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提供:創価学会
FM福岡(土)14:55-15:00
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9/20「空と海のパイオニア」

きょう9月20日は「空の日」。明治44年のこの日、国産初の飛行船が東京上空で1時間にわたる初飛行に成功しました。

飛行船を作ったのは、和歌山県出身の山田猪三郎。彼はゴム製品の専門家で、その技術を生かして、明治33年に日本初の気球を開発。
さらに、気球を自由に飛行させる飛行船の開発に取り組み、明治44年に完成させたのです。

「日本航空界のパイオニア」と呼ばれる山田猪三郎を讃える顕彰碑が故郷の和歌山市にあり、彼の命日には関係者が参拝に訪れますが、その中に和歌山海上保安部の面々がいます。
空の功労者である山田の顕彰碑に、なぜ海を守る人たちの姿があるのか?

明治19年、イギリスの貨客船ノルマントル号が和歌山の串本沖で遭難。多くの犠牲者が出ました。この事故に心を痛めた山田は
「水難事故から命を守るためにゴムで携帯用の救命具を作ろう」と決意。
和歌山から大阪に出て、外国人技師からゴム製品の製造法を学び、明治22年に独自のゴム浮輪を開発しました。
彼はさらに東京に進出し、明治26年に日本初の折り畳み式ライフジャケットも開発。
これを成し遂げた後に、自分の技術を海から空へ向けたのでした。

空のパイオニア・山田猪三郎は、海の安全を守るパイオニアでもあるのです。