匠の蔵~words of meister~の放送

もっちょむ庭園  [鹿児島 屋久島流木ギャラリー] 匠:金澤尚さん
2006年03月04日(土)オンエア
鹿児島の屋久島で、流木や樹木の皮でオブジェを製作する「もっちょむ庭園」の金澤尚さん。標高945メートルの「もっちょむ岳」の麓にギャラリーを構える金澤さんは、屋久島の流木には他の地域の流木にはない魅力があると言う。「屋久島のような花崗岩の島は、土の部分が地表から5メートル位の所までしかないんです。だから、そこに生息する木々たちは、力強い根を張らないと生きてはいけない。流木の状態だと根の部分なのか幹の部分なのか分からなくるんです。そんな過酷な環境と闘ってきた、屋久島の流木の姿や歴史を想像すると、創作意欲が、一層掻き立てられるんですよね。」流木を組み合わせ人形を作ったり、流木の風合いを生かした看板を作ったりと、想像力豊かなオブジェを製作する金澤さんは、流木アートを作る上で大切にしている事を語ってくれた。「10年住んでて屋久島がどういう所であるかってことを見てると、しなきゃいけない工事、しなくてもいい工事ありますよね。やっぱりアートも同じだと思うんですよ。本来持ってるものを生かしながら何かを作るってのは、やっぱり1番大事にしたい部分ですよね。」屋久島の自然が作る流木は、それ自体がアートだし、まるで魂があるように躍動感、存在感がある。金澤さんも流木も屋久島の持つエネルギーが乗り移ったように創造性豊かだ。「本当に素晴らしい流木ってあるんですよ。でも、それは手の加え所が無いから使えないんです。そういう流木は、そっと置いてくるんです。逆に言えば、つまんない対象ですよ。自分からすればね。」

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