詞)だからこそ、男性らしい声の出し方、キーの設定などにこだわらないと自分の伝えたい事がちゃんと伝わらないなと思ったのでこだわったんです」

なるほどなるほど。


Official髭男dismは「ノー・ダウト」のように、メインストリームのブラックミュージックをいち早く取り入れたアッパーなダンスナンバーもある一方、丁寧にメロディを紡いで繊細な歌詞を丁寧に歌うポップソングも魅力です。

僕、J-POPが好きなんです。かたやブルーノマーズとかマイケルジャクソンにも影響を受けていて、同じコード進行というかループを回してその上で展開していく洋楽的な楽曲もやりたいんですが、コードに縛られることなく、グッとくるコード進行を使いながらメロディの良さと歌詞で物語を訴えていくって音楽も自分の中で理想のバンド像として』やっぱり欠かせなくて。なのでこういう(J-POP的な)曲も必ず同じディスクに入っていることは、自分の中ではすごく意味のあることなんです」

こうやってお話聞いていると、本当に頭の良い方だなあと舌を巻きます。
どんな方向からどんな質問をしてもわかりやすく、そして欲しい答えを的確に言葉にしてくれます。加えて、自分たちの音楽への愛とそれを伝えたい情熱のなせる技でもありますね。

そんな情熱が一気に開放されるのがOfficial髭男dismのステージです。
先日5月にDRUM Be-1で行われたライブでは、そんなクールな一面から一転、冒頭30分で汗が飛び散る若さ爆発のステージを見せてくれました。

「ライブはすごく楽しくって、CDとやっぱアレンジをちょっと変えたりするんです。それって例えば CDって割とクローズドな環境で聴くもんですけど、ライブって大人数で音楽を共有するものじゃないですか。だから同じ音を必ず出さなきゃいけないものじゃないよなって最近思っていて。最近はライブならではのアレンジっていうのを積極的にやるようにしていて、それが結果的にショーとしていいものになることに一役買ってるんじゃないかなと思いますね」

このあとも、ヒゲダンの福岡でのライブ、続々決定しています。どうぞお見逃しなく。まずは夏の風物詩、NUMBER SHOTに参戦決定です。  

NUMBER SHOT 2018

7月21日(土)?22日(日)海の中道海浜公園 野外劇場
※Official髭男dismは22日に登場です。
NUMBER SHOT 2018 (外部リンク)

Official髭男dism one-man tour 18/19

1月26日(土) DRUM LOGOS

その他詳しくはOfficial髭男dismオフィシャルホームページ(外部リンク)にて


「今日も楽しかったですね。本当にどこでも話してない話をこの番組でさせてもらって本当に嬉しいです」

そう言って嬉しそうにニッコリ笑う藤原さん。
隙がない!そんな風に思いつつも、ステージでのやんちゃな子供のように喜びを全身で表現する藤原さんも思い出したりして、音楽も人もなんて魅力的なんだろうなあと感心しきりの私達でした。

またスタジオにやって来てくれるのが楽しみですね。

  

次週6月23日はCEROをお迎えします。どうぞお楽しみに。

6月9日のゲストは斎藤誠さんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手は香月千鶴です。

今回お迎えしたゲストは斎藤誠さん。 #斎藤誠

人よんで「世界で一番やさしいラブソングを歌う男」、稀代のシンガーソングライターにしてサザンの桑田佳祐さんはじめ多くのアーティストからの信望も厚いひっぱりだこのギタリスト。

そんな凄腕アーティストは、陽気で気さくでジョークを飛ばしながら、一方で音楽とギターとファンを心から愛する素敵なアーティストさんでもありました。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


番組は斎藤誠さんのイメージピッタリのDoobie Brothersの1979年の曲「What A fool Believes 」からスタート。

大学4年のころの西海岸への旅行の思い出を話してくれました。

「西海岸 パックツアーでサンディエゴからロサンゼルスの方に車でずっと運転してた時にこの曲がどんどんかかってたんですよ。その旅行中、次の日がなんとドゥービーのライブがあるって聞いて早速チケット買って。マイケル・マクドナルドってヒゲモジャでクマさんみたいな顔してんですよ、にもかかわらず女性のキャーッて声があがって、凄いなって思って。その後、僕ヒゲ生やしたりしてね」

楽しそうに笑う斎藤さん。青空を突き抜けるようなこの曲そのままに斎藤さんが話すと西海岸の青空が見えるようですね。

シンガーソングライターとして活動する傍ら、現在はサザンオールスターズの桑田佳祐さんのサポートギタリストとしても活動しています。

「もうね大学の先輩後輩の間柄なので今年で桑田さんとは41年目のお付き合になりましたね。 去年桑田さんに『出会って40年ですよ』って言ったんですよ。そしたら桑田さんが『そうか?昨日みたいな気分だけどな』って言ってましたけど(笑)」

今年4月にニューシングル『It's A Beautiful Day』をリリース!
斎藤誠さんの手になるジャケットそのままにスコーンと抜けた青空のような、やわらかで素敵なナンバーです。

この曲、思わずみんなで歌いたくなるような一曲になっています。

「あのね。2年くらい前からライブでみんなで歌うシーンっていうのが好きになってきたんですよね。昔はね、ひねくれてたから、それって予定調和みたいでやだなーって思ってたんですけど。だけどこの歳になってくるとこういう幸せ感いっぱいなこの空間が大好きになってきて」

「で、まてよ。じゃあもう最初から作ればいいんじゃないかなと思い始めてきて、この『It's A Beautiful Day』のサビの部分はいうのはみんなで歌うようにできてます。むしろ、サビが重なっているから歌えないんですよ。物理的に誰かに歌ってもらうしかないんです。わたしの作戦通り(笑)」

この「皆で歌ってほしい」感はこれだけにとどまりません。封入されている大きな歌詞カードには譜面も入っているんです。

「コードネームもふってあって監修も全部私やりました。その下の方にはコーラスの譜面まで書いて。何とかしてみんなに歌ってもらいたい、ギター弾いてもらいたいと思って、上パート下パート2種類ご用意しました」

と、ご満悦。とにかく皆で歌いたくてそのためにありとあらゆる工夫を凝らしています。

カップリングの「MUSIC  LIFE」に加えて『It's A Beautiful Day』のカラオケバージョンも4種類。オリジナル・カラオケ、コーラス用カラオケ、アコースティックギター用カラオケにマーティン・ギターCM/番組バージョンまで。

「いきなり始まる歌なので カウントもつけときました!ちょっと男気のあるカウントとね、女性に向けた優しいカウントとか」

大変なサービス。それを説明する斎藤さんがまたものすごく嬉しそうです。   まるで凝りに凝ったプレゼントを説明するよう。聞いているだけで楽しくなってきます。これが斎藤誠クオリティ。

それにつけても、次から次と、こんな素敵な曲ってどうやって思いつくもんなんでしょうか?

「色んな人の話聞くと『歩いていたら急に降りてきた』とか聞くんですけど、僕一切ないですねえ。完全にデスクワークです。 机にパソコンがあって紙と鉛筆などがありまして、それで「うーん」と。手帳とか開いたりなんかして。   女の子があの時に歩いていて綺麗だなって思ったぞ、俺は。それをとんとんとんと話を膨らませて行ったりとかするんですね。

この『It's A Beautiful Day』でも ちょっとこうプラモデル作ってるみたいなね。いろんな部品をどんどんと当てはめてそういう作業ですね」

なるほど。プラモデルをゼロから作るような作業って、わかるような気がします。

「自分でニヤッとしたりね夜中に。ここ俺じゃなくてお客さんが歌うんだ、いいなあーなんてね(笑)そんなことやってると朝になっちゃう。だいたいそういうもんですよねえ」

もうひとつ、斎藤さんが解説する聞き所。それはやっぱりギターです。

「口笛ソロがあるんですね。その後にギターがゴイーンってくるんですよ。
最近あんまりエレキギターの間奏とかなかったりとかするでしょう。それからギブソンが潰れてしまったりとか、もう最近ギターミュージックがないなーってちょっと私の中に不満があるんですよ。でも自分。僕なんか、もう70年代80年代ギターを聴きながらずっと育ってきたんで、それを素直に出していこうかなギターミュージックを。そんな思いですね」

皆で歌うための美しいメロディ、心躍るアレンジ、 ギターへの愛のあふれるフレーズの数々。斎藤誠さんの魅力が全部詰まっているのがこのナンバーだってよくわかります。

ギター愛といえばいつも傍らにあるギター。

アコスティックギターはもちろんマーティン。クレジットされている「OM-28 MAKOTO SAITO CUSTOM "LA-LA-LU"2005」についても少し。

「これは10何年前に作ってもらったカスタムメイドなんですよ。よく見るとフレットの上の方にね、Makoto Saitoって入ってるんです!いつも持ち歩いているんですよ」

息子の自慢話のようです。 マーティンの魅力は?

「生意気ですけど自分色に変わっていくんですよ。ははは、かっこいい。俺今かっこつけたなあ!(笑)
どんどんどんどん音がねその人に馴染んでいくんですよね。 それがたまんないですね。これはどんなマーティンもそうだと思います。その人だけの一本に育っていくっていうとこがたまんないですね」

ギター愛が溢れまくっていて止まりません。


そんなギター愛をもうひとつ。このシングルに封入されているプレイパスカード。アクセスすると何と斉藤さん直々の「It's A Beautiful Day」のギタープレイレッスン動画が見れちゃいます。

「そうなんです私がこの曲をどういうふうに弾いているか、私長めにかなりしつこく解説しています(笑)

シングル1枚の中にどれほどのサービスが詰まっているんでしょうね。ちょっと感激するレベルです


間もなく熊本では愛するマーティンとのコラボレーションイベント「Rebirth Tour 2018」が行われます。ここまでのお話でもうおわかりのように、斎藤誠さんのライブが楽しくないはずがありません。

「マーティンギターのツアーももう十年になって、90何ヵ所回ってることになるんですけども。久しぶりに熊本に行きます。もうこれはギターがたくさん並ぶライブで、1曲ごとにギター変えちゃうくらいの本当に楽しいライブになると思います。それぞれまったく音色も違いますのでね。アコースティック満載のライブですので是非いらしていただきたいなって思います」

MARTIN CLUB JAPAN Presents Rebirth Tour 2018?It's A Beautiful Day?in 熊本

2018年7月8日(日)熊本 大谷楽器 上通本店
15:30開場 16:00開演
出演:斎藤誠 with 柳沢二三男


たっぷりお話をして、よく笑い、周囲を楽しくせずにはおられない斎藤さん。
だけど聞けば聞くほど音楽そしてギターへの深い愛情と情熱に、ちょっと心打たれてしまいますね。

番組が終わって、最後に香月と記念写真を一枚。それが最初の画像です。
どうです?こんな素敵な笑顔の大人になりたいですねえ。

ありがとうございました!

斎藤誠オフィシャル (外部リンク)

  

次回6月16日はOfficial髭男dismをお迎えします。どうぞお楽しみに。

6月2日のゲストは、藤原道山さんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手は香月千鶴です。

今回お迎えしたゲストは尺八奏者、藤原道山さん。 #藤原道山

当番組のリスナーのみなさんにはもうおなじみですね。
古来の伝統を継承しつつ、国内のみならず海外でもオーケストラやポップス、ジャズとのコラボレーションなど尺八の可能性を大きく広げる演奏活動を続ける藤原道山さん。

かつて知ったるスタジオにいつものように柔らかな物腰で入ってきた道山さんは、今日も傍らに尺八を携えて登場。座るとスッと背筋を伸ばしてニッコリ。今日も楽しいお話をたくさん聞かせてくれました。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


いつも旺盛に様々な活動を続けている道山さんですが、そんな中でもマリンバ奏者SINSKEさんと「藤原道山×SINSKE」としての活動はすっかりおなじみ。

気がついたら7年目ですねえ。思えば僕が福岡でのコンサート始めたのが今から8年前、10周年の時がきっかけだったんですけどね。ゲストでSINSKEさんに来てもらったんですよ。そこでちょっと来年から何か二人でやりたいねってことになったんですね。本当に縁が作ってきたんだなあって思いますね」

今年も6月16日、電気ビルみらいホールでお二人の公演が行われます。今年のテーマは「花」。

「このテーマもですね、最初の時は花の中でも桜をテーマに行こうかなって話が出てましたね。それこそ『桜前線ツアー』とかって、沖縄から(桜を追って)北上して行こうかなって話してたんですけどね。でも最近よく開花時期ずれることがあるし。そう考えるとリスクが高いと(笑)。それに桜だと春しかできないじゃないですか、じゃあもっと広げてやりましょうって話でこのタイトルがつきました」

藤原道山×SINSKE 「花 〜FlowerS〜」

日時:2018年6月15日(金) 昼・夜2回公演
昼公演 13:30開場 14:00開演
夜公演 18:30開場 19:00開演
会場:電気ビル・みらいホール
※藤原道山×SINSKE Official Web Site (外部リンク)


「今回も花にまつわる色々な作品、クラシックの名曲や私のオリジナル作品、歌の作品であったり。そういうものも色々織り交ぜながらまた今までの僕たちの作品もお届けしていきたいと思っています」

そしてファンの皆さんが毎回楽しみに待っているのは、会場だけで販売される会場限定CD。
コンサート会場限定CD第7弾は公演タイトルと同じ「花 〜FlowerS〜」です。

公演でも披露される予定のチャイコフスキーの「花のワルツ」、滝廉太郎さんの「花」など名曲の数々に加えSINSKEさんオリジナル曲の「君影草」そして、道山さん作曲の「茉莉花(ジャスミン)」なども収録されています。「茉莉花」って素敵なタイトル。そこにはお二人が出会った美しい風景の思い出がありました。

「二人でマレーシアのペナンてとこにコンサートで行ったんですね。公演がビーチの近くだったもので、終わると夕暮れ空。陽が落ちて行って星が出てくる。そんな感じですね。なんとなくジャスミンのあの甘い香りが南の島をちょっと思わせてくれるっていうところがありまして。このジャスミンをテーマにちょっと書いてみようかなって思ったんですね。

波打ち際の風景であったり夕日が沈んでいって星がひとつずつ輝いて行くという、そんなまー情景をお酒を飲みながらですね(笑)そんな感じです」

そんなお話をする道山さん、本当に楽しそうなんです。そう思って聞くとまた違う感慨が湧いてきそうですね。


さて、そんな藤原道山さんの音世界をさらに紐解くべく、ご自身の楽曲から、1曲ピックアップしてもらいました。

藤原道山&シュトイデ弦楽四重奏団の「MINORI」。

弦楽四重奏との和を感じつつも勇壮にして華麗な一曲です。
「実りの秋に黄金色に輝く大地の中での収穫祭の様子、というような感じで作った曲なんですけどもね。 一緒にやっているこのカルテットはシュトイデ弦楽四重奏団と言いまして、ウィーンフィルの首席奏者たちがメンバーなんです

すごい方たち!どうやって出会うんですか?

まあ、たまたま(笑) 街でばったりってわけではないんですけど。
ウィーンフィルの方々が、ちょっと小さなアンサンブルで来日された時に、ゲストで呼んでいただいたことが一度あって。その時にトップで弾いているのがフォルクハルト・シュトイデと言うバイオリニストなんですね。『今度、僕のカルテットが来日するんだけどそれのゲストに出てくるない』って向こうから、声かけてくれましてね。最初は社交辞令だと思ってて(笑)ああ、もちろんもちろん!よろしく!みたいな感じだったんですけど。翌年にカルテットで来た時に本当に一緒に共演して、せっかくだからCDも作りましょうとなって、そのさらに次の年にウィーンに行ってレコーディングしたんです」

そのウィーンのレコーディングした場所が観光地としても有名なまたすごい場所。

ホーフブルク教会って言って宮殿の中にある教会なんです。ウィーン少年合唱団、シューベルト、ブルックナー、そんな話を聞いた場所で演奏できるっていうのは、僕はまずそこに感動しまして。気分もすっごく盛り上がってレコーディングだったんですね」

そのレコーディングは一発撮りで、とってもスムーズに進んだそう。

「2日で10数曲ですね。本当は3日間用意してたんですけど、2日で終わっちゃって。1日観光に当てられたって言う(笑)」

まさに相性もピッタリ。
その十数曲は2011年、「FESTA」として1枚のアルバムにまとめられています。

そんな中でこの楽曲は「日本のね、ちょっと民謡的な音階を使いつつも、西洋的な要素も取り入れてクラシカルなところもありますね。変拍子も入ってますのでリズム的なところも楽しんでいただきたいですし、いろんな要素を混ぜた作品でもあるのでアンサンブルの妙を楽しんでほしいですね」

とのこと。
みなさんもぜひもう一度タイムフリーで聴いてみてくださいね。

そんなわけで、今日も楽しいお話をたくさん聞かせてくれた道山さん。

よく通る低目の声でゆったりとお話してくれる道山さんの声は、なんとなく道山さんの尺八の音色によく似ているように思います。そして、語尾によく「ね」と付けつつこちらの様子を見ながら、時に楽しくそしてわかりやすくお話しようとしてくれる姿勢は、端正なルックスと相まって心掴まれてしまいますね。ちょっと褒めすぎでしょうか。

最後にライブに向けて、道山さんからみなさんへのメッセージ。

「やっぱり生でみてもらえるって言うのは、一番大きいことだなと思ってるんですね。お手軽にパソコンとかでも聞けたりするんですけども、皆と一緒に音のキャッチボールをしながら聞いてもらうっていうのはね、僕達もお客さんからの気持ちっていうのが伝わってくるんで。それによってまた変わってくものなんですよね。
そういうやり取りができる、これも一期一会の出会いだと思うので、僕も楽しみながらそして皆さんと一緒に同じ空間を味わいたいと思います。会場で皆さんお会いできること楽しみにしております」

また次にスタジオに来ていただけるのが、早くも楽しみですね。
ありがとうございました。

藤原道山オフィシャルサイト (外部リンク)

  

次回6月9日は斎藤誠さんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

5月26日のゲストは、NakamuraEmiさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストはNakamuraEmiさん。 #NakamuraEmi

いつだって不器用なくらい自分と向き合って格闘する歌詞と、Hip-Hopに影響を受けたフロウのような独特の歌としなやかなサウンドで魅了するNakamuraEmiさん。

「こんにちわー」といっていつもの表情をくしゃくしゃする笑顔でやってきたEmiさんは、やっぱりいつものようにまわり360°に気遣いをしつつ腰が低くて一所懸命、そしてはにかむようによく笑います。そのキャラクターに関わる人すべてが彼女のファンになる、そんな素敵な方なんですよ。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


NakamuraEmiさんといえば、今年3月に、およそ1年ぶりのメジャー3ndアルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.5』をリリースしました。

「理想の日本の女性になりたい」そんな思いを込めてつけられたタイトルもVol.5。まだ目標は達成できてません?

「そろそろ違うテーマで歌えたらいいんですけど(笑)まだまだだなあと思っていて。いつになるやらわからないですね」

と笑顔。

でも、アルバムごとに音楽的な洗練はもちろん、テーマも自分自身との内なる戦いから世代や社会へとより視点が広がり確実に成長しています。

そんな中で今回のテーマは「コミュニケーション」。

「機械とかロボットなんて技術が進んでいく中で、自分も頼りっぱなしの毎日なんですけど、それがなかった時代を思い返すと、今はよりコミュニケーション、五感を大事にしていきたいなと思って作りました」

NakamuraEmiの自分を鼓舞しつつ周囲への強いファイティングポーズとアグレッシブなサウンドがアガる「かかってこいよ」、学生時代をモチーフに美しい痛みを感じる「教室」、ある意味新境地のメロウで心地よい「波を待つのさ」など。社会と自分自身へ向けた強いメッセージに、女性らしいしなやかさもさらに増してバラエティに富んだナンバーが揃っています。

「一年かけて いろいろ感じたことが集まったのが今回のアルバムなんで、ナチュラルな自分が詰まっているなと思います」

そんな中で1曲めNakamuraEmiのサウンドらしいなあと思うのがTVアニメ「笑ゥせぇるすまんNEW 」のテーマソングとして既に発表されていた楽曲「Don't(Album mix)」。

普通なにかのテーマソングやタイアップの場合は、アルバムになるとそういった制約や入れなきゃいけないサウンドや声を削ぎ落としてシンプルにアレンジし直して収録されることはよくあるのですが、今回はシングルには入っていない喪黒福造の声やスクラッチなど「足してる」という。

「普通とは逆なんですが、シングル発売の日に喪黒福造さんから『NakamuraEmiさんおめでとうございます』ってサプライズコメントいただいて嬉しくって。なんとか『ホッホッホ』を入れたくて。シングルには入ってません!(笑)」

だけど、削ぎ落としたサウンドに様々なサウンドや遊び心を加える足し引きの技こそNakamuraEmiの音世界。そういう意味ではとっても「らしい」ですよね。

続いての「N」はパラアスリートの中西麻耶選手とお会いしてできた曲です。

「中西選手は右足を切断されてからパラアスリート選手になったんですが、その中西選手にある番組でインタビューして一曲書いてもらえませんか?というお話いただいたのがきっかけです。
最初は障害を持っていることに気遣ったりしてたんですけど、中西選手はそんなことをとっくに超えている方で。右足を切断したということよりも、左利きの話をするようにお話する(そんな気持ちにしてくれる)。『障害』というものを特別なものではなく当たり前のこととしてくれた方なんです

障害に負けずに頑張る人への応援歌を作ろうと思ったけど、(自分よりずっと立派に生きてると思う人に恥ずかしくて)とても自分はできないよ。と気づいたというEmiさんらしい誠実な歌。

「なにができるんだろうって。大きなことはできないけれど、駅で声をかけたり、当たり前に増えていくかなーとか思いを込めて作った曲です」

そんな、今のNakamuraEmiが詰まっているこのアルバムの中から、音世界を紐解く1曲を選んでもらいました。

4曲目の「新聞」です。

静謐でささやくように歌いだされるこの曲は、抑制されたサウンドと合間に様々な生活音や囁きを交えながら匂い立つような日常と今回のテーマ「コミュニケーション」がより色濃く感じられます。

「現在と昔、どうだったかなっていうのを照らし合わせた歌詞がいっぱい入ってるんです」

得意の日常の音もふんだんに取り込まれていかにもNakamuraEmi的。いつも印象的で効果的ですね。

「デモテープからアレンジするときに、何度も録音してこういう音あったらいいねとか。ライブではなくレコーディングならではのこういう音がいいねといって、ポストの音ならカワムラさんの家のポストの音をボイスメモで撮って入れてみたりして(笑)何度も検討したりしますね」

そんな耳をすませばわかるようなポイントだけでなく、この曲にはなんともこだわりの秘密が。

「ちょっとマニアックなんですけど、途中で昔のマイク、1950年代のリボンマイクと言うマイクから、同じくクラシックなんですけどちょっと新しい1960年代のマイクに切り変わってるんです!」

えええ。現在と昔ってことですね。
それにしてもマイクの音で時代の違いを表現ってすごいマニアック。

「実はこっそりあって(笑)、どこで切り替えるかみんなですごい悩みながらやったんですけどね。私にとってはすごい古いマイクでレコーディングした感覚とちょっと新しいマイクで録った感覚と、この『新聞』って曲(のテーマ)と照らし合わせるとすごい思い出深いですね」

確かに。でも耳を澄ますと変わるところってわかります?

「ヒントは後半です!(笑)」

わかんない!
でも、そんなマイクのこだわりや、この曲にふんだんに盛り込まれている生活音など無数に込められた工夫や遊び心がNakamuraEmiさんの音楽には本当に多いですね。

「そうですねプロデューサーのカワムラヒロシさん、デビュー前からお世話になっているエンジニアの兼重哲哉さんと、今回のアルバムでは音を足すより隙間がある中で、皆さんがどう感じ取ってもらえるかをメインに考えて。その上でパソコンの音だったりだとか付け足し方をしていたんですね」

「このマイクのことも。本当に私たちだけの意味と言うか。そういうこだわりですけど、この曲に対しての思いというその手間というか一つ心を込めるという意味で、いろんなことをこっそりやってますね」

音づくりの完成度やキャラクターづくりはもとより、作り手の楽曲への思いを込めるためのひと手間、魂を込める作業でもあるのかもしれませんね。今回のアルバムにもそんな一手間がふんだんに込められています。ぜひご一聴を。

今回も一所懸命、そして笑顔いっぱいでお話してくれたEmiさん。
一人の女性としてアーティストとしてとても充実してるのかなあ。なんて思いつつ、また次回お会いできるのが早くも楽しみになりました。

福岡のライブは終わったばかりですが、また次回楽しみにしたいところですね。

「福岡には今はバンドで来れるようにもなって、すごく嬉しいなと思っています。でも、これからもっと皆さんとコミュニケーションを取れるように、いっぱいライブで来れるように頑張りますのでよろしくお願いいたします 」

ありがとうございました!


NakamuraEmi公式サイト (外部リンク)

  

次回6月2日は藤原道山さんをお迎えします。どうぞお楽しみに。

ただいま好評開催中のA級グルメ大食覧会 in JR博多シティの会場で「SOUND PUREDIO presents  音解 」でおなじみの サウンドピュアディオ の体験ブース展開中です。

A級グルメを楽しみつつ、実際にその音世界を体験してみて。
実際に聞くと違いがわかりますよ。井川社長に会えるかも?

2018年5月23日(水)~5月27日(日) まで!

A級グルメ大食覧会