2019年2月16日「船長の決断」
江戸時代の日本は鎖国で、長崎を除いて外国船の立ち入りを禁じていました。
その鎖国中に日本に米国の船が入港したことはあまり知られていません。
それはクーパー船長率いる捕鯨船マンハッタン号です。
マンハッタン号は太平洋で漁をしているときに、遭難して無人島に漂着していた11人の日本人漁師を発見。
彼らを救助した 翌日、さらに沈没しかけた漂流船に出会い、 乗っていた11人の日本人漁師も救助します。
.クーパー船長は漁を中断し、この22人を日本に送り届ける決断をしたのです。
船長は日本が 外国船を受け入れないことを知っていました。
近づけば陸から大砲を砲撃される危険もありました。
でも、クーパー船長は船乗りとして人道的な考えを優先したのです。
江戸湾に入ったマンハッタン号は日本側のたくさんの小舟に取り囲まれました。
でもそれは敵意ではなく、歓迎の小舟です。
マンハッタン号が日本にきた目的を知った幕府が特別に日本への入港を許したのです。
マンハッタン号はたくさんの小舟に曳航され、無事に浦賀へ到着。
クーパー船長は幕府からおおいに感謝され、充分な食糧や水、薪を与えられ、いろいろな贈り物ももらって日本を後にしました。
人道的行動によって、鎖国の日本と接触できたクーパー船長。
ペリーの黒船来航より8年前の出来事でした。
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