匠の蔵~words of meister~の放送

宮原鬼瓦店 [福岡 城島瓦] 匠:宮原優次さん
2006年12月09日(土)オンエア
400年の伝統を持つ城島瓦の生産地、福岡県久留米市城島町。この街で、数少ない手作業にこだわる鬼瓦専門店「宮原鬼瓦店」の宮原優次さんは、その城島瓦の歴史を教えてくれた。「城島町は、瓦の日本三大産地の一つなんです。もともとは城の瓦を作る事から始まり、台風に強く雨漏りに強い特徴があるんですよね。中でも私のように鬼瓦を専門に制作する人のことを鬼師と呼びます。」おおよそ鬼の名が似つかわしくない柔和な顔をした宮原さんだが、デザインを考える時の目は鋭くなる。「旅行に行っても景色よりも家の鬼瓦に目が行ってしまいますよね。京都などのお寺巡りなんかもしましたね。日々勉強というか、伝統を重んじながらも今の時代を取り入れたデザインを常に考えていますね」。今では生産量が減少し、伝統工芸品となってしまった城島瓦だが、今年から新しい試みに取り組んでいるそうだ。「ジャパン・ブランドとして、今、城島瓦を世界に売り出そうとしているんです。型粘土を使って、新製品をブランド商品として売っていく事業の策定をしているんですよ。久留米絣や大川家具などもジャパン・ブランドとしてやってるんですけど、それに続けという事ですね」。宮原さんたちは、今、大きな夢を持っている。しかし、その夢を実現するためには必要な事がある。「夢を実現するためには、城島瓦の職人が、一致団結してやっていかなくてはいけませんよね。それは、結局、個人個人の頑張り次第なんです」。当たり前だが、何事も個人個人が自分のやるべき事をキッチリとやって、初めてチームワークというものが出来る。そんな宮原さん達の頑張りが、城島瓦をジャパン・ブランドにする夢を現実のものとしていく。

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