匠の蔵~words of meister~の放送

スギエベリーファーム【ジャム製造 宮崎】 匠:杉江恭子
2009年08月22日(土)オンエア
全国一の規模を誇る照葉樹林の町・綾町で生産された果実のみを使いジャムを作る「スギエベリーファーム」の杉江恭子さん。農作物の栽培から加工、出荷までを、仲良く旦那さんと一緒に夫婦二人で行い、一児の母でありながらも毎日、元気ハツラツと若々しく「大好き」という農作業に励む。そんな杉江さんが作る綾町の四季の恵みが瓶詰されたジャムは、果実がゴロゴロと入る濃厚な味わいが特徴。「なるべく果肉が残るように作っているんですよ。果肉がゴロゴロと残っていて、スプーンですくった時に、イチゴがドロンと乗っていた方がリッチな感じがするでしょう。せっかく農家が作っているんですから、それをいつも心に置いて作るようにしていますね」。せっかく農家が作るジャムならば、メーカーが作るジャムと同じでは意味が無い。そして、せっかくという杉江さんの気持ちは、そのラインナップにも現れている。「せっかく買って頂くのなら、色々なラインナップがあるといいなと思って、イチゴのジャムなどは品種ごとに作っています」。そんな杉江さんが作る「スギエファーム」の代表的なイチゴは「綾ルビー」というモノ。育てるのが難しく宮崎県で作っているのは杉江さんだけだそうだ。「綾ルビーは、糖度が高く酸味もあるしっかりとした味をしています。宮崎の人は酸味が苦手なのですけが、『やはり酸味がないと』と言う人も大勢いらっしゃいますからね。私たちは夫婦二人で作っているので、生産量も限られ沢山のお客さんを相手にすることは出来ません。ですから沢山の人に買ってもらう必要はないんですよね。しかも、ここはイチゴの大産地でもありませんので、やはり個性がないと埋もれてしまうんです」。一杯売れているから安心と、普通は数量を売ろうとする。もちろん数量を売れば価格が下がるなどメリットがあるが、そこにはやはりデメリットもある。それは個性が埋もれるし、愛情を持ってイチゴが作れなくなるという事。それを選ばなかったと屈託なく笑う杉江さん作るジャム...ちょっと食べてみたいと思いませんか?「他の人が作っていないイチゴを作るのは楽しみでもありますね。どんな美味しいイチゴに育つのか、日々努力、研究は主人がやっていますけど」。

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