匠の蔵~words of meister~の放送

御宿 春芽 [民宿 宮崎] 匠:藤高今朝徳さん
2008年03月22日(土)オンエア
「食べるために泊まってくんない」のキャッチコピーを掲げる、高千穂の山里にある平屋建ての民宿「御宿 春芽」。主人の藤高今朝徳さんが振舞うその料理は、川魚や高千穂牛をメインに、四季折々の自家製野菜がふんだんに使われ、数多くのリピーターを生んでいるのだが、それもそのはず、藤高さんはフランス料理と和食の料理長を、それぞれ5年間務めた経験を持つスペシャリストで、全国的な料理コンテストで第3位に選ばれた実績を持っている。「15歳から福岡と熊本で料理人として働いて来ましたが、8年前に故郷である高千穂にこの宿をオープンさせました。やはり料理は美しい自然の中で食べるのが最高ですからね。故郷じゃなくても、いつかは田舎で生活する事を選んでいたと思います」。そんな藤高さんは、飲食店ではなく宿として再スタートを切った理由を「料理人というのはサービス業ですが、厨房の中だけにいると人と接する機会が殆どありません。宿でしたら人と接する事が出来るので、サービスというもの全体が見えるようになると思ったんですよね」と言う。しかし、そこはやはり料理人。藤高さんは、どんなに忙しくても料理を人に任せる事なく、一人で調理場を切り盛りする為、1日平均16〜17時間も働いているそうだ。「要は自分が納得する為という事ですね。お客さんが納得するか、しないかもあるんですけど、それ以上に、やはり自分で納得していない料理を出すという事は、おそらく、お客さんも納得していないと思います」。料理人の世界は、100人の内2〜3人しか大成しないと言われる程厳しい。そんな世界で藤高さんは、逃げずに真正面から料理と向き合って来た。「努力の上に花が咲くという言葉を、いつまでも心に思って、とにかく努力をする。そして、その努力が花となって実を結ぶと信じて日々精進しております。これは人様に対してじゃなくて、自分に対してだと思うんですよ。咲いたか咲かないかは自分が判断する事なので、自分の心の中で、やったんだと思えば実を結んだと考えていいのかな〜と思っております」。宿は高千穂の山里で、華美ではないし古いものでもなかった。ただ入ったとたん、自分が納得した仕事をしているという言葉にふさわしい暖かさを感じた。「すべてのお客さんを、お帰りなさいの気持ちでお迎えしています。お客さんの笑顔を見る事が、私の一番のストレス解消法です」。

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