数年前から突然巻き起こった焼酎ブーム。1本ン万円もする銘酒じゃなくとも、好みの焼酎を好みの度数に割って、ぢょかで温めて飲めば、味わいも雰囲気もグッと増す。急須を平たくした独特の形は、焼酎を温めるために辿り着いた完成型。色もデザインもハデさはないが、機能美に溢れている。 日常生活に密着した食器、酒器、花器などの作品を作り付ける南洲窯の西郷隆文さんは「上野の美術館で日展を見た時、(展示作品を)彫刻のように感じた。これじゃいけないと、ガ?ンと来ました」という。黒ぢょかなどの道具は眺めて楽しむモノではなく、使われてこそ味わいが深まる。だから西郷さんは使い勝手が良く、機能美に溢れた作品を作るのだ。
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