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四足歩行ロボット「Unitree Go2」を活用した巡回ロボットの社会実装を目指して、フィジカルAI時代を見据えた研究開発と、新たなコーオプ教育モデルを実践
学校法人金沢工業大学
金沢工業大学(石川県野々市市)情報工学科・中沢実研究室は、金沢機工株式会社(石川県金沢市)およびAIロボットシステムズ合同会社(石川県金沢市)と共同で、フィジカルAI時代を見据えたロボティクス分野の研究開発として、Unitree Robotics社の四足歩行ロボット「Unitree Go2」を活用した巡回ロボットの社会実装に向けた取り組みを進めています。
現在、システムのプロトタイプ開発は完了しており、オフィスビルや工場での実運用を想定した「PoC(Proof of Concept:概念実証)」の段階へ移行しています。近く、金沢工業大学扇が丘キャンパス31号館において24時間連続稼働による実証実験を行い、技術的な検証を進める予定です。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202610268704-O3-eXYx2f8L】
24時間実証実験を行う予定の「Unitree Go2」。
開発は新しい形の「コーオプ教育」で行われている。
【本研究開発の意義】
フィジカルAIとロボティクスによる新たな巡回業務の実現へ
近年、生成AIや大規模言語モデルの進展により、AIはデジタル空間での情報処理だけでなく、現実空間において自律的に行動する「フィジカルAI」の時代へと移行しつつあります。
今回開発している巡回ロボットは、人手不足や高齢化が課題となっている警備・保守点検分野において、人間とAIロボットが協働する新たな運用モデルの実現を目指しています。
想定される活用シーンは以下の通りです。
• オフィスビルや工場内の定時巡回
• 夜間・休日の安全確認
• 設備機器の異常検知
• 消灯確認や施錠確認
• 危険エリアの遠隔監視
• 作業現場の状況記録・報告
開発に使用している四足歩行ロボット「Unitree Go2」は、4D LiDARセンサー「L1」を搭載しています。360度×90度の半球状超広角センシングにより、人や障害物、設備などを高精度に認識できるほか、自動充電機能を活用することで24時間体制での巡回・点検運用を可能にしています。
また、開発チームでは既に100メートル×100メートルの広範囲エリアを自律巡回できる地図学習機能を備えたプロトタイプを開発しており、社会実装に向けた技術検証を進めています。
人手不足解消と生産性向上に貢献
製造業やビルメンテナンス業界では、設備の維持管理や警備業務を担う人材の確保が全国的な課題となっています。
本プロジェクトでは、AIとロボットを組み合わせた巡回システムによって、これまで人が行ってきた単純反復的な巡回業務の一部を自動化し、人材をより高度な判断や技術を要する業務へ集中させることを目指しています。
さらに将来的には、
• 異常検知AIとの連携
• 設備データとの統合管理
• 自然言語による巡回指示
• 点検レポートの自動作成
• 工場DXやスマートビルとの連携
なども視野に入れており、地域企業のDX推進や生産性向上に寄与することが期待されています。
【新たな「KITコーオプ教育」の実践モデル】
本プロジェクトの大きな特徴の一つが、実際の開発現場そのものを教育の場として活用する新しいコーオプ教育の取り組みです。
金沢工業大学では2019年度より、学生が企業社員として一定期間専門業務に従事しながら学ぶ「KITコーオプ教育プログラム」を実施しています。大学と企業が共同で教育プログラムを設計し、学生は企業の一員として実社会の課題解決に取り組みます。期間中は給与が支給されるため、責任ある立場で実践的な経験を積むことができます。
これまでのコーオプ教育では、学生が企業へ赴き、企業内で業務に従事するスタイルが一般的でした。
一方、本プロジェクトでは、その考え方を発展させた新たなコーオプ教育モデルを採用しています。
中沢実研究室を開発拠点とし、企業技術者が定期的に研究室へ参画。5名の学生が企業担当者の指導を受けながら、実際に社会実装を目指すロボット開発に携わっています。 学生には企業から報酬が支払われ、アルバイトではなく実践的な開発業務として責任を持って取り組みます。
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開発には新たなコーオプ教育モデルが採用され、企業技術者の指導を受けながら、研究室にいながらにして学生により開発が進められた。
[教員・企業技術者および学生開発メンバー]
上段左より,中沢実(金沢工業大学),折池雄太(AIロボットシステムズ), 小林康博(金沢機工)
下段左より,並川天夢(学部/メディア情報学科 4年)、田和広大(大学院/情報工学専攻2年)、鷲尾太乙(大学院/電気電子工学専攻1年)、マルチェンコダニール(学部/情報工学科4年)、松田彩成(学部/情報工学科4年)
この仕組みにより学生は、
• 大学で学んだAI・情報工学の知識を実ビジネスに適用できる
• 開発成果が社会実装につながる経験を得られる
• 企業技術者から直接指導を受けられる
• 在学中から実務経験と報酬を得られる
といったメリットがあります。
また企業側にとっても、
• 若い発想や技術力を研究開発に取り込める
• 将来の高度人材育成につながる
• 大学研究との連携を強化できる
という利点があり、産学連携による人材育成と技術開発を同時に実現するモデルとして注目されます。
【今後の展開】
今後は金沢工業大学扇が丘キャンパスでのPoCを通じて、自律走行性能や安全性、長時間運用時の安定性などを検証します。その後、工場やオフィスビル等の実環境で実証実験を行い、地域企業への導入および社会実装を目指します。
金沢工業大学、中沢実研究室、金沢機工株式会社、AIロボットシステムズ合同会社は、フィジカルAI時代に対応したロボティクス技術の研究開発と人材育成を通じて、地域産業の発展と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

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プレスリリースURL
https://kyodonewsprwire.jp/release/202610268704
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