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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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2018年5月5日「女子マラソン誕生秘話」

陸上競技のマラソンは古代オリンピックからの長い歴史がありますが、女子マラソンとなるとじつは誕生してまだ50年足らず。
それまでは生理的に無理だとして女性のマラソンは禁止されていたのです。

1966年、一人の女性がマラソン大会に飛び入りで完走しますが、主催者は「同時刻に同じコースを走った通行人」として記録を認めませんでした。

その翌年、ボストンマラソンに当時20歳の女子学生だった、キャサリン・シュワイツァーが性別を隠してゼッケンを獲得し出場しました。
しかし10キロを過ぎた頃に大会役員が彼女を発見して取り押さえようとします。
これに対して、彼女と一緒に走っていた仲間の男子学生たちが逆に役員を羽交い締めにして取り押さえたのです。

こうして仲間に守られながらキャサリンは42.195キロを4時間20分で完走。この騒動が報道されたことで女性のマラソン参加への機運が高まり、5年後のボストンマラソンで女子の参加が認められ、1984年のロス五輪から女子マラソンが正式な種目になったのです。

女子マラソンの突破口を開いたキャサリンはその後、ニューヨークシティマラソンに出場して優勝。
そして去年、50年ぶりにボストンマラソンに出場した70歳のキャサリンは、4時間44分31秒で見事に完走を果たしています。