匠の蔵~words of meister~の放送

旅館 さざれ石高島 [宮崎 旅館] 匠:工藤盟子さん
2007年10月13日(土)オンエア
宮崎県と大分県の県境にあり、新鮮な海産物の宝庫として知られる北浦漁港。その漁港を見下ろす小高い丘の上に「旅館 さざれ石高島」はある。およそ2年前に32年間続いた老舗旅館を改築し、1日4組限定の癒しの宿として生まれ変わった「さざれ石高島」だが、女将の工藤盟子さんは、客の人数を減らし営業を再開した理由を教えてくれた。「あまりお客様が多いと私も対応出来ないし、皆さんに目が行き届くという意味では4組位が丁度いいんですよね。やはり私達が忙しくバタバタしていると、お客様もゆっくり出来ないと思いますから。そして、お客様にゆっくりとした気分を味わって頂く事が、私にとっても1番心地いい事なんですよね」。そんな「さざれ石高島」に宿泊した客の感想は、やはり『ゆっくりしました』『ゆったりしました』という言葉となって、女将の下へと届いてくるそうだ。しかし、「さざれ石高島」の魅力は、それだけではない。「こんな遠い場所まで、わざわざいらっしゃって頂く訳ですから、食事はこれでもかっていう超豪華なものをお出ししています。折角、海の幸、山の幸が充実している場所にありますから、お客様にはゆったりとした気分で美味しい食事を味わって頂きたいですね」。旅と言えば、あそこに行って、あれを見て何を見て、そして、泊まりはここって考えてしまう。しかし、「さざれ石高島」の周りには、これと言った観光地はない。ただ、人が旅に求めるものを充分に満たしている。それが料理であり、女将が作る時間でもある。「旅館に飾っている花は、裏山から採って来て自分で飾っているですよ。こうして花が周りに溢れていると心が癒されますからね」。

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