薩摩隼人に薩摩おごじょ。鹿児島の人を形容する時に用いられるこの表現。薩摩隼人は勇猛果敢で潔い男性を、薩摩おごじょには芯の強さを持ちながらも常に男性を立てる女性のイメージがある。 地元で人気の正調薩摩料理の店「熊襲亭」の若女将、黒川さんは鹿児島の郷土料理のひとつ「酒寿司」について教えてくれた。「昔の鹿児島は男尊女卑が激しく、男性の前で女性がお酒を飲むのは恥ずかしいとされていました。そこで1升のご飯に1升の地酒を入れた酒寿司をお花見で食べて酔っていたといいます」。さらに「男性はそのことを知っているのですが、建前でしらないフリをする」と続ける。鹿児島の粋を感じながら、この豪華な寿司を食したい。
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