匠の蔵~words of meister~の放送

桜岳陶芸  [鹿児島 桜島焼] 匠:横道ひろみさん
2006年03月25日(土)オンエア
薩摩隼人の象徴である鹿児島は桜島の麓に工房を構える「桜岳陶芸」。ここでは、地産地生と言って、土地の材料を使うことにこだわり、桜島の火山灰を利用した桜島焼を作り続けている。スタッフの横道ひろみさんは、「せっかく来て下さるのであれば、どこにいても手に入るモノではなく、土地のモノを提供したいんです。鹿児島の人は火山灰が嫌いなんです。でも、その火山灰を使うことで共存共栄出来たらな〜って思うんです。」と言う話をしてくれた。素朴で男性的な風合いが魅力の桜島焼だが、「桜岳陶芸」のスタッフは、意外にも全員女性だった。そして、その作品は、女性的な心配りが溢れているものだった。「コーヒーカップやマグカップなど、持つ所の上に、親指を置く場所を作るなど、使う方に対しての、ちょっとした気配りを加えています」。そして、その気配りは他にも色んな所に溢れていた。「大きな花瓶だと、お店屋さんから買って来た豪華な花が合いますけど、そうではなくて、自分のお庭で、さりげなく咲いてる野の花に合う、小じんまりとした優しい形の器とかも作っています。買ってくれた方が使うその先ですね、そんなことを色々と考えています」。桜島という厳しい自然の中だからだろうか、色んな所に気を配る横道さん。桜島焼きの、その風合いは暖かみに溢れ、横道さんを始め、女性スタッフの気持ちを物語っていた。そして最後に横道さんは、こんな話もしてくれた。「皆様に対する気持ちって言うのは、本当にね、一番じゃないかな〜て、日本一じゃないのかな〜て、皆そんな気持ちで頑張って作っています」。そんな横道さんの座右の銘は、「誠心誠意」。納得の言葉だった。

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