匠の蔵~words of meister~の放送

鮨おさむ [福岡 鮨] 匠:大将 武藤修さん
2005年07月16日(土)オンエア
「僕は、お鮨屋さんに恋をしてるんです。すごくこの仕事が大好きです。もし、来世生まれ変わる事があっても、お鮨屋さんをしたいです」。満面の笑みを浮かべて、そう語るのは、「おさむのいなり」が有名な「鮨おさむ」の大将、武藤修さん。尊敬する師匠の早すぎる死を乗り越え、その師匠の店を若くして受け継いだ武藤さんは、「人生勉強させてもらってばっかりです。今まで、随分お客に助けて頂きました。」と語る。そして、大ヒット商品「おさむのいなり」も、そんな、お客のヒントから生まれたそうだ。「ある日、お客から熊本・南関の名物、南関揚げをお土産に頂いたんです。それを炙ってお出しすると、そのお客が、南関揚げにワサビと醤油を付けて、召し上がっていたんですよね。それだったら、いなりにワサビを使っても美味しいんじゃないかと…」。こうして、大きな南関揚げを使う為に俵型に握り、ワサビを利かせ、更に、女性でも食べやすいようにと、小ぶりにした「おさむのいなり」が誕生した。しかし、最初の頃は、周囲の評判も様々だったようだ。「色々失敗がありました。お客様からもこれはいなりじゃない。三角いなりがいなりや、これは邪道やって言われたこともありました。何回も辞めようかと思った時期もありました。でも、今は続けて良かったと思っています。このおいなりさんの類似品が、一杯、世の中に出回るようになりましたから。真似して頂くって事は、認められたと思っていますから、とても嬉しいんです」。お鮨屋では、決して主役にはならない「いなり」。小ぶりにする…。少しワサビを入れて見る…。そんな、ほんの少しの工夫が人を喜ばせる。真似をしても良いかも知れない。でも、本当に真似して欲しいのは、味や形じゃなく、武藤さんの「人を喜ばせよう」という気持ちなのだ。

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