匠の蔵~words of meister~の放送

城島旗染工 [佐賀 旗] 匠:城島守洋さん
2006年07月22日(土)オンエア
佐賀県は小城郡で、伝統的なデザインでありながら、現代の生活に合わせた幟を制作している「城島旗染工」の城島守洋さん。城島さんは、日本の伝統文化の素晴らしさを世界に紹介したいと、イタリアなど海外でも、作品の個展を開いている。「日本の伝統文化は素晴らしいものがあります。そして、その伝統文化は大衆の中から生まれています。私はそんな大衆文化を海外で紹介したいと思っているんです」。そんな城島さんは、伝統文化とは、形やデザインだけでなく、その精神なんだという話をしてくれた。「現代、伝統文化は段々崩れていますよね。崩れてるんだけども、時代と共に少しずつ変わっていくのは、仕方ないと言うよりも良い事だと思います。でも、その持ってる本質だけは変わって欲しくないんです。例えば、子供さんにあげる幟は、5月5日が来ると、あげないといかんというモノじゃなくて、やはり、丈夫に育って欲しいという原点がある訳です。そんな原点があって、初めて習慣とか文化が生まれて来るんですよね」。今、伝統文化である幟は、住宅事情などで寸法が短くなりつつそうだ。「変わっていくのは、仕方ないんだけど、その親御さんが子供に対する愛情、すくすく育って何事も無くやって頂きたい。それは絶対に忘れてはいけない事だし、私達もそういう親御さんの気持ちを思って、やっぱり作っていかないといけないと思うんですよね」。伝統は「気持ち・心」。まず、それが先にあるからこそ、形式や格というものが生まれて来る。形ばかりにこだわる伝統なんて、敷居が高いだけでツマンナイもんだ。そこに流れる「気持ち・心」を感じようとした瞬間、伝統が暖かみをもって光を放つ

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