匠の蔵~words of meister~の放送

豊見城市ウージ染め協同組合【ウージ染め 沖縄】 匠:垣花悦子さん
2012年07月14日(土)オンエア
沖縄の伝統工芸品『ウージ染め』を製造する『豊見城市ウージ染め協同組合』の理事長、垣花悦子さん。『ウージ染め』とは、サトウキビの葉と穂を煮出した天然の染料で染める、落ち着いた緑色や黄金色をした織物。「ウージ染めは癒しの色、優しい色に染め上がるのが特徴で、お客様からはホッとすると、よく言われます」。そんな『ウージ染め』は、平成元年に豊見城市の村おこし事業として始まり、垣花さんをはじめとする女性組合員たちの地道な努力によって、沖縄の伝統工芸品として認知されたという。「毎日、子育てなどと平行しながら、朝9時から5時までデザインや技術の勉強会を重ね、また、月に1度は展示会を開催するなど、販路を拡大する為の努力を重ねてきました。伝統工芸品の多い沖縄において、新たな伝統工芸品を生み出す為には、やはり、そのような地道な努力が必要だったという訳ですね」。そうして、日々、自然と向き合い、沖縄の自然の恩恵である『ウージ染め』の可能性を信じ続けた垣花さんの言葉からは、沖縄の女性たちの芯の強さのようなモノが溢れていた。「とにかくウージ染めを皆さんに知らせなきゃいけないっていう想いが強かったんですよね。そういうバイタリティが、ウチの組合にはあったんですね。ですから、労力を惜しまなく、ここまでやって来た結果、今があると思っています」。それは、沖縄を盛り上げたいと願う垣花さんたちの使命感。「やっぱり、沖縄の女性の気質みたいなのがあるんじゃないでしょうか。一度でも携わったモノに関しては、絶対、後を振り返らずに、前に進むという。私は『継続は力』という言葉が大好きなんですよ。ですから、常にコツコツと前に進み続けていれば、必ず花が咲くという風に思っているんですよね。一度、手をつけたモノに関しては決して諦めず、とにかく何があっても1歩でも2歩でも突き進む。それが今、花開いているのかな〜と思っています」。太陽の光と豊かな自然が一杯の沖縄で生まれ、現在は革製品とコラボレーションするなど、女性ならではの感性で、様々な商品も生み出されている『ウージ染め』。それは今、沖縄の人たちの強い想いによって大きく花開き、眩い光を放っていた。「皆が応援してくれる。地域の人たちが『ウージ染め頑張れ〜』みたいな感じで、声掛けて貰えるの。やっぱり沖縄の強みだな〜」。

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