匠の蔵~words of meister~の放送

タケマン [鹿児島 筍] 匠:中村一孝さん
2007年06月16日(土)オンエア
鹿児島が発祥と言われる筍の産地、出水市で、宮内庁にも納められている筍を扱っている、「タケマン」の社長、中村一孝さん。筍に携わるようになってから40年…その筍の処理や発送方法に、抜きん出た才能を発揮している中村さんだが、宮内庁御用達になった事も、「人との縁がもたらしてくれた」と、一期一会の言葉通り、常に人との出会いを大切にしている。「100%という訳には行きませんけど、ウチに足を入れて下さった人は、それから、お友達みたいな感じですな。ある時ですね、四国の方がウチの筍の刺身を1個食べて美味しかったと言って下さったので、ありがとうございます。鹿児島に来られた時は、是非、ウチに寄ってくれませんかと、その一言でですね、わざわざ鹿児島まで来られたんです。その方は、お茶でも飲んでお話をして帰られるつもりやったけど、そう言わずに、出水に一泊されて焼酎でも飲んで帰って下さいよって言うと、本当に泊まられたんですね。私は、それをして金儲けをしようとも一つも思わないし、やっぱり、私の筍を一個食べて下さった事が嬉しいじゃないですか。美味しかったと言われれば、もっと美味しいのを作らにゃイカンな〜という人間ですから。さらにやっぱり、勉強してイイものを作らなにゃイカンなという事で頑張っています。」その良さで伝わっていく名品もあるが、人柄が媒介となって広まっていく名品もある。「タケマン」の筍は、もちろん名品であることは間違いないが、まさに中村さんの人柄が媒介となって広まっていったのだろう。

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