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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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9/6「知られざる世界一周」

1522年のきょう9月6日、マゼラン隊の船が世界一周してスペインに入港。
地球が丸いことを証明しました。
しかしマゼラン本人は航海途中にフィリピンで死亡。人類初の世界一周を成し遂げたのは、彼の部下の18人の乗組員ということになります。

この航海には召使いとしてマゼランに仕えるエンリケという男が同行していました。ポルトガルがアジアを侵略した際に奴隷としてヨーロッパに連れてこられたマレー人です。
マゼランはエンリケをよく信頼し、エンリケもマゼランに忠実に仕えたことから、マゼランは
「私が死んだらエンリケを奴隷から解放し、彼の意のままに生きるように。
 さらに私の遺産から生活扶助として彼にお金を送るように」
という遺書を残しています。

航海の途中、マゼランが死んでしまうと、主人を亡くしたエンリケはそこで船を降ります。
その後の消息は不明ですが、故郷のマレーに帰ったのではないかといわれています。
ということは、マレーからヨーロッパに連れてこられ、そこからマゼランとともに太平洋を渡って、再びマレーへ帰ったエンリケは、マゼラン隊の船がスペインに帰り着くその前に世界一周をしたことになるのです。

現在、マレーシアの海洋博物館にはエンリケの銅像があり、人類で初めて世界一周した英雄として紹介されています。