匠の蔵~words of meister~の放送

さかいや [大分 食事処] 匠:岡田幸太郎さん
2007年07月07日(土)オンエア
城下町臼杵市で江戸時代から続く老舗の和菓子店「さかいや」。宝永3年に大阪の堺から臼杵に移り、回船問屋を営んでいた「堺屋」の屋号を受け継ぎ、慶応元年に「さかいや」に改名した店の看板メニューは、当時からの製法が受け継がれた「さかいやの酒饅頭」だ。無添加で作られた、この酒饅頭は、次の日には皮が固くなってしまうので、その日に売れる分しか作られていない。その為、昼過ぎには売り切れの木札が店先に掲げられる事もあるそうだが、6代目の店主、岡田幸太郎さんは、「その日に売れ残ったモノは、次の日に売れないので」と正直に和菓子を作り続けている。そして、「この店は、昔のお婆ちゃんの作っていたお菓子を出す店なんです」とも言う。だから、自分の目が届かなくなる商品の大量生産や、お店のチェーン店化などには興味がないそうだ。「ずっと変わらずに、ここにお店があって、臼杵の人が里帰りした時にああ〜やっぱり、ここの酒饅頭を食べたら臼杵に帰って来た気がするって言ってくれるんです。だから、ずっと変わらずに、この場所でお店を続けていけたらなと思います」。そんな岡田さんは、決して商売っ気がない訳ではないと言う。「時々、そういう事を、聞かれるんですけど、そういう訳ではないんですよ。ただ、美味しいモノを作ろうと思ったら、賞味期限を伸ばす化学調味料が使えないんですよね。だから、欲を出して一杯作っても、売れなかったら全部それが駄目になってしまうんですよね。一応、この日はこれだけ売れるっていうのを考えながら、程好く、いい塩梅に作ってます」。一杯売ろうとすれば残った時に困る。だから長持ちさせようと添加物を入れる。しかし匠のお菓子は、入れない美味しいものを作りたいという、本来の素朴な味なのだ。そして、それは、懐かしくホッとするお菓子だった。

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