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大鵬薬品、Arcus Biosciencesのcasdatifanをアジアで独占的に開発・販売するオプション権を行使

大鵬薬品工業株式会社

2025年10月20日
大鵬薬品工業株式会社
Arcus Biosciences, Inc.

大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)とArcus Biosciences(アーカス・バイオサイエンシズ、本社:米国カリフォルニア州、Chief Executive Officer:Terry Rosen、以下「Arcus社」)は、Arcus社が開発中のHIF(Hypoxia Inducible Factor)-2α阻害剤(低分子化合物)casdatifan (国際一般名、開発コード:AB521) について大鵬薬品が日本とアジア(中国と一部の地域を除く)で独占的に開発・販売する権利を取得したことをお知らせいたします。これは2017年9月に両社が締結したオプション契約に基づくもので、大鵬薬品によるオプション権の行使は今回が5回目となります。

 

大鵬薬品は本オプション権行使の対価としてオプションフィーや臨床試験、承認、販売のマイルストーン達成に付随する支払いを行います。また、承認された場合には純売上高に対するロイヤリティをArcus社へ支払います。

 

casdatifanは、Arcus社が創製した低分子化合物です。Arcus社は、淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)の患者さんを対象としたcasdatifanとVEGFR標的チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)の併用療法とVEGFR標的TKI単独療法を比較する申請用のグローバル第Ⅲ相試験(PEAK-1試験*)を実施中です。日本も2026年前半から本試験に参加する予定です。

* PEAK-1試験:A Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind, Multicenter Phase 3 Trial of Casdatifan and Cabozantinib Versus Placebo and Cabozantinib in Patients with Advanced Clear Cell Renal Cell Carcinoma

 

大鵬薬品とArcus社は、本提携を通じて一日も早く革新的な新薬となりうるcasdatifanを患者さんと医療関係者にお届けできるよう尽力してまいります。

 

【casdatifan (AB521)について】

casdatifanは転写因子HIF-2αを阻害する低分子化合物です。HIF-2αは、低酸素状態に反応して数百の遺伝子を活性化させるスイッチの役割を持ち、通常、酸素濃度が正常に戻るとHIF-2αは不活性化されます。腎臓がんの中で最も一般的なタイプであるccRCCの多くの患者さんでは、このスイッチオフの仕組みがうまく働かず、酸素濃度が正常な状態でもHIF-2αが活性化されたままとなり、正常な腎細胞ががん化してしまいます。casdatifanは、このHIF-2α経路を持続的に阻害するよう設計されています。

 

【淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)について】

アメリカ国立がん研究所によると、腎臓がんは世界的に増加傾向にある病気で、年間およそ40万件、新たな症例が報告されています。また、毎年約17万5千人が腎臓がんで亡くなっていると推定されています。今後10年間でさらに患者数が増えると予測されており、世界的な健康課題として早急な対応が求められています。腎臓がんの中でもccRCCは最も多いタイプで、全体の75~80%を占めています。1)

 

【大鵬薬品とArcus社の契約について】

2017年に大鵬薬品とArcus社が締結したオプションとライセンスに関する契約に基づき、大鵬薬品は日本とアジア(中国と一部地域を除く)において、今まで5プログラム*を独占的に開発・販売する権利を得ました。

* etrumadenant (アデノシン受容体阻害剤)(2018年)、zimberelimab (抗PD-1抗体)(2019年)、domvanalimab (抗TIGIT抗体)(2021年)、quemliclustat (CD73阻害剤)(2024年)、casdatifan(HIF-2α阻害剤)(2025年)

 

【大鵬薬品について】

大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」、「免疫関連疾患」の 2 領域に注力する研究開発型スペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進しています。がん領域以外においても生活の質の向上に貢献できる製品を販売しています。また、コンシューマーヘルスケア事業でも生活者志向を第一に愛情豊かな暮らしを支える商品作りに注力しています。大鵬薬品の詳細については、https://www.taiho.co.jp をご参照ください。



【Arcus社について】
Arcus社は、がん患者さんのための差別化された分子薬や併用療法の臨床開発を進めているグローバルなバイオ製薬企業です。世界中の業界パートナー、患者さん、医師とのパートナーシップのもと、Arcus社は、明確な特徴を持つ生物学や経路に対するファーストもしくはベストインクラスの医薬品の開発を促進し、がん患者さんがより長く生きることが可能になるような、生物学に基づく新たな併用療法を研究しています。2015年に設立された同社は、これまでに上部消化管がんおよび非小細胞肺がんを対象としたFcサイレント型抗TIGIT抗体domvanalimabと抗PD-1抗体zimberelimabの併用療法、淡明細胞腎臓がんを対象としたHIF-2α阻害剤casdatifan、膵臓がんを対象とした低分子CD73阻害剤quemliclustatなど複数の治験薬を臨床試験へと進めています。Arcus社の臨床および前臨床プログラムの詳細については、www.arcusbio.com をご覧ください。

 

1) Padala S. et al. Epidemiology of Renal Cell Carcinoma. World J Oncol. 2020 May 14;11(3):79–87. doi: 10.14740/wjon1279


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