火力が味を左右するとまで言われる中華料理。果敢にそして勇ましい姿で炎を自在に操る中華の料理人はカッコイイ。しかし、長崎・中華街の東門近くに店を構える「宝来軒」の林摩稚子さんは「(長崎のような)田舎で中華の修行をする日本人は少なくなりました」と寂しそうに語る。 そのため「宝来軒」では中国から調理師を招いている。「彼らはすでに基本が身についているから、長崎のチャンポンの作り方と一度見せると、すぐに作れるようになりますね。中国人の国民性というか、彼らはプライドが高い。だから仕事に対しても必死なんですよ」と林さんは教えてくれた。長崎チャンポンの影には中華職人のプライドが隠れているのだ。
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